ぽっしゃーん・・。
「ぎゃぁぁぁ!!」
とあるトイレの個室から、奇声が鳴り響く。
2限目が終わり、昼休みを迎えたキャンパス内は、
教室からぞろぞろと出てくる学生たちであふれかえる。
新学期ということもあり、
「本日も、メイク、セット、服装バッチりだぞ☆
極めつけは今はやりのカチューシャをON★」
といったかんじの、エネルギッシュで若さあふれる学生たちは、
楽しそうにランチの計画を話している。
そんな楽しそうな群集の波にもみくしゃにされながら、
悲惨な顔をしてトイレから出てくる女性が一名。
「ケータイ、水没させちゃった・・。」
この一言で、本日のオイラの愉快な一日が始まります。
授業終了後、2年ぶりにケータイを新しくするべく、
電気屋さんへ向かう。
2年も使ったケータイには愛着があり、
手放したくない気持ちは山々であったが、
なにせ、電源が入ってもしばらくすると、
充電がきれるようになってしまっていた。
「こんなことでもないと、オイラいつまでもケータイ新しくしないからな。
よし!!902iにして、亀ちゃんたちに協力しよう!」
電気屋に到着し、まっすぐにドコモコーナーへ。
ドコモパンフレット4月号も、得意げな顔でかばんに入れる。
「今日はホントにケータイ買うためにきたんだもんねー!!
亀ちゃんがほしいわけじゃないからね!!」
と心の中で、電気屋の店員に、いいわけをする。
しばらく見ていると、
A系店員「なにかお決まりでしたらお声をおかけください!」
といかにも僕電気系大好きです!といったかんじの店員が話しかける。
「あー、はい・・。」
しばらくすると、また別の店員に話しかけられる。
イケメン店員「なにかお決まりでしたらお声をおかけください!」
「はい!!あの、これにします!!!」
いつ何時どんな状況下においても、相手がイケメンであるに越したことはない。
そして、二人でケータイ契約のコーナーへと向かう。
「機種変更したいんですが、実は今日ケータイが壊れちゃって、
電源が入らないんです。」
イケメン店員「そうですか~、困ったな。
うちは直営ドコモショップじゃなく、ドコモの代理店なので、
機種変更の場合は、今お使いの機種から、
直接情報を受け取らないといけないんですよ。」
「そうなんですか~!
じゃぁ今日は諦めて、あとでドコモショップ行ったほうがいいかな?」
「いや、一回充電器にさしこんでから、もう一度電源ボタンを押すと、
電源が入る場合があるので、やってみましょう。」
え?
ちょっと待って。
今なんと?
もし電源が入ったときのことを想像する。
つまり。
この場でケータイの待ちうけ画面を見られるってことですか?
亀梨和也と赤西仁の“仲良し2ショット”を待ち受けにしていることが、
このイケメンにバレるということですか?
勘弁してください!!
「じゃぁ、今充電器に差し込んでみますんで、少々お待ちください!」
え、ちょっ、待っ・・・。
ドッドッドッドッドッドッドッドッ
あー!オイラのバカっ!
こんなことなら、最初のA系店員にしておけばよかった!
A系店員だったら、きっと彼はオタクの気持ちをわかってくれて、
お互いに理解しあえたかもしれないのに!!
根っからのイケメンチェッカーである自分が、うらめしい!
しばらくすると店員が戻ってくる。
「じゃぁ、今ちょっとだけ充電してきたんで、早速電源入れてみましょう!」
ドドドドドドドドドドドドドドドッ
どうしよう!なんて言おう!
こいつは一体どう出る?
「彼らかっこいいですよね~☆」とか言ってくれれば非常に助かるんだが、
なんにも触れずに、
事務的に「あ、つきましたね。」と言われて
ケータイ画面を見て、二人で沈黙というのだけは断固として避けたい!
そんなさびしい空気の中で、
亀梨と赤西だけが満面の笑顔☆という構図だけは避けたい!!
店員が電源ボタンを長押しする。
あーもう!
