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さなコン2 に応募してみて …… 反省点

「第2回日本SF作家クラブの小さな小説コンテスト」への応募期間が、さる6月5日23時59分をもちまして終了しました。

第2回日本SF作家クラブの小さな小説コンテスト

このコンテストは、出されたお題に沿って短編 SF 小説を書き、それに指定されたタグを設定して pixiv に投稿する形で参加します。
わたしは以下の3作品で応募しました。

『オールトの雲』

#オリジナル #SF オールトの雲 - 辻井豊の小説 - pixiv

そうして人類は永遠の眠りについた。 だが文字通りにはならない。 わたしはこれから百光年を旅し、第二の地球を目指す。 そこで、電子的に保存されている遺伝情報から、人類...

pixiv

 

【この作品の制作にあたって】
この作品の元ネタは、web 小説投稿サイトソナーズ他で公開している「流星雨」「たった一人の旅へ」です。
人類播種宇宙船のスペックについては、いろいろと細かい設定を考えたのですが、作品にする際、ごっそり省きました。
その名残が「たった一人の旅へ」(ソナーズ)にあります。
もしよろしければ、そちらもお読み頂けると有り難いです。
「流星雨」 は pixivでも公開しています。

『死者の国』

#オリジナル #SF 死者の国 - 辻井豊の小説 - pixiv

覚醒はいきなりやってきた。 青空。 綿雲がゆっくりと視界を横切ってゆく。 背中と腰には固い地面の感触があった。 わたしは深く息を吸う。 そして慎重に身体を起こした。 ...

pixiv

 

【この作品の制作にあたって】
この作品の元ネタは、web 小説投稿サイトソナーズで公開している「死者の街」です。
さなコン2 への応募が「オールトの雲」だけだと寂しいなと思って急遽書きました。
もしよろしければ、「死者の街」(ソナーズ)もお読み頂けると有り難いです。

『永眠』

#オリジナル #SF 永眠 - 辻井豊の小説 - pixiv

神崎玲於奈(かんざきれおな)は地上に向けて落下していた。 高度千五百メートルを飛行するグライダーから振り落とされたのだ。 どうしてこんな最後を迎えることになったの...

pixiv

 

【この作品の制作にあたって】
この作品は当初、登場人物のいない、アイデアを書き殴っただけの短いものでした。
それを、たまたまある方に読んで頂いたところ、主人公をたてて物語りにしたほうがいいよとアドバイスを頂きました。
その直後に浮かんだのが冒頭の落下シーンです。
そして次に浮かんだのが、落下している主人公が回想から復帰してラストの課題文に至るシーン。
あとは最初と最後をどうしたらつなげられるか、それを考えながら書きました。
自分の書く作品には、みなこの作品のように超技術が登場します。
それでいて、登場人物の間には現在と同じように確執を含んだ人間関係がある。
上手く書けてはいませんが、そういう作品世界を目指して書いています。


ここにあげた上記の3作品を読み返してみると、今になって大きな反省点が出てきました。
それをこれから書いてゆきます。

まず「オールトの雲」を読み返してみました。
そしたらとても読みにくい……
文章のつながりが無いのです。
本来はつながるところで改行して流れをぶった切っています。
改行の乱発で文章を組み立てるのをやめないとだめだと気づきました。
いや、改行を減らす形にしても、あのままだとリズムが悪い。
初めて出版した Kindle 本「幻影の湖」に立ち返らないとダメだと痛感しました。
改行を多用せず、リズムよく読めるように段落を組み立てないとダメです

次に「死者の国」と「永眠」も読み返してみました。
「オールトの雲」よりはマシになっていました。
でも読みにくい。

心配になって Kindle 本の最新刊「星の降りる街」も読み返してみました。
読める、うん。
でも改善の余地ありです。

「星の降りる街」は売り物なのでしつこく推敲しました。
それでもエンドを区切って発売したので改善すべき点はもちろんあります。
他方、さなコン2 応募作である「オールトの雲」「死者の国」「永眠」はかなり軽い気持ちで応募しました。
だから推敲が甘いのです。
精読されている選考委員の先生方に申し訳ないです。

今考えると、さなコン2 応募期間中はかなり浮かれていました。
ああいう時こそ冷静に作品と向き合うべきでした。
読者や先生方に対してはもちろんのこと、なにより作品に対して申し訳ないです。
だからと言って、そうなるのが自分であって、冷静にやってれば一次選考は通過できるはずとか言い出すと、それは自惚れです。

さなコン2 応募期間中は、いろんな方に作品を読んで頂いて、感想やアドバイスを頂きました。
締め切りまで余裕があったのに、結局、それらを生かせていません。
猛省が必要だと、各作品を読み返して痛烈に感じています。
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