(ここらのまつくろな蛇紋岩にはイリドスミンがはいってゐる)
ところがどうして空いちめんがイリドスミンの鉱染だ
「鉱石とネクタイ」より 宮沢賢治
少し前に小6の次男が、国語の授業で宮沢賢治のことを
習っていました。
次男はしきりにその世界観を感心していました。
私も気になって、万年筆という側面から賢治のことを
調べてみました。
ご存知の通り賢治は、童話作家であり、詩人であり、
農業のために一生をささげた人でもあります。
また、幼いころから鉱石に興味を持ち、小6のころには
「石こ賢さん」と呼ばれていました。
そんな賢治が22歳になったころ(1918年)、地元岩手県で
イリドスミンが採掘できることを間接的に発見しました。
(それまでは、北海道が主な産地)
賢治はいくつかの詩のなかに、イリドスミンを登場させ
殊のほか、思い入れがあったようです。
ところがその後、賢治が病気がちになり、実際に採掘や事業化することは
ならなかったそうです。
ただ直後に海外の安価なイリドスミンが輸入されたため
賢治が事業化していたら、大損していたことになります。
万年筆好きの方は、そろそろお気づきですね。
イリドスミンの主成分はイリジウム。そう、ペン先の
ポイントに使われている物です。
↑「セロ弾きのゴーシュ」の原稿
1907年に並木製作所(後のパイロット万年筆)、1919年に
中屋万年筆(後のプラチナ万年筆)が万年筆の販売をはじめた
ことで、イリジウムの需要が増えたという時代背景と
宮沢賢治が関係しているという、意外性のある話に
なりました。
最後に宮沢賢治「山地の稜」から
まづすばやく手帳と万年筆をはふり出すことだ。それからあとは
もう考へなくてもいいぞ。
↑「雨ニモマケズ」が書かれた手帳
お知らせ…11/7~パイロット万年筆キャンペーン開催。
1万円以上の万年筆をお求めの方にボトルインクのいろしずくや
パイロット社製万年筆用便箋をプレゼント。
↑ほめられると伸びる子です
最新の画像[もっと見る]
-
明日からセール! 13年前
-
こば文お化け屋敷 13年前
-
こば文お化け屋敷 13年前
-
プラチナ万年筆 「精進」 13年前
-
プラチナ万年筆 「精進」 13年前
-
ペリカン M200 デモンストレーター クリア 再発売 13年前
-
ペリカン M200 デモンストレーター クリア 再発売 13年前
-
ステッドラー初のTVCM 13年前
-
ステッドラー初のTVCM 13年前
-
ステッドラー初のTVCM 13年前