つくなっ!!!(念力)
「あー、つかないな。やっぱり、壊れてるみたいですね。」
はぁ~
手に汗びっしょり。
「わかりました!じゃぁ、出直してきます!!」
とケータイを店員の手から奪い、そそくさと店を出る。
「はぁ~、危機一髪だった・・・。
ケータイ壊れてるから、待ちうけ画面変えることもできなかったし、
もしかしたら、電源が入るかもだなんて、まったくのノーマークだった~。」
その後、裏の電池パックを取り出して、もう一回入れなおしてみたり、
ケータイのありとあらゆる場所をティッシュでふきまくり、
水滴など微塵も見当たらない状況にしてみたり。
すると、どうにかして自分の力で、待ちうけ画面を変えなくてはならないという、
オイラの念力がまたしても伝わったのか、
息を吹き返すケータイ。
電気屋の店員の前ではビクともしなかったが、
さすが、2年間愛してきただけあって、
こんな非常事態にはちゃんとオイラの言うことを聞いてくれる・・・
ごめんよ。水没させちゃってごめんよ。
そんなケータイへの懺悔は一瞬で済ませ、
間髪いれずに削除作業へ。
現在の待ち受けにとどまらず、
“念には念を”ということで、
いっぱい保存してあった亀ちゃん画像を泣く泣く削除。
雑誌や広告を直接写メで撮るという、極めて原始的な方法で集めた亀ちゃんや、
お友だちにもらったもの、
渋谷のファミリークラブ(通称ファミクラ)に貼ってあった、
「新年あけましておめでとうございます!」のコメントつきピース亀ちゃん。
(これは特に思い出深い。
初めてオイラが1月にファミクラに行ったときに、
ジャニーズのみなさんのそれぞれの新年のメッセージと写真が貼ってあり、
大量の女の子たちがせっまい部屋にギュウギュウになりながら、
それを写メしたり、メッセージを読んだりしていた。
KAT-TUNのコーナーは、いつまで待っても人がどかず、
「ちょっと!オイラも見たいんだけど!」と思ったので、
ものすごく丁寧に
「ごめんね、一瞬だけ写メ取らせてもらってもいいですか?」
と言いながら、
横から必死に手を伸ばしてケータイ画面を亀ちゃんにあわせ、激写。
「いやぁ、このでこ上げアップはかわいいわ~★むふふ☆」
とにんまりしたいのをこらえて、自分の撮った亀ちゃんを見つめていると。
ここでKAT-TUNのコーナーの目の前にいた中学生くらいの女の子が一言。
「ここで、誰担か一発でわかるよね~。」
はっ!
そこで、亀ちゃん大好きっ子を出しまくりだった自分に気づき、
ちらりと彼女を見ると、こちらをニコニコしながら見られている。
照れ隠しに「てへ☆」と彼女に微笑んで、
年の離れたKAT-TUNファン同士の間に、
ほのぼのとした空気が流れたのであった。)
まぁ、そんな様々な思い出もプライドには勝てず、削除。
背に腹は変えられない。
プライドを守り抜くためだったら、なんだってするさ!
でもこんなプライド、本当はどこかに置き忘れてしまいたいが、
なかなか聖みたいにはなれない。
急いで、電気屋へとユーターンする。
そして次は、滞りなく機種変更の手続きを終える。
が、亀梨オタクの一日はまだまだ終わらない。
「では新しいケータイをご用意しますので、
一時間後に、また来てください。」
と言われたので、暇つぶしにある場所へと向かうオイラ。
<PART2>へつづく・・・。
「ぎゃぁぁぁ!!」
とあるトイレの個室から、奇声が鳴り響く。
2限目が終わり、昼休みを迎えたキャンパス内は、
教室からぞろぞろと出てくる学生たちであふれかえる。
新学期ということもあり、
「本日も、メイク、セット、服装バッチりだぞ☆
極めつけは今はやりのカチューシャをON★」
といったかんじの、エネルギッシュで若さあふれる学生たちは、
楽しそうにランチの計画を話している。
そんな楽しそうな群集の波にもみくしゃにされながら、
悲惨な顔をしてトイレから出てくる女性が一名。
「ケータイ、水没させちゃった・・。」
この一言で、本日のオイラの愉快な一日が始まります。
授業終了後、2年ぶりにケータイを新しくするべく、
電気屋さんへ向かう。
2年も使ったケータイには愛着があり、
手放したくない気持ちは山々であったが、
なにせ、電源が入ってもしばらくすると、
充電がきれるようになってしまっていた。
「こんなことでもないと、オイラいつまでもケータイ新しくしないからな。
よし!!902iにして、亀ちゃんたちに協力しよう!」
電気屋に到着し、まっすぐにドコモコーナーへ。
ドコモパンフレット4月号も、得意げな顔でかばんに入れる。
「今日はホントにケータイ買うためにきたんだもんねー!!
亀ちゃんがほしいわけじゃないからね!!」
と心の中で、電気屋の店員に、いいわけをする。
しばらく見ていると、
A系店員「なにかお決まりでしたらお声をおかけください!」
といかにも僕電気系大好きです!といったかんじの店員が話しかける。
「あー、はい・・。」
しばらくすると、また別の店員に話しかけられる。
イケメン店員「なにかお決まりでしたらお声をおかけください!」
「はい!!あの、これにします!!!」
いつ何時どんな状況下においても、相手がイケメンであるに越したことはない。
そして、二人でケータイ契約のコーナーへと向かう。
「機種変更したいんですが、実は今日ケータイが壊れちゃって、
電源が入らないんです。」
イケメン店員「そうですか~、困ったな。
うちは直営ドコモショップじゃなく、ドコモの代理店なので、
機種変更の場合は、今お使いの機種から、
直接情報を受け取らないといけないんですよ。」
「そうなんですか~!
じゃぁ今日は諦めて、あとでドコモショップ行ったほうがいいかな?」
「いや、一回充電器にさしこんでから、もう一度電源ボタンを押すと、
電源が入る場合があるので、やってみましょう。」
え?
