<添乗員が過酷労働に蜂起>
作家吉永みち子さんコラム「言わぬ損より言った損」
スポーツニッポン4月27日号のコラム欄「言わぬ損より言った損」で作家吉永みち子さんは、この間の阪急HTS支部の添乗員の闘いの新聞記事を取り上げて<添乗員が過酷労働に蜂起>という以下のエッセイを書いていますので紹介します。
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『 新聞紙上に見慣れない漢字を発見して、おっ!と目が覚めた。”蜂起”の2文字だ。蜂起とは「支配者の圧制に耐えかね、大勢の人がいっせいに反乱を起こすこと」と新明解国語辞典に書いてある。何が起きようとも無関心の知らん顔で、反乱どころか反応も示さない昨今の日本国民が、”蜂起”したとなったら、それだけで大ニュースだ。
蜂起したのは、ツアコンと呼ばれる旅行添乗員たちだという。耐えられなかったのは、長時間労働と低賃金。添乗員を派遣する会社に登録している添乗員は、日当制なのだそうだ。国内旅行で平均9450円、海外旅行で平均1万3250円。年収は約230万にしかならない。しかもツアーごとの契約でボーナスも社会保険もない。1日12時間を超える勤務が7割、修学旅行などでは16時間以上が5割を超えるとか。これでこの日当では時給590円になる。これまでも日当制の見直しを求めてきたが、業界の慣行の前に何も動かないばかりか、業界団体はこの慣行を正式に認めるように厚労省に迫っているとか。
(略)
日本のツアーは、早朝から精力的に観光し、夕食後もオプションで夜の町に繰り出したりする。それに同行し、全員つつがなく就寝したのを確認し、誰より早く起きる。過酷な労働だと感じていたが、残業代や深夜割増などがあるものだとばかり思っていた。これじゃ蜂起するか、過労死するかという選択を迫られるわけだ。結局、業界内の競争が激しく、少しでも安い価格を設定しようとすると、派遣の添乗員にしわ寄せがくる。弱小バス会社が、廉価競争を生き延びるために、交代の運転手もおけず、睡眠時間を削って運転させて事故につながったのと同じ構図が見える。ハケンの品格どころか、ハケンの生活、ハケンの命の問題なのだ。添乗員を噛む会社も窮鼠、業界を噛む添乗員も窮鼠。窮鼠猫を噛むというより窮鼠が窮鼠を噛んでる印象。これが今の日本の現状なのだろう。
それにしても、添乗員をここまで疲弊させるツアーは、お客さんも疲れるだろうに・・・(エッセイスト)』
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吉永さんは、立ち上がった添乗員に「これじゃ蜂起するか、過労死するかという選択を迫られるわけだ」とエールを送ります。
「結局、2時間半強の車中で彼女が座ったのは30分程度」
バスや新幹線の中は休憩時間だと言い張る旅行会社は、吉永さんのこのエッセイにどう抗弁するつもりでしょうか。
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なんでこんなに私たちの立場がわかるのかというくらい、感激しました。
もちろん作家でいらっしゃるから、いろんな情報源をお持ちなのだろうと思いますが、添乗員の立場でない方がここまで感じておられることに、涙がでそうな記事でした。
この場を借りて、お礼申し上げます。
全国の添乗員代表。
そんな中、一つ一つのツアーを成功させようと奮闘されている添乗員の方々の努力には本当に敬服いたします。ぜひ、今、現場で知恵を絞って頑張っている添乗員の方々にも、これからこの仕事を目指している方々に対しても、さらに働きやすい環境ができていくことをお祈りしております。
また、現在の諸問題に対して、真剣に立ち向かおうとしている方々にも、心から応援いたします。
先日、ニュース23で派遣労働者のことが取り上げられていました。「派遣」という立場であっても、正社員と同等に扱われるのが当然であると思うし、そのように一般の方々にも理解していただけるよう、今後も啓発が必要だと思いました。
ぜひ、頑張ってください。応援しております。
