院長のちょっと小臼歯

plala blogから同じ名前で移行してきました。
好き勝手、恥さらしブログですが、よろしくお願いいたします。

旬の味、山ワサビが届いた

2006-04-30 20:27:52 | いただきます
雪解けが進むと北国の人の血を騒がせるのは海や野の恵み。
オホーツクから流氷が去り海開けになると枝幸の毛ガニ漁となる。
ぎっしりと身の詰まったそれを即茹で上げたものを口に運べば、言葉をなくす。
カニ臭い(いかにも食べた気がするのだが)いやな臭いを放つことがあるロシア産、冷凍物は食べられなくなる。
桜ます(cherry salmon)も剥がれやすい細かな鱗に包まれた美しい身色、柔らかく繊細な肉質、優しい脂質でこの時期の王妃と言える。
野山では温暖な地の草木の穏やかな動きとは異なり、臨界点をパスすると一斉に芽吹きがはじまる。
湿った黒土の野原や時には人家のすぐそばの空き地の土中から固いねじ曲がったニンジンの葉に似た新芽が出て来ることがある。
それが山ワサビ。西洋のホースラデッシュが帰化したものだがこの地の風土が合ったのだろう。
本ワサビのようにきめ細かく、粘質ではないが鮮烈な辛さと甘みは北国の春の味、冬が終わったことを嗅覚、味覚から直に知らせてくれる。
荒めにおろし、醤油をたらし、温かいご飯にのせる、食が進む。
瓶詰めとなり商品化された物もあり十分満足していたのだが、患者さんが実に立派な天然物を届けてくれた。
ヤリイカの細造り、もちろんローストビーフ、それに生ラムジンギスカンに好相性を想像していたら、ツーンと良い香りがPCの前に届いた。
擂りおろしたてを食べる時が来たようだ、こんなことはしてられない。
桜鯛山ワサビソース仕立て

ベトナムCutiのエコ事情:昔の自分に会えるような

2006-04-28 10:23:59 | ベトナムの話し
先日廃プラについて記したが、今日はベトナムのエコ事情について少し。
JAVDO 日本歯科ボランティア機構 http://www.javdo.org/メンバーとしてホーチミンから車で一時間半ほど走りクチに着いた。
道々田んぼがあり、皮の伸びきったような水牛を見た。人も牛もみなやせている。
診療は学校の中庭に面するテラスで行った。押し寄せる子供の数に声も嗄れ、眩暈がしてくる。
用意されたミネラルウォーターを飲むがすぐ汗となる。
体中の水分が333ビアとミネラルウォーターに置換されていく自分を感じる。
昼食のため赤土を踏み炎天下をよろよろ歩き、ひなびて暑いオープンエアの村の食堂に向かった。
いつものように大きな皿にご飯が山盛りに盛られ、、川魚の煮付け、空芯菜のニンニク炒め、ニガウリのスープなどが出される。
すべて近隣で調達されたものだ。
尾篭な話で申し訳ないが、食堂のトイレに便器は無くコンクリートの土間のようになっていて、備え付けのバケツの水で汚物を流すようになっている。
それは戸外の小さな水路へと続き、迷路の先の魚の養殖池へと流れ込む。
さらに下流の水際では空芯菜が栽培される。そして人がそれらを食す。回路を巡る中、排泄と摂取の循環が無駄なく行われるエコモデル。
そんなベトナムでは医療廃棄物の分別は少なくとも田舎ではされておらず、訪れる度に心が痛む。
自分の幼少時、田舎には肥えだめなどがあり、人糞が肥料になっていた。誰かが遊びに夢中になって落ちてしまったエピソードを経験しているものだった。
「くさや」に似た臭いの少年が母親に怒られ、裸のまま水をかけられていた光景を思い出す。
 クチの子供達。なんだか昔の自分を見ているよう。

