「表現の自由」は基本的人権の重要な構成要件です。それは抑圧との歴史的戦いの中で確立されてきました。でも例外はないのでしょうか。あります。それも歴史の中で承認されたものです。その一つが「人種差別的表現」です。ユダヤ人に対するホロコーストの悲劇からの反省です。ナチを賛美することも、欧州の国々では処罰の対象となっています。
もう一つが宗教ー特にイスラム教に対する例外です。「シャルリー・エブド」に対するテロ事件を契機として、この例外規定が国際的に論争になっています。特にフランスは「宗教への批判は絶対の権利」として、同誌は再びムハンマドの諷刺画を載せた特集号を大量に発行、完売させました。これに対し世界各地でイスラム教徒の抗議行動が起き、アフリカでは死者まで出ました。また人気が10%台まで落ちていたオランド大統領の支持率は40%へと上昇したとも伝えられています。これは奇怪な、また危険な兆候ではないでしょうか。
しかし、世界の世論は日本を含め冷静に論争を進めています。それはイスラム教とキリスト教との文明・価値観の違い、その多元性を受け入れるべきだと言うことです。15億人と言われるムスリム(イスラム教徒)にとって預言者ムハンマドは自分の心身と一体化しており、預言者への批判は絶対に許せないのです。それが全生活の中に貫かれています。
アンリ・レビ(仏哲学者・作家)が言論の自由はボルテール以来続く伝統であると強調しても、それは他者に対する不寛容、排除の論理となり、人間差別への道に連なります。極右ルペンと同じ道を歩むのですか。「自由・平等・博愛」であったはずのフランスも、植民地アルジェリア独立運動に見せた残忍な弾圧、近くはリビアへの武力干渉を思い出して欲しい。映画「アルジェの戦い」は大きな教訓になるでしょう。
もう一つが宗教ー特にイスラム教に対する例外です。「シャルリー・エブド」に対するテロ事件を契機として、この例外規定が国際的に論争になっています。特にフランスは「宗教への批判は絶対の権利」として、同誌は再びムハンマドの諷刺画を載せた特集号を大量に発行、完売させました。これに対し世界各地でイスラム教徒の抗議行動が起き、アフリカでは死者まで出ました。また人気が10%台まで落ちていたオランド大統領の支持率は40%へと上昇したとも伝えられています。これは奇怪な、また危険な兆候ではないでしょうか。
しかし、世界の世論は日本を含め冷静に論争を進めています。それはイスラム教とキリスト教との文明・価値観の違い、その多元性を受け入れるべきだと言うことです。15億人と言われるムスリム(イスラム教徒)にとって預言者ムハンマドは自分の心身と一体化しており、預言者への批判は絶対に許せないのです。それが全生活の中に貫かれています。
アンリ・レビ(仏哲学者・作家)が言論の自由はボルテール以来続く伝統であると強調しても、それは他者に対する不寛容、排除の論理となり、人間差別への道に連なります。極右ルペンと同じ道を歩むのですか。「自由・平等・博愛」であったはずのフランスも、植民地アルジェリア独立運動に見せた残忍な弾圧、近くはリビアへの武力干渉を思い出して欲しい。映画「アルジェの戦い」は大きな教訓になるでしょう。