ちょっと待って。
今なんと?
もし電源が入ったときのことを想像する。
つまり。
この場でケータイの待ちうけ画面を見られるってことですか?
亀梨和也と赤西仁の“仲良し2ショット”を待ち受けにしていることが、
このイケメンにバレるということですか?
勘弁してください!!
「じゃぁ、今充電器に差し込んでみますんで、少々お待ちください!」
え、ちょっ、待っ・・・。
ドッドッドッドッドッドッドッドッ
あー!オイラのバカっ!
こんなことなら、最初のA系店員にしておけばよかった!
A系店員だったら、きっと彼はオタクの気持ちをわかってくれて、
お互いに理解しあえたかもしれないのに!!
根っからのイケメンチェッカーである自分が、うらめしい!
しばらくすると店員が戻ってくる。
「じゃぁ、今ちょっとだけ充電してきたんで、早速電源入れてみましょう!」
ドドドドドドドドドドドドドドドッ
どうしよう!なんて言おう!
こいつは一体どう出る?
「彼らかっこいいですよね~☆」とか言ってくれれば非常に助かるんだが、
なんにも触れずに、
事務的に「あ、つきましたね。」と言われて
ケータイ画面を見て、二人で沈黙というのだけは断固として避けたい!
そんなさびしい空気の中で、
亀梨と赤西だけが満面の笑顔☆という構図だけは避けたい!!
店員が電源ボタンを長押しする。
あーもう!
つくなっ!!!(念力)
「あー、つかないな。やっぱり、壊れてるみたいですね。」
はぁ~
手に汗びっしょり。
「わかりました!じゃぁ、出直してきます!!」
とケータイを店員の手から奪い、そそくさと店を出る。
「はぁ~、危機一髪だった・・・。
ケータイ壊れてるから、待ちうけ画面変えることもできなかったし、
もしかしたら、電源が入るかもだなんて、まったくのノーマークだった~。」
その後、裏の電池パックを取り出して、もう一回入れなおしてみたり、
ケータイのありとあらゆる場所をティッシュでふきまくり、
水滴など微塵も見当たらない状況にしてみたり。
すると、どうにかして自分の力で、待ちうけ画面を変えなくてはならないという、
オイラの念力がまたしても伝わったのか、
息を吹き返すケータイ。
電気屋の店員の前ではビクともしなかったが、
さすが、2年間愛してきただけあって、
こんな非常事態にはちゃんとオイラの言うことを聞いてくれる・・・
ごめんよ。水没させちゃってごめんよ。
そんなケータイへの懺悔は一瞬で済ませ、
間髪いれずに削除作業へ。
現在の待ち受けにとどまらず、
“念には念を”ということで、
いっぱい保存してあった亀ちゃん画像を泣く泣く削除。
雑誌や広告を直接写メで撮るという、極めて原始的な方法で集めた亀ちゃんや、
お友だちにもらったもの、
渋谷のファミリークラブ(通称ファミクラ)に貼ってあった、
「新年あけましておめでとうございます!」のコメントつきピース亀ちゃん。
(これは特に思い出深い。
初めてオイラが1月にファミクラに行ったときに、
ジャニーズのみなさんのそれぞれの新年のメッセージと写真が貼ってあり、
大量の女の子たちがせっまい部屋にギュウギュウになりながら、
それを写メしたり、メッセージを読んだりしていた。
KAT-TUNのコーナーは、いつまで待っても人がどかず、
「ちょっと!オイラも見たいんだけど!」と思ったので、
ものすごく丁寧に
「ごめんね、一瞬だけ写メ取らせてもらってもいいですか?」
と言いながら、
横から必死に手を伸ばしてケータイ画面を亀ちゃんにあわせ、激写。
「いやぁ、このでこ上げアップはかわいいわ~★むふふ☆」
とにんまりしたいのをこらえて、自分の撮った亀ちゃんを見つめていると。
ここでKAT-TUNのコーナーの目の前にいた中学生くらいの女の子が一言。
「ここで、誰担か一発でわかるよね~。」
はっ!
そこで、亀ちゃん大好きっ子を出しまくりだった自分に気づき、
ちらりと彼女を見ると、こちらをニコニコしながら見られている。
照れ隠しに「てへ☆」と彼女に微笑んで、
年の離れたKAT-TUNファン同士の間に、
ほのぼのとした空気が流れたのであった。)
まぁ、そんな様々な思い出もプライドには勝てず、削除。
背に腹は変えられない。
プライドを守り抜くためだったら、なんだってするさ!
でもこんなプライド、本当はどこかに置き忘れてしまいたいが、
なかなか聖みたいにはなれない。
急いで、電気屋へとユーターンする。
そして次は、滞りなく機種変更の手続きを終える。
が、亀梨オタクの一日はまだまだ終わらない。
「では新しいケータイをご用意しますので、
一時間後に、また来てください。」
と言われたので、暇つぶしにある場所へと向かうオイラ。
<PART2>へつづく・・・。