きれいな青空なのに、なぜか冬の白い雲は重たく見える。
そしてわたしの心も重たい。
とうとうインフルエンザにかかってしまった。
この月の初めにブログを更新してまもなく
体の調子がおかしくなった。
だるい、咳き込む、寒気がする・・・。
ひとりでは歩けず、
主人の手を借りてかかりつけ医院に駆け込んだ。
A型でもB型でもない、ワクチンの効かないインフルだった。
翌日から声が出なくなり、思うようにしゃべれない。
高熱が声帯を傷めたらしい。
薬を飲んでおとなしく横になっているより仕方ないのだ。
本は読めず、新聞を見るのがやっと。
散歩は出来ず、
パソコンも開く気になれず、
ただただ食べて横になるだけの毎日。
熱が引いたので、ぼつぼつ何かしないと、と
貧乏性の頭が動き出した。
そうだ、生前整理というやつ。
義母の趣味で集めていた観音様を
この際ばっさりと処分しようと主と2人で
戸棚から出して数えたら何と70体!!
「焼き物でも100年以上古くなければ価値はありません」
と、しぶしぶ引き取ってくれた古道具屋さんに
二束三文で手放した。
すっきりしたものの、悔いもなくはない。
「おばあちゃん、手放してごめんね」。
その後もずっと体はだるい。
寝ながら考えた。
そういえば、インフルエンザにかかったのは2回目だ。
1回目は友人と2人で東北旅行をしたとき。
遠野のレトロな旅館で、
黒光りした欄間に置いてあるオシラサマを前に
ご主人の民話を聞きながらいただいた夕食の味は忘れられない。
その後三陸線を回り、気仙沼の宿に着いた翌朝、
激しい悪寒に襲われ、食事もとれず体調を崩した。
ここの病院に行くとだだをこねたわたしを、
相棒のAさんがむりやり引っ張って新幹線に乗せてくれた。
帰ったとたんにパタンキュー、治るまで2週間かかった。
Aさんはどうしてるかな〜〜。
あのときは若かったナ。
きょうは日差しがあるからシンビジュウムを外に出した。
少し芽が伸びた。