及川輝治の政治日記 

及川輝治の政治への挑戦!

テレビで判断を強制される知事選の実態に異議あり

2016-07-22 | 日記
都知事選の真最中である。激戦が伝えられ、エキサイティングな報道が錯綜する。美濃部が初当選した1967年4月のことを思い出す。それは墨田区曳舟小で美濃部の個人演説会でのことだ。候補者が来る前から会場の講堂は満員、溢れた聴衆は運動場を埋め尽くしていた。到着した候補者は車から降りない。貴公子美濃部は異常な雰囲気に危険、脅威を感じたのだろうか。このような状況は全都的に展開された。都民が主体的に選挙に参加していた。
 今回の選挙も有力候補は三人ー自民党2名と野党統一候補に絞られ当落の予想は難しく、激戦、エキサイティングに映る。しかし、あの時の選挙とはどこか違う。それは都民が選挙に参加していないことだろう。参加しているのはマスコミ特にテレビである。先の参院選挙でも、今回の知事選挙でも候補者と一度も会わない。スピーカーの音も聞こえない。基本的には次々と選挙運動が制限されてきたことだろう。極端に言えば候補者以外は、候補者と一緒でなければ選挙運動は出来ない。大東京で、どんなに努力しても接触できる都民は極端に少数である。選挙民は限られたポスターとマスコミに頼るしか候補者の政策を知る事が出来ない。テレビは正に劇場型の運動を、面白く放映する。当然その影響は計り知れない。SNSによる発言もどう評価できるのか大いに疑問である。
 政策が重要といわれる。「待機児童ゼロ」「電柱ゼロ」「防災強化」等々。スローガンは政策ではない。都民の要求は従来からも取り上げられ、知事も、議会でも検討されてきている。そして着手されたもの、切り捨てられたもの、具体的な事実の歴史がある。この総括こそ議論されるべきものだ。知事の責任、議会ー特に歴代与党自民党の責任が追及されてこそ、政策の、都民の要求の前途が見えて来る。自民党都連の国会議員小池百合子は今まで東京のためどんな努力をしてきたかが問われているのだ。「電柱ゼロ」もいいけど。
 猪瀬は5千万円受け取った。徳洲会の東京展開への投資・買収資金である。「新銀行東京」こんなものを何故地方自治体が作る必要があったのか。貸出はたちまち不良債権化し、倒産寸前に追い込まれる。税金の食いつぶしだ。知事も、これを大いに利用した都議たちもその責任が追及されなければならない。オリンピックをはじめ箱もの公共事業は利権の温床である。アスリートではないオリンピック関係者は、かたずをのんで選挙の行方も見守っている。

 知事選挙は総合的視点から判断するしかない。残念ながら資料も時間も少ないけど。