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BC航空博物館に着きました。
オープンハウスへ討ち入りするのです。
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博物館には2つの格納庫があって、そのうち1つが開放されて一部の機体が屋外で展示されていました。
他にもスピーチ台とかが格納庫内にあって、催しの始めに何かスピーチがあったんだと思います。
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手始めにまずは空港の特殊車両展示から。
これは除雪車ですな。ビクトリアではめったに雪が降らないので活躍の機会はそう無さそうです。
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ローゼンバウアー社のパンター化学消防車 Rosenbauer Panther。
たいていの空港にはこんな感じの消防車が配置されていると思います。
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会場のすぐ横がビクトリア空港(YYJ)のエプロンなのでタキシングする機材を間近に見られます。
しかし旅客機というのは人が乗れる容積の割に主翼が場所を取る乗り物ですな・・・というのが正面から見るとよくわかります。
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なんやこいつ!?・・・となったのがこの飛行機。
全くの初見だったので知らなかったのですが、こいつはコンソリデーテッドPBY-5A「カタリナ(カンソー)」。第二次世界大戦中、哨戒から救難まで広く活躍したアメリカ海軍の傑作飛行艇です。
型式名がややこしいのでアレですが、PBYというのが型式名で、5Aはサブタイプです。MS-06FザクIIだったらMS-06がPBY、Fが5Aです。分からねぇか。
PBYというのも、PBはその航空機の種別(カタリナだと哨戒(P)爆撃(B)機)、Yは開発メーカーのコンソリデーテッドを表しています。さらにBとYの間には開発ナンバーが入るんですが、1番目の場合は数字が省略されるので無し。昔の米海軍機はここらへんがちと複雑なのだ。
生産数は約3,300機であり、製造はコンソリデーテッドの他にボーイング、そしてカナディアン・ビッカーズでもライセンス生産されました。ボーイング製はPB2B、カナディアン・ビッカーズ製はPBVと型式名が異なります。製造メーカーが1社だけだと割りと理解しやすいのですが、それが複数となると同じ機体でもメーカーが変わると型式名が別物に変わる・・・というのが米海軍の命名基準のややこしいところでして。さらにPBV・・・というかこれを運用していたカナダ空軍は愛称も簡素・・・もといカンソー(キャンソー) Cansoと違ってくるので、まったくもう・・・という感じです。
さてここにいるカンソー(C-FUAW)は1943年製、製造番号は11024番。カンソーという名前ですが製造は本家コンソリデーテッドだったらしく型式はPBY-5Aとなっています。納品先はカナダ空軍(RCAF)で、カンソーと呼ばれるのはカナダで運用されたからでしょう。
配属はパットベイ基地つまり現在のYYJがあるまさにここであります。以来終戦までここで過ごします。戦後は救難飛行隊に配属され、1966年に退役しました。退役後は民間に売却され、山火事の際の消防機として活躍しました。
その後、2010年に買い戻され、古巣であるビクトリア空港で復元がなされて現在に至る・・・といった感じです。イイハナシダナー。
この機体、博物館には収蔵されておらず、別の保存団体が所有していて、ここの空港のどこかの格納庫を拠点としているようです。
どうせ静態保存やし飛ばへんやろ~と思っていたんですが、翌月別の空港で行われたエアショーでこいつと再会することになり「あ、こいつフライアブルだ・・・」と絶句しました。やはりこの国の持つ情熱はたいしたもんだ。
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正面から。なるほどお船だという形状をした胴体下部です。
主翼は胴体の上に柱を介してその上に主翼を乗っけるというパラソル配置。水上に着水するという運用上、エンジンに水が被らないように出来るだけエンジンの位置を高くする必要があったわけですな。つっかえ棒があるとは言えよく折れないなと思いますが。
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エンジンはP&W R-1830ツインワスプが2発。DC-3とかF4Fとかに搭載されていたエンジンです。
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主脚。
飛行艇ですが主脚も持っているので水陸両用機として運用できる汎用性もカンソーのウリです。
その横では機内が見られるようになっていましたが、どういうわけか見ませんでしたね・・・。混んでたんだと思う。
消防機として使われていたということは胴体をまるまる水タンクに改造されたと思われます。それがどの程度復元されたのか・・・というのは見てみたかったですね。まあ見てもわかんねーんですけど。
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垂直/水平尾翼。十字配置になっています。垂直尾翼は結構小さいのね。
胴体後部はかなり絞られていて、蛇の目もなんだか苦しそう。
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主翼に付いているフロート。
フロートは飛行時は主翼に格納されるという素敵なギミックが付いています。空力性能を上げる効果があり、当時先進的な構造でした。
カンソーはこんな感じでした。
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会場ではセスナが頻繁に行き来していました。遊覧飛行をやっているっぽかったです。今思えば乗ればよかったなと・・・。
客が行き来する所を通るので、大らかなもので。
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未舗装のエプロンを進む様は昔の野戦基地のように見えなくもなく、なかなか情緒的でした。
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カナダ空軍のシコルスキーCH-124「シーキング」(12634)。
CH-124はアメリカのシコルスキーSH-3のカナダ版。初飛行は1959年で、カナダへの導入は1963年。最初は海軍の駆逐艦の対潜哨戒機として配備されました。
その後カナダ三軍は統合されてまた分離となりましたがその時辺りに空飛ぶ物は全部空軍に移管されたみたいです。CH-124の他にCP-140(ロッキードP-3)といった海軍との連携が密になる機体も空軍のものになっています。そこら辺の連携は上手く行っているのかな?
このCH-124は第443海洋ヘリコプター飛行隊(通称シジミ飛行隊)の所属で、ここビクトリア空港に基地があります。地元枠参戦です。
元々艦載機として設計されているのでローターやテールブームが折りたためるようになっています。ここでもそのように展示されていますね。
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エンジンのハッチが開けられていますが、まあよく分からん・・・。
塗装が今時のロービジ塗装なので若く見えますが、上に書いたとおり古いもので50歳超えという長老級の機体。
古くは1980年台から計画はあったんですが、政治的ゴタゴタでのびのびに伸びてしまった末、最近ようやく置き換えが決まったようです。たぶん何機かは博物館入りだろうな。
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バイキングエアDHC-6-400ツインオッター (C-GVZQ)。
この博物館の近所にある航空機メーカー、バイキングエアが造る期待の新人がこのDHC-6-400です。元々はデ・ハビランド・カナダが開発したものですが、同社がボンバルディアに吸収された後、バイキングエアはDHC-8以外のDHCシリーズ製造権をボンバルディアより取得。DHC時代より人気のあったDHC-6を改良の上で再生産することになったのです。
なので新人と言っても元は1965年初飛行の昔の機体なのです。
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400型の改良点はエンジンをP&WカナダのPT6A-34に換装、グラスコックピット化など。400型の受注数は100機ほどで、結構成功している機体だと思います。
私もこの可愛らしいフォルムが好きなので、さらに生産数を伸ばして世界中で飛んでくれるといいですね。
今日はこんなところで。
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