人生いろは坂

人生は山あり谷あり、そんなしんどい人生だから面白い。あの坂を登りきったら新しい景色が見えてくる。

EM菌の繁殖力恐るべし

2008-07-19 06:30:55 | Weblog
 我が家では先日来、畑で使うEM菌によるボカシを作っている。
EM菌と私との出会いは古い。琉球大学の比嘉教授が本を出版され
第一次ブームと言った頃、使っていた事がある。

 ご存じの方も多いと思うがEM菌と言う菌はいない。EM菌とは
有用微生物群のことである。それら微生物群の事を便宜上EM菌と
呼んでいる。

 その微生物を使えば畑の作物が良くできる。また、あのいやな臭い
を発する台所の生ゴミの処理が手軽に出来る。処理し終えた生ゴミは
畑の肥料として使うことが出来る。

 使い始めた頃、使って見ての感想を販売会社に投稿し会報に掲載
された事もあった。しかし、生来の怠け者である私は次第にEM菌
から遠ざかっていた。確たる理由はない。

 ところが最近、偶然にもEM菌を作っているというグループの方々
と出会う機会があった。それは昨年の「ふれあいマーケット」という
フリーマーケット会場での事であった。
 私の長年の希望であった環境展を、そのフリーマーケットの一角で
開かせて頂いたとき、私達の展示ブースの横でEM菌の事を宣伝して
いたのが若いお母さん達のグループであった。

 彼女たちはEM菌を使って野崎家記念碑の堀の浄化に成果を出して
いた。この成果を何とか他にも広げたいという強い思いを抱いていた。
出来れば子ども達が通う学校のプール掃除に使いたいというのが念願
であった。

 こうした動きと時を同じくして、私が地球温暖化の講演をした地区
に於いても小学校のプール掃除前にEM菌を投入し、子ども達の負担
を少しでも軽くしたい、環境に負荷をかけないようにしたいという
動きが始まっていた。
 私も仲間の皆さんと小学校に出向き、EM菌使用に関する説明会に
同席した。学校側の希望では投入前に子ども達にEM菌使用について
の環境学習をさせたいとの事であった。

 早速、EM菌に関する資料作りを始めたのだが、知っていたつもり
が分からないことも多かった。この間にも瀬戸内海に流れ込む川の
河口付近に大量のEM菌を投入し、漁業関係者からクレームが付く
という思っても見ない事が起きた。

 EM菌使用に関しては賛成者も多い反面、未だに根強い反対論も
あるようだ。反対論者が何を根拠にそのような事を言うのか理解し
がたい。

 EM菌使用について効果は少なくても化学物質のような薬害はない
というのが私の理解であった。だから小学校のプール掃除で使っても
子ども達が滑って転んでけがをすることが防止できるだけでも効果が
あると思っている。
 ましてや掃除が簡単だとなると、こんなに良いことはない。恐らく
今までは殺藻剤などを使っていたに違いない。この方がEM菌より
よほど危険である。

 実は先日投入した川の下流域では黒ずんでいた砂州の色が変化して
きた。黒から茶色に変わってきたのだ。明らかにEM菌の使用効果は
現れているようだ。聞けば児島地域内の小学校でも使っているところ
があるようだ。そこでも使用効果があったと聞いている。

 EM菌は嫌気性の微生物群である。その微生物群が何をどのように
するのかよく分からなかった。専門家に聞くと、実は嫌気性であると
いう微生物群は川の下流域などに堆積している汚泥中に含まれている
硫化水素やメタンなどと言う有害物質を分解し無毒化させているらしい。

 こうした微生物群は酸素のなかった原始地球の頃から地球上に生息
し、原始地球上の硫化水素やメタンなどを餌として生きてきた。今も
深海の熱水鉱床や硫化水素が吹き出すような洞窟の中で生息している。

 彼らこそ私達地球上の生き物の祖先であるかも知れないのだ。彼ら
は自らの働きによって原始地球上の環境が変化し、多くの生き物が
住めるような環境を作り出していったのではなかろうか。

 今も深海の熱水鉱床付近にはワームやカニなどが生息している。
こうした生き物たちの生息環境を整えているのが、こうした微生物群
だと考えられている。いわば地球上のあらゆる生命の源とも言うべき
生き物である。

 しかも彼らは自己消滅型の微生物だ。つまり餌となるべき物を全て
分解し終えたら自らも消滅していくのだという。こういったところが
微生物としては実にいさぎよくて良い。

 私は長く活性汚泥法とつきあってきた。この方法は工場の廃水処理
や公共団体の下水処理に使われている。しかし、活性汚泥法で使う
微生物は完全消滅型ではない。廃水の汚濁物質や化学薬品の分解後、
増えた微生物が大量の余剰汚泥として出てくる。これを処理するのが
大変だ。私の勤務先では焼却処理していた。
 しかし、こうした余剰汚泥が出ないとなれば画期的な処理技術となる。
ともあれ、EM菌は役目を終えれば自らも分解し消えていくと云うから、
これからの世の中にはぴったりである。

 我が家ではボカシを作っている。先日、そのボカシをわずかばかり
土間にこぼしてしまった。二、三日後に床が白くなっていた。EM菌
がわずかに二、三日で繁殖したのである。その繁殖力に驚いてしまった。
非常にたくましい微生物群である。EM菌の繁殖力恐るべし。

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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2009-04-27 01:10:44
都合の良いように解釈。
都合の良い部分だけを公開。
なんだかな
返信する
効果はどうあれ科学とはいえない (ルビ)
2010-08-08 14:39:05
基礎研究によって、全体の系を理解して論理的に使えてないと科学とは言わない。
EM菌の場合どんな菌体がどんな割合で生育しているのかすらわからない。
まして、微生物学の素人が培養して、同じ微生物群が増えるとは考えにくい。
そのマインド形成は信仰的で、非科学的であるといわざるをえない。
付け加えるならホントに嫌気性細菌が入っているなら、酸素が存在したら生育出来ないから。
ホントに嫌気代謝してるなら、通性嫌気性細菌なんじゃない?
いずれにしても何が入っているのかさえよくわからないものを使うのは科学とは言わない。
返信する

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