鰊王青山留吉の青山本邸を訪ねました。明治初期に北海道積丹半島の鰊漁で財をなした青山留吉が、故郷の遊佐に金に糸目をつけずに作ったといわれる豪邸です。青山翁は小樽にも鰊御殿を残しています。
解説パンフによると、明治20年から23年にかけて分家当主青山米吉の差配で棟梁土門市郎左ェ門が手がけました。切妻平入りで桁行き12間、梁間7間、下手に水周りが角屋で突き出ています。これも中門作りということになると思います(上左写真)。座敷周りは檜造り、春慶塗です(上右写真)。
「神庭」と呼ばれる庭には信じられないような大きさの岩があります(上左写真)。屋根は庄内には多いのですが妻側に出桁をしたせがい造りです。また、妻壁を見ると庄内地方(周辺)に特有の鏡梁が見られます。鏡梁あるいは鏡差とは棟を束ではなく上段梁で直接受けるものです(上右写真)。
所蔵品のなかには実に手の込んだ鳥かごがあります(上写真)。以前鶴岡の古い町家でも竹の鳥かご細工を見せていただいたことがあります。
この本邸から海は近いのだろうと思って外に出ました(上右写真)。
塀に沿って少し進むと砂丘を越える小さな峠があります(上左写真)。その先には日本海。絵に描いたような演出です(上右写真)。
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