蕗の董

お晩でがんす
今の現場は当家の新宅です、新宅と言ってももう旧宅に近いくらいで、今の当主で五代目ですが、それでも新宅です、幸いの事に付き合いも上手く行っていて、仕事も戴けます
何代か前よりむしろ良い状態と思っています
此の家の前の畑は「蕗畑」です、今一面に蕗の雄花が咲いています
こんなに有ったのかと驚くほど出てきています



雄花は早く咲いて成熟し花粉を風に乗せて自分の種を絶やさぬようにし、且つ蜂さんを寄せて虫媒花をしてもらいます、
自分の雄が花を咲かせ切ってから、雌が花を咲かせます、近親交配を避ける、自然の巧みには頭が下がりますし驚かせられますね



透明の様な薄緑の羽衣を幾重にも纏い
何十という白い小花のブーケを持ち、蜂を待つ
気まぐれの風に其の花粉と言う血筋を委ね
妖艶な匂いで蜂を誘いこれに仲人を託す
たとえ動けなくても手段は幾つもある
良し見習って、、、何ともなるまい



早く咲きだした物は皆霜の洗礼を受けている
それでもくじけずに咲いている、せめて生きている部分で頑張らなくては
此れこそ見習わなくては、明日もがんばる

そんじゃあまたはなすべえ
遊童子