NHKの「格安バス」再放送見ました。
同じドライバーの過酷な実態に息を呑む思いでした。
添乗員も吉永みち子さんも指摘するとおりです。
タクシードライバーも同様です。年収も大幅に減収して労働時間も24時間です。
いまや目先の利益だけを追求するために自民党政府と経営者業界が推し進めた「規制緩和」は、そこで働く労働者に対しては妻や子どもとも会えない殺人的過酷な違法労働を強いる結果を生み出しています。
テレビでも社長が他社より100円安いバス料金を指示していました。しかし、休憩や休日すらない違法労働の上で成り立つ「格安料金」は違法ダンピングそのものではないですか。
ダンピングは悪質な違法行為です。ダンピングとは、不当にやすい価格で商品を販売することで、でたらめな価格破壊を引き起し、市場を独占を成立させてしまう手法です。
添乗員に長時間労働を強いたり、残業代や深夜手当ても払わない旅行会社が行う格安ツアー料金も世界的規模での違法ダンピングと言えます。世界の労働組合や旅行業界からILOなどに提訴されるのもそれほど遠い日でないと思います。
政府と旅行業界は直ちにドライバー・添乗員・ガイドなど全スタッフに日本での最低の基準である労基法・安全衛生法を完全に守るせる義務があります。これこそが全ての改善の「鍵」なのです。
フォーラムジャパンは労働組合サービス連合が100%出資して作ったと聞かされています。その労働組合サービス連合は今回、業界と一緒に「残業代を払わない今までのように、みなし労働を認めてください」と厚生労働省へ要請したのです。労組が会社を作っても結局は経営側になるのですね。経営側に付くだけでなく、HTSのみなさんを押しつぶす役割をしています。吉永さんに恥ずかしいと思わないのでしょうか。私たちが質問しても労組役員から「本当はみなし労働の改善を要請した」などと誤魔化されます。いまでは本音では聞けなくなりました。
もともと組合員の数が多いといっても、ここは派遣登録するだけで自動的に労組に加入する仕組みになっていますからHTS支部のみなさんとは問題意識も違います。でも組合員はみなさんを支持しています。むしろ自分の労組に怒っていると言ってもいいでしょう。添乗員を守らないで会社を守る労組って労組なのって。
東部労組のみなさんがんばって。わたしたちも応援しますから。
このブログ友人から教わりました。コピーしてみんなに配ります。
まだ新米?ですが、みなさんの気持ちと同じです。添乗員がこれほど過酷とは学生の時は知りませんでした。どなたかが「日雇い労働者」とおっしゃってましたが、本当ですね。
やめるなら早いうちだよ過労死してからでは遅いと家族からも言われますが、仕事自体は好きなので、やめないで労組に入ってみなさんと一緒になって頑張るべきなのかも知れませんが。正直悩んでいます。私以外でも悩んでいる方、特に新人で多いです。
がんばって下さい。
私はHTS組合を支持することに決めた。
以下ほんの一例
パワハラ
セクハラ
極端な長時間労働
車内販売と集金
空港での集金
オプションまで強制的に付き合わされる
ガイドも通訳も同時通訳もやらされる
ショッピング店からの集金
アンケートにおびえる
精算・打ち合わせのお涙金
対客電話をただでやる
有給休暇もない
残業代もない
深夜手当てもない
休日出勤手当てもない
雇用保険も健康保険もない
傷病手当もない
退職金もない
ボーナスもない
日雇い
日当の一方的な切り下げ
社員からの差別・パワハラ
言わないといつまでも世間にわかって貰えません。
添乗員はコメントを集中しましょう。
これを我慢して頑張って、やっと国内の添乗で最大限上がっても8500円程度です。会社には40代の先輩達もいて、その年齢で月収16万程度。悲しくなります。未来に不安はあっても希望はありません。かと言って退職しても再就職先があるか。年齢的に難しいところ。仕方なく働いている人も多いのです。
お客様で、添乗員になりたいとか、娘が希望しているなんていう人には、やめたほうがいいと必ず言います。なんて情けないことでしょうね。