スケッチブック

写真と文章で、日常を記録に残す

本当に心を打つ言葉は大衆の中にしかない

2015-07-25 00:07:44 | 人生




19世紀のフランスの思想家ジャン・ジャック・ルソーはその著書
「エミール」の中で「本当に心を打つ言葉は大衆の中にしかない」と
いう趣旨のことを述べている。上流階級や支配者層の内ではそんなもの
は皆無だという。彼らは常に保身に傾注するから上っ面の言葉に終始する。

鳥撮りを初めて十数年になる中で、様々な人と会話してきた。大自然の中で
迎える昼食は童心に返ったように楽しい。パン食の人、かあちゃん弁当の人、
おにぎりのひと等、様々だ。小学生の遠足のようなひと時なのだ。

あるとき、かあちゃんの料理のことに話題が集まった。今は亡きH氏が述べた
一言が、私の心にぐさりと刺さり今も消えない。それは、次のような言葉
であった。「おれは、台所に入っても何も作れない。だからかあちゃんが
出したものには一切文句は言わず、だまって全部を平らげる」というような
言葉だった。これほど尊い言葉があるだろうか。私は今もそれに従っている。

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