在宅寝たきり者への訪問口腔ケアの実際

2006-04-27 11:37:47 | 訪問歯科診療
今日の訪問歯科診療の患者さんは今年2月脳梗塞発症のため片麻痺、認知症があり発語はない要介護度5の方。
在宅寝たきり者で経口摂取はなくPEG(胃ろう)を造設されている。
口腔ケアの依頼があり訪問した。
頚部、顔面筋群にすでに拘縮がある。喘鳴もわずかに認める。口腔内は上顎に歯は無く、下顎に4本残っている。
家族により口腔内はなかなかきれいにケアされている。
筋の拘縮は後々厄介なのではじめに頚部筋群、唾液腺のマッサージ。
次に口腔周囲を速乾性消毒剤で清拭し頬、口唇のマッサージに移る。
スポンジブラシを強酸性水に浸した後、固く絞り余分な水分を除去し、頬粘膜、口蓋、歯肉などを順にマッサージしていく。
舌、歯も柔らかめのブラシで清掃。舌、口腔粘膜は後ろから前へとブラシを使うのが原則。
スポンジブラシは一日きりの使い捨てだが、球状ブラシのくるリーナは煮沸すると一月も使え経済的。
毎日何回もプロフェッショナルケアを行うのは難しいので、介護者に指導していく。
口腔ケアはただ歯を磨いて清潔にさっぱりしてもらうに留まらず、咀嚼、嚥下、会話、笑顔などの機能と人間性の回復につながり、ひいては肺炎・インフルエンザの予防になる。
 くるリーナICU:小さな球状ブラシで、柄は曲げて使え、煮沸消毒も出来る。

千円のワインを2千円の味にしてしまうすぐれもの:ワインストッパー&ポアラー

2006-04-26 12:20:43 | いただきます
新聞でデンマーク製のデキャンティングポアラーが紹介されていた。
ボトルに差し込んで使うと注ぐ時に尻漏れが無く(瓶のままだと良くありますよね)、空気とワインが程よく混じって味がぐんと良くなると言う。
毎日飲むワインだから千円が二千円になるならコリャお得、是非とも即入手の要ありとチエックする。
数日後、家人が東急ハンズで見つけてきた、これが千円もしない。
フランスのmastrad(マストラッド社)の注ぎ口の付いたワインキャップ兼デキャンティングポアラー。
レバーを開ければ注げ、閉めればなかなか良好な密閉度で飲み残しの保存も出来る。
瓶の口に差込み注いでみるとワインはらせん状の水流となって空気を巻き込んでグラスに向かう。
飲んでびっくり、780円のワインが即1,500円の味になった!
ブリのローストバルサミコソースと奈良は十津川郷の柚餅子で今日も満足。
これからレストランへ行くときには持参したいくらいの優れもの。


廃プラの氾濫に反旗を

2006-04-25 16:40:42 | 右往左往@勝手なつぶやき
感心するのはスーパーのレジで商品を買い物かごに整然と収めるキャッシャーの技、あるいは電気器具等のダンボール箱の内仕切りの切れ込みの見事さ、良くぞ計算されている。
一方、腹立たしいのが巷に氾濫する廃プラ系の包装。
イヤミ、もっとはっきり言えば悪意をもっての包装としか思えぬものも多い。
特にAV系ビデオテープ族、ミント系タブレット族などはひっそり、トータルデザインを考慮して目立たぬ色で”OPEN”などと印が付いてるらしいが、それを探すのも探した後に開封するのも至難の業。
老眼、手指のこわばりを持った高齢者、その一歩手前の世代にも大きなバリア。
自慢じゃないが少々不器用、短気者にとってコンビニおにぎりの開封もまた難しく、もみ海苔まぶしおにぎりで食べるか、海苔とおにぎりを分けて食べる始末。
ゴミの有料化、分別収集などこれからも多大な負担を強いられ続けられるとしたら、ちょっと待てと言いたい。
集めた廃プラは鉄鋼業界等でリユースされるらしいが、それが素直にエコだとは思えない。
苦労を強いられ石油・鉄鋼業界のマッチ・ポンプのシステムに組み込まれてるだけじゃないのか?!
 今年、私宛に届いた主にパンフレット類包装の廃プラ。一応収集には協力しているが、怒ってる。