もう十年ほど前に水上町四万温泉に寺を新築した
小さな寺だが一応は本格的に須弥壇もあり天蓋も在りと言った、本格的な寺だ
本寺は横浜にあり、ひょんなことから新築に携わることになった、その寺に清水をひきこんだ「手水場」が有り1,2㎡の自然石を刳り貫いた
流しが有り常に水が出ている、昔はその石流しの中に自然に流入していたが、改築したのにあたり何かしらそれらしくしたいと考察し
、龍吐水、の発案が有り、予算も希少であることから引き込み口を木柱で作り竜頭は家から出ているように切り妻型の木で作り吐水口は
竹の五年後の物で加工した
経年経過で腐食した吐水口を修理するように言われたので現物視察と計測を経て制作して取り付けてきた
水神様を祀り、りっぱな社も完成して寺の様相が整ってきた
如何にも腐食が進んできたので、、、かといって立派な龍吐水を付けることも考慮したが、四万の景観と寺の佇まいとから見てそぐわない気
がしているので旧来の竹で造る事にした
自宅の竹林から選りに選って五年物の細竹を探し加工した。翌日訪問し取り付けた
こんな形の質素なものだがそれだけではない趣が備わっていて景色の中に溶け込んでいる
少し口を長めにして手洗いの手が届きやすく工夫した
若い者と年寄りの感性は大きに違いがあるのはわかるが自然の中に有るがままの姿こそが大切なのではないだろうか
古いものが機能しなくなったら新しくするそして其の自然の中に溶け込まして行く、、、、それこそが伝統を重んじる物や場所のあるべき姿
だと思う。
そんじゃあまたはなすべえ
遊童子
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