これからの話をしよう。

８月３１日。

ここBanffは夏の終わりを告げるかのような雨でした。

気温もぐっと下がり、今日は冬を感じさせるくらいの寒さ、吐く息も白かったです。

やはりここはカナダなんだと改めて自分の住んでいる場所を確認しました。

そんな８月の最終日の今日は、大学時代の友人の誕生日でした。

近況報告も兼ねてお祝いメールを送ってみました。

大学時代、暇があればバイクで星空を見に行き、暇があればバイクで滝を見に行き、またまた暇があればバイクで蛍を探しに行き、時には焼き鳥屋「大吉」で恋話をし、時には朝まで誰かの家で将来の話をしたもんです。

とにかくずっと一緒にいた訳ですが、改めて誕生日メールなんてのは割と恥ずかしいもんだったりもするのです。

それでもパソコンから携帯にメールを送りました。

するとこんな返信が。

「大学時代は懐かしいなあ。今でも会えばいくらでも思い出話できるわ。でも俺は相変わらずタバコ吸ってるし、草ちゃんはマシーン入れてるし、人生６０年だとしたらもうすぐ折り返し。今は振り返らず突っ走らにゃ～な。次ぎ会う時はこれからの話をしよう。もう２８歳？まだ２８歳？何でも出来るでぇ！！」

海外に出て以来、少し昔を振り返る事が多かった自分にとって何か救われる言葉だった。

もちろん彼とはたくさんの素敵な思い出を共有しているし、それはお互い忘れる事もないだろう。

きっとそんな昔の話をすることも必ずあるだろう。

だけれども、次会う時はこれからの話をしよう。

これからの話を出来るように俺もこっちで頑張ります。

「おめでとう」と「ありがとう」の入り交じった８月３１日でした。

 

J君、勝手にメール載せてごめん（笑）

写真はたしか３年前の城崎温泉。

 

no pain no gain?

Banffに来てほとんど日本語だけで生活しています。

もちろん英語を使う機会がまったくないという訳ではありませんが、トロントにいた時に比べると激減しました。

日に日に英語を話せなくなる自分に気付きます。

それでも新しい出会いがあり、同じ日本人とのコミュニケーションも大切で、しっかりその出会いや、ここで出会った人たちと向き合いたいという思いもあります。

英語環境に身を置きたいと常々思ってはいますが、この葛藤が最近のもっぱらの考え事です。

何かを得る為には、何かを捨てなければいけないとは良く言いますが、そういう問題ではなく両方とも大切にしたいが故に少し頭を悩ませます。

ようやく同僚やハウスメートと近づく事ができ、自分を知っていってもらっている充実感と、英語を学びたい、話したいと言う焦りの中で夏の終わりを迎えようとしています。

こういう相反する悩みはなにも僕だけの話ではないのだろうという事もわかっています。

日本だろうが、海外だろうが、すべてスムーズに物事が運ぶ事の方が少ないですもんね。

まあとにかく、この悶々とした思いも人のせいしたくない、環境のせいにしたくないと自分に良い聞かせながら。

なぜなら今の自分の状況、環境は全て自分が選んでいるのだから。

この葛藤を自分なりに良い方向へ導きたいと思っています。

あー、こういう時は銭湯に行きたい!!

Open Sky Music Festival

 

土日が休みだったという事もあり、金曜の夜から少し遠くへ出掛けていました。

バンフから約４５０km。

アルバータ州の州都、エドモントンという所に。

ハイウェイをひたすら進む事５時間。

目的は野外音楽フェス。

ローカルアーティストからDonavon Frankenreiterまで。

たくさんの自然に囲まれ、たくさんの音楽に心踊りました。

丸２日間、何も考えずひたすら音楽とともに過ごしました。

日本にいる時はスケジュール的にそういった野外フェスというものに縁がなかったので今回はとても憧れていた時間でもありました。

とても贅沢な時間の使い方をしているのではないかと意味の分からない後ろめたさも少し持ちながら。

それでもここ最近しっかりと働いた自分へのご褒美だとも思いながら。

音楽云々を語れる程、僕は詳しくないけど、とにかくグッドミュージックでした。

今後どんなタイミングでこんな素敵なイベントに出会うかわかりませんが、こういう時間の楽しみ方があり、それを楽しむ権利はみんなが持っていて、そこにたくさん行ける人もいれば、たった一回しか行けない人もいます。

できれば、多くの人がこういうった素敵な空間、時間をたくさん共有できればいいなと。

このブログを見ている人たちともこんな空間、時間を共有したいなとカナダはエドモントンの空の下、日本のみんなの顔を浮かべながら体を揺らしていました。

そんなのんびりとした充実感が生まれたのは、きっと金曜日が給料日だったという別の要因もあるかもしれません。

久しぶりの給料日。

どうしてもニヤついてしまうあの感覚。

ふと思い出しました。

お金が全てではありませんが、お金も少しは人を幸せにするようです（笑）

また今日からしっかり働きます。

 

 

あれから１年。

あれからもう１年も過ぎた。

正確には８月２０日だったかな。

この１年は内容が濃すぎて思い出すのも一苦労だ。

もちろん人それぞれ、その人しかできない経験をしながら生きている訳で、何も自分だけが特別な経験をしているわけでもないし、ましてや特別な日々を送っている訳でもない。

僕自身も、この１年、僕にしかできない経験をした。

思い出すと辛い時間の方が多かった気がするけど、不幸だとは思わない。

多くを学んだ。

考え方も少し変わったのかもしれない。

自分は、とにかく優しい人間でいたいと言う事。

優しいだけではダメなのはわかっているつもりだけど、それでも人には優しくいたい。

この１年は特にそういう思いを強く持った。

これはきっと今後も変わる事もないだろうし、変わりたくもない。

何が優しさかわかりませんがそういう思いでいます。

これからも胸に埋めた機械と仲良くしていこうと思います。

痛んで、優しくされて、初めて気付く事がたくさんありました。

時間をかけて返して行きます。

 

 

ひと手間。

 

かわいい電話ボックス。

ボックス？ではないけど。

昔は電話ボックスから好きな子に電話したりしたもんです。

今は連絡を取るツーツが常に手元にある時代。

便利、だけれど。

連絡を取ると言う行為自体が、簡単で味気ないものになってるのかもしれません。

何かをする為にほんの少し時間や手間をかける。

今度、そこのあなたに電話ボックスから国際電話でもします。