及川輝治の政治日記 

及川輝治の政治への挑戦!

民進党解体の悲喜劇 犯人は誰?

2017-10-19 | 日記
 最大野党の民進党が総選挙直前に消滅する。誰もが想像しなかった事かも知れない。しかし、その解体過程,希望の党の成立情況、選挙結果を見れば意外にその根源・本質は明らかになるだろう。
 私が住む葛飾選挙区は東京17区である。民進党の予定候補は伊藤まさきであった。そのため彼は1年以上前から街頭演説、ポスター張りなど運動を続けていた。今回希望の党の踏み絵を肯定していたといわれるが、何故か公認は西田主税(元環境相職員)となる。明らかに葛飾とは無縁の落下傘候補である。
 「日本のこころ」と言えば超右翼、民族政党とも言われていた。中山恭子代表ら中心幹部が突如希望の党へなだれ込む。その結果 党首の夫の中山成彬は九州比例区第1位順位となり当確保障の厚遇を受ける。
 長妻昭は民主党・民進党の大幹部である。しかし希望の党は受け入れず、結果立憲民主党から立候補となる。希望の党はその選挙区に九州から刺殺候補を公認する。
 気づいたこの三つの事例だが、全体を見ればもっと多くの問題があろう。この些細な?事例を見ても、選対会議でも議論すれば1時間や2時間ですむ問題ではない。いったい誰が決めたのであろうか。希望の党はいつの間にか結成され党首だけがいる。踏み絵という珍奇な方式、衆院戦の政策も含めその作成過程は闇の中である。たった一人の党首は勿論知っている。しかし実は党首の後ろには、多くのスタッフ、ブレインがいることは想像に難くはない。途中からは民進党を脱走し参加した小者ー細野豪志も口を挟んだかもしれない。でも結果を見れば喜劇の端役にもなっていないようだ。  言うまでもなく民進党解体の主役は小池百合子と前原誠司である。ここで百合子の過去をとやかく言う気はない。しかし、前原誠司は民進党の代表である。小池・前原会談の合意事項は藪の中である。前原は議員団総会で全議員の希望の党への参加と衆院選立候補を提案し承認を受ける。しかし、小池は全員参加を拒否し踏み絵を提示する。 
 議員団総会が何故満場一致で前原提案を受け入れたのか。選挙直前の会議である。侃々諤々の議論が起きれば間違いなく民進党は分裂する。反対する、出来る条件は皆無の中での前原提案である。全員が希望の党へ参加である。前原誠司は小池に騙されたのか。私は前原はそれほどばかな男ではないと思う。これは将来の政治展望を見据えた前原・小池の合意、合作と考える。
 選挙戦は終盤に突入する。最大の特徴は野党の分裂である。結果をここでは予想しない。しかし、前原が主張し続けた「安倍晋三一強を倒す」「野党が躍進する」ことに失敗したならば当然のこと責任を取って政界から去るべきである。小池百合子が総理への夢消えたとき、党首を止めようが、どうしようが彼女の勝手である。一言、「ユリノミクス」なんだこれは、増長するにもほどほどにしなさい。

安倍総理よ「国難」解決の方途を国民に示せ

2017-10-15 | 日記
     母国語と母語を隔てる日本海 一度も越えず霞むふるさと
     拉致を怒りヘイトスピーチに耐えておる 我等の上を飛ぶなミサイル

 最近朝日歌壇に掲載された在日朝鮮の方の短歌である。72年前まで朝鮮は日本の植民地であった。このことを知らない日本人はまさかいないと思う。国を、職を、言葉を奪われ、姓氏まで強制的に変更させられた屈辱がどんなことなのか今更ここで繰り返さない。上記の短歌の作者が在日であることは、間違いなく植民地時代との関連からと思う。
 彼らの祖国、朝鮮半島では、この瞬間戦争が勃発してもおかしくない、そんな緊張した状況下にある。その深い憂いと悲しみがこの歌に込められている。しかもこの憂いは私たち日本人も当事者そのものである。交渉の当事者は言うまでもなく北朝鮮とアメリカである。しかし決裂すれば 韓国と日本も自動的に戦争に参加する。しかも、この戦争は中国・ロシア、更に第3次世界戦争に発展する可能性がある。だから欧州諸国もその懸念を隠さない。
 アメリカと北朝鮮は現在停戦中であるが、事実は戦争当事者の関係にある。従って戦争の終結・平和協定の締結が必要である。しかし対話が行われず武力強化によるチキンレースが激しさを増すばかりだ。その限界点に達している。
 かって日本も欧米の制裁に対抗して戦争に踏み切った経験を持つ。その反省から武力によらず外交交渉により問題解決を図ることを国家の基本方針に据えた。しかし今日の朝鮮半島危機をめぐる日本の対応は、いつか来た道へと逆行していることは明らかである。対話を否定し、圧力と戦争を想定した軍備増強に奔走しているからだ。
 かっての朝鮮戦争での戦争犠牲者は二百万とも三百万人とも言われた。被害状況はあまりにも大きく詳細は今なお明確になっていない。今回戦争が始まれば被害はそれ以上にのぼると云われている。どの国が戦争挑発の下手人と議論するも良いだろう。しかし戦争が始まれば日本も重大な被害が発生することだけは明らかである。いくらアメリカの地上イージスを購入しようとも飛び交うミサイルを撃ち落すことは出来ない。
 安倍総理は「国難」と選挙の中で叫んでいる。それも良いだろう。戦争は大国難となろう。その為にも平和的解決の道を国民に示してほしいと願うばかりだ。