及川輝治の政治日記 

及川輝治の政治への挑戦!

米朝首脳会談 その成功に果たす日本の役割は

2018-03-11 | 日記
九日パラリンピック開会式が華やかに開催された。スポーツと平和の祭典に改めて感激させられた。先の冬季オリンピックの開会式とは感慨が全く違う。あの時には式典の影に進行する戦争の危機が見え隠れしていたのだ。
 僕は友人たちに朝鮮半島での危機について尋ねてきた。多くは否定的であり、楽観的であった。おそらく国民の多くも同じ意見であったと思う。安倍総理は朝鮮在住日本人の緊急避難について韓国と協議を続けていた。その本心 危機についての意識は不明である。事実として戦争となれば百万人を超える犠牲者が出ることは容易に想定されることだ。また米軍基地攻撃のため北朝鮮ミサイルの日本への飛来も必然のことである。しかし総理はその点に触れることはなかった。昔ながらの防空訓練、ふざけたことは止めてもらいたい。 
 米朝戦争で最大の被害を受けるのは韓国―南北朝鮮である。その状況 危機を背景に南北首脳会談・米朝首脳会談が一挙に現実化してきた。文大統領に敬意を送りたい。冬季オリンピック・パラリンピックを通じて韓国国民の南北統一への夢と強い意志を感じる。日本の責任も大きい。日本の植民地支配についての和解は、北朝鮮とは今なお全く行われていないからだ。
 米朝首脳会談に向けての準備が開始された。しかし 多くの困難・疑念が想定される。しかし、韓国の使節に対し、異例とも思われる金正恩の出席とその発言内容である。労働党は敢えて金正恩を出席させ、新たな対米路線をアメリカを始め世界に発信、その本気度を訴えたことだ。批判は当然噴出するだろう。でも北朝鮮憎しで固まる安倍総理でさえ評価せざるを得ない路線転換である。
 何としても成功させたい。もし失敗すれば即戦争へと連なるからだ。朝鮮労働党は、評価するものではないが鉄の規律、結束力を持つ。ナンバー2と云われた中国派の張成沢さえ処刑する組織である。一方 対するアメリカ・トランプ側の問題である。朝鮮半島問題を担う組織が、国務省が、対応する体制が存在するのか、それが最大の懸念である。しかし、国際情勢は和平に向けて大きく動き始めている。中東紛争はトルコ対イラン問題に拡大、EUでは 内部の亀裂が顕在化、また貿易戦争の可能性等々、ある意味では世界全体が第2次世界大戦前夜を彷彿される状況へと動いている。朝鮮半島・北東アジアでの紛争の拡大を絶対許してはならない世界情勢である。

 さて日本の役割である。事実の問題として日朝は米朝関係より険悪、相互憎悪に満ちている。戦争が始まれば日本は事実上戦争に参加する。この愚を避けるため、北朝鮮提案を検証しつつ半島の非核化を率先して実現させるべきである。勿論拉致問題の解決も当然である。同時に小泉総理が協定した「日朝平壌宣言」の再検証と国交正常化の実現である。北朝鮮だけはパスポートが通用しない、こんな変則はあってはならないことだ。在野からの小泉さんの発言・活躍を期待したい。