何も問わない【1】

目にとまる

22年

2017-01-17 10:55:03 | 日記
 6434人が犠牲になった阪神大震災は17日、発生から22年を迎えた。甚大な被害を受けた兵庫県を中心に各地で追悼行事が営まれ、遺族らが犠牲者の冥福を祈った。昨年は熊本地震や鳥取地震など自然災害が相次いでおり、被災地は防災・減災への誓いを新たにした。

 犠牲者らの名前を刻んだ「慰霊と復興のモニュメント」がある神戸市中央区の東遊園地では「1.17のつどい」が開かれ、発生時刻の午前5時46分に「1995 光 1.17」の形に並べられた竹灯籠の周囲で黙とうをささげた。

 久元喜造神戸市長は「震災を知らない市民が大変多くなっている。経験と教訓を風化させることなく次の世代に引き継いでいく」と宣言。熊本地震や鳥取地震を挙げ、「私たちは常に災害と隣り合わせにあることを痛感し、防災対策を強力に進める」と強調した。

 兵庫県も同日、井戸敏三知事らが出席して神戸市内で追悼行事を開催する。警察や消防、地元の学校など関係機関が参加して津波発生を想定した防災訓練を行うほか、心肺蘇生法などが学べる体験イベントも開く。


 震災から22年が経過し、記憶の風化は日増しに強まっている。神戸市では震災後に出生・転入した住民が4割を超えており、教訓の継承が課題となっている。

 市民グループ「市民による追悼行事を考える会」(神戸市)によると、追悼行事の数は20年目を境に激減。21年目の昨年は59件と前年の110件から半減した。今年も同数の59件の追悼行事が行われる。

 22年前の朝と同じく厳しい寒さとなったこの日、「1.17のつどい」の会場には多くの人たちが訪れた。震災発生当時、兵庫県西宮市に住んでいた芦屋市の会社員、竹本雄貴さん(29)は初めて参加した。

 震災で友人を亡くしたという竹本さんは、大学生の時に東日本大震災の被災地にボランティアとして訪れた。昨年は熊本、鳥取地震が起きたこともあり、「わずかでも阪神大震災を知る世代として、震災を知らない世代に記憶を受け継いでいきたい」と話していた。日本経済新聞web版より

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