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全国一般東京東部労働組合の記録

生活保護で失業者の「生きる権利」を守ろう!

2009年08月24日 09時39分47秒 | Weblog

働く者のセーフティネット=生活保護で生存権を守ろう!

行政による保護申請拒否=「水際作戦」をやめさせよう!

昨年秋からの深刻な不況の影響で、私たちNPO法人労働相談センターと全国一般東京東部労組にも生活支援を求める相談が増えています。

先日(8月21日)来所した男性Hさん(55歳)は、今年6月末に勤めていた都内の衣料品店を解雇され、住み込みの寮からも追い出されてしまいました。雇用保険にも社会保険にも未加入でした。Hさんは体調を崩しており、再就職の活動もままなりません。

失業後はネットカフェや漫画喫茶などで寝泊まりしていましたが、ついに所持金は651円になり、「今日住む所がない」というギリギリの段階で相談に訪れました。

雇用保険や社会保険に加入させないという違法状態を続けて、あげくにクビを切って路頭に放り投げるという経営者に大きな責任があるのは明らかです。と同時にHさんは「今日明日の生活をどうするか」という問題に直面しています。

そこでHさんは行政の福祉事務所に行って生活保護を申請することにしました。本部スタッフも同行しました。

ところが、申請の受付窓口である担当者は、本当に働けないのか、面倒見てもらえる親族はいないのか、などと申請書を出さずにあれこれと「理由」をつけては申請を阻止するかのような態度を取りました。生活保護とはちがうホームレス対策の施設に誘導しようともしました。

生活保護はすべての国民が健康で文化的な最低限度の生活を営む権利(生存権・憲法25条)を具体化した制度です。私たちの「生きる権利」を最後に守ってくれるセーフティネットです。生活保護を申請する権利は誰にでもあります。

しかし、実際には全国各地の福祉事務所の窓口で、生活保護を受けさせないため不当に追い返す「水際作戦」が横行しているのも事実です。07年には北九州市で生活保護を「辞退」させられた結果、「おにぎり食べたい」と書き残して餓死してしまった男性がいたことが発覚し問題となりました。

Hさんのケースでは最終的に保護申請を受理させ、保護費の緊急払いもその日のうちに認めさせることができました。今後は生活保護で生活を再建し、健康を回復させ、自立への道をめざす考えです。

いま働いても満足に食べていけないワーキングプア(働く貧困層)が増加しています。また、「派遣切り」をはじめ企業による労働者へのクビ切り=リストラ攻撃も強まっています。こうした中で生活に困った人たちが生活保護を利用するのは正当な権利です。行政による水際作戦に負けずに「生きる権利」を主張していきましょう。

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