注意!こちらはゼロス×シルフィールのカップリング小説です。妄想と捏造に溢れておりますので、苦手な方はお戻りください。
-------------------------------------------------
「ゼロス、あなた勝手な事をしましたね」
海王ダルフィン様は、言葉では僕を非難しつつ、とても楽しそうな顔をした。
「すみません」
僕はただ頭を下げた。
僕とシルフィールさんの会話、今までの僕の行動など、海王様は全て見ていらっしゃった。言い訳など無用だ。
「ふふ、別に構いませんわ。どうせ『不死の契約』などする気は始めから無いのでしょう?」
ぱちり、と扇子を鳴らして海王様は目を細める。
「分かっていましたか」
「当たり前でしょう。『不死の契約』など弱い者が人間を利用する愚かな契約。あなたには必要が無いわ。...ただ、あなたがあの娘を気に入っている事は本当でしょうけど」
「それは......ノーコメントでお願いします」
おどけて言えば、彼女はころころと笑った。
「まあ。でも、本気なら私はもとよりゼラスが怒るでしょうね」
「はは、お二人を煩わせるような事は致しませんよ」
僕は肩をすくめて見せた。
「事実、フラグーンは死に、街はまた絶望に呑まれる。......ダルフィン様のご指示通りでしょう」
「そうね、これであのお方も......」
海王様は遠くを見るような目をして、小さくため息をついた。
「さてゼロス、後はあなたにお任せしますわ。どう収めるつもりなの?」
「......そうですね、あちらの出方次第、でしょうか」
僕はそう答えると深く一礼してその場を去った。
さあ、彼女はどう答えを見つけ出すだろうか。自己犠牲精神を発揮するのか、無謀にも僕に戦いを挑むのか。絶望に呑まれて自ら命を捨てるかもしれない。
どちらにせよ彼女の見せる絶望をこの目で見たい。僕の望みはそれだけだ。
****************
彼女は市街地から少し離れた場所に一人佇んでいた。祈るように手を合わせて、目を閉じている。
そこはまだ復興の手があまり届いていないらしく、荒れた様子だ。
風が吹くたび土埃が舞う。
彼女の前に少し離れて降り立つと、彼女は僕をじっと見詰めた。その目があまりにも澄んでいて、僕は少し驚いた。
「こんばんは」
声を掛けても、彼女は返事をしない。
ゆっくりと近づいて行くと、彼女の唇が小さく震えているのが目に入った。
僕は小さく微笑んで、彼女に一歩近く。
「シルフィールさん。考えてくれま......」
僕の言葉を遮って、彼女は叫んだ。
「......『竜破斬(ドラグスレイブ)』!!」
彼女の手には、赫い光。
「!?」
僕は、轟音とともに赫い爆発に自分が巻き起こるのを感じていた。
続く
-------------------------------------------------
次回に続きますっ!
-------------------------------------------------
「ゼロス、あなた勝手な事をしましたね」
海王ダルフィン様は、言葉では僕を非難しつつ、とても楽しそうな顔をした。
「すみません」
僕はただ頭を下げた。
僕とシルフィールさんの会話、今までの僕の行動など、海王様は全て見ていらっしゃった。言い訳など無用だ。
「ふふ、別に構いませんわ。どうせ『不死の契約』などする気は始めから無いのでしょう?」
ぱちり、と扇子を鳴らして海王様は目を細める。
「分かっていましたか」
「当たり前でしょう。『不死の契約』など弱い者が人間を利用する愚かな契約。あなたには必要が無いわ。...ただ、あなたがあの娘を気に入っている事は本当でしょうけど」
「それは......ノーコメントでお願いします」
おどけて言えば、彼女はころころと笑った。
「まあ。でも、本気なら私はもとよりゼラスが怒るでしょうね」
「はは、お二人を煩わせるような事は致しませんよ」
僕は肩をすくめて見せた。
「事実、フラグーンは死に、街はまた絶望に呑まれる。......ダルフィン様のご指示通りでしょう」
「そうね、これであのお方も......」
海王様は遠くを見るような目をして、小さくため息をついた。
「さてゼロス、後はあなたにお任せしますわ。どう収めるつもりなの?」
「......そうですね、あちらの出方次第、でしょうか」
僕はそう答えると深く一礼してその場を去った。
さあ、彼女はどう答えを見つけ出すだろうか。自己犠牲精神を発揮するのか、無謀にも僕に戦いを挑むのか。絶望に呑まれて自ら命を捨てるかもしれない。
どちらにせよ彼女の見せる絶望をこの目で見たい。僕の望みはそれだけだ。
****************
彼女は市街地から少し離れた場所に一人佇んでいた。祈るように手を合わせて、目を閉じている。
そこはまだ復興の手があまり届いていないらしく、荒れた様子だ。
風が吹くたび土埃が舞う。
彼女の前に少し離れて降り立つと、彼女は僕をじっと見詰めた。その目があまりにも澄んでいて、僕は少し驚いた。
「こんばんは」
声を掛けても、彼女は返事をしない。
ゆっくりと近づいて行くと、彼女の唇が小さく震えているのが目に入った。
僕は小さく微笑んで、彼女に一歩近く。
「シルフィールさん。考えてくれま......」
僕の言葉を遮って、彼女は叫んだ。
「......『竜破斬(ドラグスレイブ)』!!」
彼女の手には、赫い光。
「!?」
僕は、轟音とともに赫い爆発に自分が巻き起こるのを感じていた。
続く
-------------------------------------------------
次回に続きますっ!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます