店には開店5分前に着いた。店舗入り口にはもう数人の男女が並んでいる。どう
やら時間丁度のオープンドアらしい。アタシは寒い外で待つのは御免なので、車の
なかで待機し様子を窺っていた。車内の2分遅れているデジタル時計が9時58分
になった。待っていた人たちは早足で入店したようだ。アタシが狙っていた本がそ
の人たちに先を越される心配はないだろう。もう書架のあり位置も把握しているし。
待っていた人たちは右手にケータイ、左手には買い物カゴという、均一セール
お馴染みの光景だ。不思議なのは単行本というよりは同じ通路の背にあるビジネス
系を主に、ケータイのなにかと照らし合わせている。彼らはどこかのプロの古本屋
さんからの仕入れ要員なのだろうか(バイト?)。しかし1冊500円で仕入れて
いくらで売れるのだろうか心配だ。(笑)
アタシの狙いはある1冊だったが、この際という気合いも十分にあった。
502ページ+654ページ+493ページ 合計1649ページ。期せずして
今回の収穫は倍の6冊以上のアツミがある。そのアツミにほくそ笑んだ。(笑)
①「獄 中 記」 著者 佐藤 優 岩波書店 定価1900円+税
( 2006年12月6日 第1刷発行 )
政治家、官僚の不作為体質を批判するが、現行の司法制度には理解を示す。流石
に洗礼を受けた宗教社会学者だが「国策捜査は冤罪事件とは異なる」という意見は
どうか。司法検察はいかようにも事件を捏造し、証拠を改ざんし、無実の人間を貶
めるではないか。
②「沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史」著者 佐野 眞一 定価1995円
集英社インターナショナル ( 2008年9月30日 第1刷発行 )
沖縄その戦後の負の歴史を、佐野 眞一という腕力で逆照射した。多くのメディア
論調というテーブルをひっくり返えした。足と気で書く人には誰も敵わないのだ。
③「暗号解読」 著者 サイモン・シン 新潮社 定価2600+税
訳者 青木 薫 ( 2003年11月30日 13刷 )
古代の世紀から現代までの戦争は、物理学から化科学の戦争へ、そして今は暗号
数学の戦争だという。きっと今は、地球上も宇宙も無数の秘密暗号が飛び交ってい
る社会。