人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

梅雨明け十日

2006-08-02 06:56:40 | Weblog
 梅雨明け宣言から十日間ほどを昔から「梅雨明け十日」と言っていた。
今年の場合、梅雨明け宣言が出る前から晴天続きで透き通るような青空
だった。太平洋高気圧が日本列島の西半分を覆ったためだった。
 太平洋高気圧の勢力が強くなって青空に覆われる、この時期を「梅雨
明け十日」だと、気象庁の解説には書いてあった。そして、この頃は
最も紫外線が強い時期でもある。先日も畑仕事をした翌日は目やにが出て
困ったことを考えると、雪目と同じように紫外線によって目が傷んでいた
に違いない。
 今日も早朝から蝉の鳴き声に包まれている。梅雨明け宣言が出る数日前
から急に蝉の鳴き声が耳につくようになった。自然のものは季節の移り
変わりを敏感に感じ取っているようだ。

 さて、中東情勢はどうなっていくのだろう。イスラエルはヒズボラが
悪いといい、ヒズボラや攻撃を受けているレバノンは、イスラエルが
一方的に攻撃を仕掛けていると言っている。どちらにも言い分はある
だろう。
 イスラエルとパレスチナ間の長い小さな小競り合いだった紛争は、
この地方を巻き込むような全面戦争の様相を呈してきた。もともと国を
持たなかったユダヤ人は、アメリカなどの後押しで強制的にこの地へ
入植してきた。ユダヤ人の国イスラエルは、アメリカなどの後押しが
なければ出来なかった国である。この地に住んでいた人達にとってみれば
寝耳に水のような話だったに違いない。
 こうしてイスラエルという国は建国以来、中東諸国を敵に回して戦わ
ざるを得ないような宿命を背負っていた。相次ぐ紛争の歴史は長い。また、
いつまで続くか分からない。
 一方、国と国の紛争とは言いながら、背景には宗教問題も絡んでいる。
中東諸国はすべてイスラム教、かたやイスラエルはユダヤ教、根はキリスト
教などと同じでありながら、お互いに相容れない関係にある。

 レバノンの一般住民は、イスラエル軍の容赦のない攻撃によって逃げ
まどっている。イスラエル軍はヒズボラが一般住民を盾にして、市民に
紛れ込んでロケット弾を発射していると、一般住宅や国連の施設まで
攻撃をしている。
 こうして紛争に関係のない人までもが、大勢傷付き亡くなっている。
本来ならアメリカが仲裁に入るべき立場にある。今までの紛争では、その
ようにしてきた。しかし、ブッシュ政権は仲裁どころか、イスラエルの
後押しさえしているように見える。
 ブッシュに言わせれば、ヒズボラはテロ集団だから徹底的にやっつけろ
と言うことかも知れない。だから、ライス国務長官を派遣しながらも仲裁
をしようとはしない。ヒズボラを許すわけにはいかないからだ。

 気の毒なのは一般住民だ。そして、ただでさえ不安定要因を幾つも抱え
ている中東諸国だ。このまま行けば第三次世界大戦にさえなりかねない。
現に、これら一連の戦争を第三次世界大戦だと言っている人もいる。

 一方、石油価格がどんどん高騰を続けている。要因の一つは不安定な
中東情勢だと言われている。イラクなどもまだまだ安定して石油を供給
できる状況にはない。フセイン政権が転覆して以来、国内は紛争状態が
続いている。イランには核疑惑が持ち上がり、国連も警告を発している。
 その上、中国やインドと言った超大国の経済成長が著しく、需要が
増して供給が追いつかない状態にある。どう考えても石油の値下がりは
ありそうにない。
 せっかく立ち直りかけた日本経済にも黒い影が覆い始めている。ガソリン
代が140円を突破した。湾岸戦争以来のことだ。その他の石油製品も
値上げは避けられない状態のようだ。
 この際、本腰を入れて脱石油を考えるべき時ではないだろうか。少なく
とも火力発電だけでも原油依存をやめるようにすべきではないだろうか。
 1キロリットルの原油とはいえ、そのすべてがガソリンに変わるのでは
ない。ほんの一部がガソリンになるだけだ。従って、ガソリンの供給には
自ずと限界がある。ディーゼルエンジンの軽油だって同じことだ。

 このように、今の社会は大きな行き詰まりを生じているような気がして
ならない。この状況を変えなければ何も改善しない。脱石油、これが大きな
鍵を握っている。石油依存さえなくなれば多くの紛争はなくなっていく。
多くはエネルギー資源を巡っての紛争だからだ。
 その上、化石燃料の使用制限は、地球温暖化にストップをかけることが
出来る。便利さや豊かさを追求するあまり、生活が足元から崩れようと
していることを見失ってはいないだろうか。
 今こそ本腰を入れて、新しい社会の構築を始めるべきではないだろうか。
宇宙船地球号は温暖化の中で沈没しようとしている。

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