第18走者:Amtrak Cascades (P42DC+Talgo) Vancouver17:35→Seattle22:00
これから乗るアムトラックのカスケーズ号の牽引機、GE P42DC「ジェネシス」です。
旅客用ディーゼル機関車でアメリカのアムトラック、メトロノース鉄道やカナダのVIA鉄道などで導入されています。1990年代に導入されたディーゼル機関車で現時点で最新型・・・と思っていたのですが、2015年にシーメンス製の新型がアムトラックに導入されるみたいです。
アメリカ型の機関車にしてはすっきりとした流線型で、それでいてアメリカ型らしい直線的無骨さも残したデザインが好きです。結構好み。今すぐNゲージを集めたいくらい。
牽引機は5号機です。かっこいいなあ。
ちなみに他に機関車を見に来るような人はいませんでした・・・。
ジェネシスの車体全高はスーパーライナーに迫るほどのものなのですが、それに対して客車のタルゴはというと低重心化を狙っているので背が低い。なので、両者の体格差がもろに現れます。
ちなみにカスケーズの発着するホームは金網で完全に囲まれています。列車の停まっている線路もホームの先は金網で塞ぐほどの徹底っぷり。
事前にカナダ出国とアメリカ入国を済ませているので、ここはカナダであってカナダでないわけですな。乗客をホームの外に出す訳にはいかないということでしょう。
ジェネシスを堪能した後は、車内探検と行きます。カスケーズの編成は先頭から荷物車+コーチ車(2等車)*7+ビュッフェ車+ラウンジ車+ビジネス車(1等車)*2+電源車の計13両編成となっています。両数は多いですが、1両の車体長が短いタルゴですので、編成長はそれほどでもないです。
まずはラウンジ車から。ビュッフェ車で買った食事を食べたり団欒したりする車両ですね。
ビュッフェ車。バンクーバー発の列車は早朝か夕方出発とちょうどご飯時なので、ビュッフェ車を使うには調度良いと言えます。
提供される食事は簡単なものが中心ですが、列車内で温かい食事を食べるということは今の日本では一般的ではないので、胸が高鳴ります。
ちなみにビジネスクラスに乗るとビュッフェ車で使える3ドル引きの割引券がもらえます。
コーチ車。2+2列の座席が並びます。体格のデカいアメリカ人基準で設計してあるおかげか、窮屈ではなさそうです。
で、先ほど書いたように食事するにはちょうどいい時間なので、列車の出発後に夕食にしました。チーズグラタンみたいな何かと缶ビール。レンジでチンして提供されました。味はまあ、それなり。
ただ、揺れる列車で食べる食事というのはいいもんですね。駅弁以外のこういう食事を列車内で食べたのは今回が初めてだったかもしれません。
ビジネス車に戻ってゆっくりします。ビジネス車の座席は2+1列、シートピッチも広くコンセントもついています。ただ、コンセントはコーチ車にも付いているようです。直接は見なかったんで詳しくはわかりませんが。
ただ、窓割りはコーチ車と同じなので、シートピッチが異なる分、ズレが発生しています。車窓を見ようとしたら支柱、なんてこともあります・・・。
バンクーバー発車後は非常に遅いスピードで走っていきます。なお、列車の運行しない昼間の時間帯には高速バスで運行の補完を行っているのですが、列車よりもバスのほうが所要時間が短いのです。なんでやねんと思っていましたが、こんなに遅いんじゃそれも納得というか。
発車から90分後、アメリカとの国境に差し掛かりました。ここで列車は停車します。既に入国審査は受けているので簡単な運転停車くらいかなと思っていたのですが、国境警備員が車内にやってきます。ですが、座席に座ったままパスポートのチェックをされるだけで煩わしいことはありませんでした。これが高速バス便だと一旦車外に出てあれこれするらしいですね。列車のほうが楽ちんです。
そして、何事も無く審査が終わり再出発、ついにアメリカ領土内へと入ります!列車もアメリカからはスピードを出すようになって列車らしくなってきました。
ただ、周りは既に日暮れ。景色はなにも見えません。列車は運行区間の大半を太平洋の海岸沿いに進むため車窓は抜群にいいんだそうです。
なので、特になにもせずだらけていました、はい。ただ、室内の温度が暑くてひどい目に遭いましたが、サウナの一歩手前だった。
はい、シアトルに着きました。本当、撮るものが無かったからね。定刻より10分遅れましたが、まあアメリカじゃ定時なんだろう。
また先頭に行ってジェネシスを見に行きますが、辿り着いた途端回送されていきました。
こうして初めての列車の乗車を終えたのでした。面白かったです。
別のホームにはアムトラックの客車スーパーライナーが留置されていました。現代のアメリカ旅客列車を象徴する二階建て客車ですね。本当でかいな。壁だねこりゃ。
シアトル・キングストリート駅の待合室。白い壁と天井が印象的。数年前に改装を終えたらしいんでとても綺麗です。
天井の彫刻がいいですね。
駅舎には時計塔が。この時計塔がシアトルのシンボルだった時代を感じさせます。
というわけで、アメリカ合衆国に到達です!!
ドバイ、スイス、フランス、カナダにつづいて5ヶ国目です。カナダから陸路で到達するとは昔は思いもしなかったですがw
駅からはタクシーに乗って滞在するホテルへ。まだ土地勘もないし、もうこの時間は一人で歩くには物騒ですし。
泊まったホテルはエグゼクティブホテルパシフィックExecutive Hotel Pacific。今回の旅行で一番いいところですが$80くらい。これがシーズン中だと$300ほどにまで跳ね上がるんですからびっくりするもので・・・。
明日の予習だなんだして、一日を終えました。翌日へ続く。
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