東京東部労働組合【公式】ブログ

全国一般東京東部労働組合の記録

「すかいらーく」パワハラの張本人が謝罪

2007年06月26日 11時31分44秒 | いじめ・セクハラ・パワハラ

すかいらーく過労死闘争
<パワーハラスメントを元上司が謝罪>

「すかいらーく」で働いていた中島富雄さん(享年48)が過労死した問題で、パワーハラスメントで中島さんを加重労働に追いつめた元上司から妻の晴香さんへの謝罪の場が6月23日、東京都内の会議室で持たれました。(写真=元上司の謝罪を受ける中島晴香さんら)

すかいらーく過労死闘争を晴香さんとともに闘ってきた全国一般東京東部労組のスタッフと会社側の役員も同席しました。

元上司は冒頭、「わたくしの言動、行為につきまして、改めてお詫びを申しあげます」と切り出しました。

3年前に亡くなった中島さんのメモには、かつての上司によるパワハラ行為の記録が克明に残されていました。

「おっさん」と呼ばれ、「こじきになれ」などの暴言を浴びせられたこと。店舗の清掃を命じられて「言うこと聞けないならやめろ」、帰宅途中に携帯電話で「何サクッと上がってんだ、戻ってこい」と言われたこと。「年寄りは仕事が遅い分、長く働くんだよ」「高い給料もらってるんだろ」「お前、目つけられてるよ。俺は前から目をつけてたけどよ」……。

こうした数々のパワハラ行為に対して、中島さんは生前、晴香さんに「(上司を)絶対に許さない。どこの店長もつらい思いをしている」と話していたそうです。

この日の謝罪の場で、元上司も「中島さんはいつか私に指摘し、私の言動について改善するよう求めたかったのだと思います。その思いを忘れないようにしたいと思います」と述べました。

「故中島富雄さん、ご遺族の皆さま、本当に申し訳ございませんでした」。元上司は最後に深々と頭を下げました。

中島さんは二度と戻ってきませんが、パワハラをやった本人に謝らせたことに意味があると思います。元上司の謝罪は会社との合意書にも盛り込まれていました。会社側も東部労組からの再発防止の求めに応じ、パワハラを禁止する規定を社内の就業規則に明示しました。

いま多くの会社でパワハラ、セクハラ、いじめ、嫌がらせが横行しています。すべての人が働きやすい職場にしなければなりません。泣き寝入りする必要はありません。悩んでいる人はNPO法人労働相談センター、東部労組、「過労死をなくそう!龍基金」などに相談してください。

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7 コメント

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RE:すかいらーく過労死闘争 (グース)
2007-06-27 14:12:46
こんにちは。

 どう考えても、謝ってすむ問題ではないのに、遺族の方が「せめて」それだけでもと思っているのかと思うと、なお胸がつまります。

 この元上司は、人を死に追いやっておきながら、口頭謝罪の他になんの償いもしないのでしょうか。この事件は、会社というよりこの元上司の個人的な虐待が元凶だと思います。それを元上司個人で償わない(名前すら出ない)ならば、納得できない気がします。

 ところで、原告側の名前や顔は出ているのに、被告側の元上司の名も顔も出ないのが不思議です。
 この記事に限らず、ネットや新聞で労働闘争の記録や記事を見ますと、被告側はたいてい、社名ぐらいしか出ていないように思います。被害を受けた原告側だけがさらし者になっているようで、腑に落ちないのですが、こういう場合には、なにか決まり事があるのでしょうか。
 また、原告側が、故人の名も含めて自分達の名をマスコミなどに伏せてほしいと言った場合は、それが通るのでしょうか。

 質問ばかりで申し訳ありませんが、ご教示いただけると幸いです。
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「グース」さんへ。 (東部労組スタッフ)
2007-06-28 21:03:44
「グース」さんへ。コメントありがとうございます。

元上司のパワハラを口頭での謝罪のみで済ませるのは納得できないとのこと。そのご意見は、よく理解できます。ただ、遺族と組合が会社と交渉した末に決まった約束です。記事にもあるように謝罪があったからといって、中島さんの命が戻るわけではありません。あとは本人がどう反省していくか、また会社がどう再発防止に力を注いでいくか、ということが大切だと思います。

あと、被害者側の名前は出ているのに、加害者側の名前が出ていないのはなぜか、という点ですが、今回のケースに限って言うと、あくまで遺族(晴香さん)の意向に沿った形ということです。

