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文化、自然、人間の生活の本質を見つめます。

那須の自然の中で。

2005-10-28 10:39:36 | 地球環境

今月中旬の週末は二期倶楽部那須にて催された「桃山晴衣の梁塵秘抄せかい」に遊ばせて頂いた。
北山ひとみさんが20年の歳月をかけて創り上げてきたリゾートホテルは今やなかなか予約が出来ない人気を博している。4万2000坪の敷地の中に42室の宿泊棟が点在する光景は、北山さんが「未だ思いの20%」、「民宿」と謙遜されるが、充分国際水準に達しているとともに、凌駕していると言っても過言ではない。落葉樹が主体の植生や敷地の形状を尊び、清らかな川の流れと水音が清々しく、季節の移ろいを五感で感ずることが出来る。かつて福岡のイムズに「創造の森」、「無限の滝」、「百草木の径」を創った時のことを想い出させられた。人間は自然の中で謙虚に生きなければならない存在であることを気付かされる。
今年の8月下旬に英国のコッツウォルズからウェールズをマナーハウスに泊まりながらドライブを楽しんだが、何処もキッチンガーデンを持っており、オーガニックの野菜や果物を育てている。二期倶楽部那須では数千坪の野菜ガーデンや温室を擁して、全ての食材を賄うことは無理としても大いに季節感を楽しませてくれる。
中川幸夫麻殖生素子さんの作品に囲まれて、梁の上の塵が宙に舞う桃山晴衣さんの歌謡の世界は、初めての者にとっては実に新鮮なものであり平安の時代に暫し飛んでいった感があったが、桃山さんの人柄が滲み出ていて和やかな会であった。ここでも「日本の本来」を感得させられた暫しの滞在であった。