一般論としては、マスコミなどに被害者側が名前を伏せてほしいと言った場合は、各メディアの方針にもよりますが、基本的には意向が尊重されるのではないでしょうか。
返信する
エリアマネージャー (ひばり)
2007-06-28 22:24:50
この部類の役職が、一番パワハラするのが多いです。

そして、末端のキャストにまで・・・

結局、役人と同じで自分のことしか考えてないんですよ。

社保庁や、ミート○ープの役員と同じで、バレなければ
何でもやるって感じで。

ここの元社員の方々からも、意見を頂ければと思います。

それが「意思を継ぐ」ということだと。

返信する
ありがとうございます (グース)
2007-06-28 22:31:55
東部労組スタッフ様、

 早々のご教示をありがとうございます。
 
 私の周囲にも、会社によるパワハラや過労で倒れる友人や親戚がおります。今年の初めには、友人が過労自殺しました。このような出来事は、他人事とは思えず、ついしゃしゃり出てまいったしだいです。

 晴香さん方ご遺族は、心中いかほどの怒りや無念をこらえたかと思われます。改めて、心よりのお悔やみを申し上げます。
返信する
上司はパワハラ常習犯 堕ちた外食産業 (元外食産業社員)
2009-03-24 21:24:07
 中島さんの過労死から何一つ学んでいないのがすかいらーくの悪しき風習。これは、すかいらーくだけではなく、どの外食チェーン店でも起こりうるケースです。私が所属した名古屋を本社に置くステーキレストランでもパワハラが横行しました。


 パワハラの内容は人格無視、暴力は当然。話しても会社側の意向を一方的な考えしか話さない。個人の持論を自慢する言動があった日には、私は「もうこの人と重要な話はもうできない」と悟らざるを得ない状況でした。私もパワハラ被害者として、泣き寝入りしてしまったのが悔しいです。

 外食産業は特に福利厚生が他業種よりも大幅に出遅れている業種です。会社本体ではもうパワハラを解決できる能力がないのが現実です。労働組合結成も認められない。認めても会社の言いなりの労働組合しか作ることができません。

 外食チェーン店はある時期で急成長し、年間で数十店の新店を開店させる経営戦略を練ります。これが、外食チェーンの儲けの仕掛けです。
 しかし、そこで働く正社員は疲弊によって退職します。正社員は人員補充のため会社側の意向で異動が発生します。その分、現場の店舗の疲弊はより一層深刻化します。それに対して、経営陣の儲け一辺倒で右肩上がりしか考えない経営戦略。危機管理ゼロでなおかつトップダウン式(上司が部下に頭ごなしに従えというやり方)で現場の社員が精神上悪影響を及ぼす結果となります。
 すかいらーくはこの悪循環から抜け出るような戦略を怠った結果、中島さんを過労死に追いやってしまいました。

 外食産業などのサービス業界は儲けよりも、働く人間の定着化、店舗の再編、出店・営業時間の見直し、福利厚生の拡充を目指さないと会社は繁栄することはできません。

返信する
加入行為 (壱労働組合員)
2011-10-22 14:04:11
最近に 1人で組合に加入致しました
会社の横暴で腹を据えかねてです 加入後は
団交後の態度は ころっと変化しました
会社は個人相手には 好きな事出来ますが
組合員と言うことになれば 慎重になり
言動も変わります 現在の企業の横着な社員へ
変化は 日本国民の組合加入を企業に
遮断されるか 御用組合に加入を強制されて
いるからです せっかく 世界一の労働者を
ほごしてくれる法律が 戦後アメリカ軍に
決められたのに この法律は 本場のアメリカでも 労働者が羨む程に守られている法律です
これを蔑ろにして意向というのが 長年政権党
であった 自民党と結託している大企業と
おこぼれに預かる時の政権です 何れにしても
1人では力はありません ネットで調べて
組合に早急に加入しなさい 解決はそれしか
ないですよ
返信する
外資への売却 (ひばり)
2011-10-23 00:01:21
徹底的な合理化(店舗閉など)を行った結果、
外資への売却となったようだが、今後のすかいらーく社の動向が気になります。

企業体質(隠蔽、事なかれ主義、サービス残業等)が変わることを期待してますが、当面は社長及び役員の人事が注目すべき事項ですね。
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