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ゆるい感じで。

「スレイヤーズ」のガウリナメインの二次創作ブログサイトです。原作者様、関係者様には一切関係ございません。

あとがきっぽいもの(笑)

2010-11-27 14:52:51 | 交錯恋愛(4人組長編/完)
はいどうもこんにちは(´ω`)

ようやく交錯恋愛書き終わってほっとしてる千晶です!
まさかこんなに長引くとは思わず...。

こんな感じで終わってしまった小説ですが、楽しんで頂けたなら幸いです(*´∀`*)

とりあえず最後話飛びすぎだろ!っていう突っ込みが来そうで怯えております(笑)
ほんとはゼルがアルフレッドに謝るとことか、ゼロスの後日談とか入れたかったんですが、いかんせん話がグダりそうなので省いちゃいました(^_^;)

アメリア、ゼロスとリナについてはまだ誤解微妙に解けてないし(汗)
シルフィールさんやルクミリもまた出したかったなぁ~。

まぁ、今度はもっと計画性を持って話を作りたいと思います!


ではでは、これからはまたガウリナ短編つらつら書いていこうと思うので、どうぞよろしくお願いします(*'∀'*)



交錯恋愛53(終)

2010-11-27 13:05:47 | 交錯恋愛(4人組長編/完)
「交錯恋愛52」の続きです(´ω`)
今回が最終回です!

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俺は、欠伸を噛み殺した。
「...遅い」
「あんたが早すぎんのよ」
リナが横でクスリと笑った。

冷たく空気が張り詰める12月。
街角でリナと二人で佇む。お互いに違う相手と待ち合わせだ。
リナの赤いコートはなかなか似合っていた。

「...でもアイツは遅すぎ」
ぼそり、と言うリナに思わず笑いそうになる。
「まぁ、あの旦那じゃなあ」
時間を忘れてた、とか言い出しそうな男を思い浮かべた。
「あのさあ、その『旦那』って言うのやめてくれない?」
頬を掻きつつリナが言う。
「なんでだ?」
「あらぬ誤解を招くでしょ」
「...ああ、なるほどな」
少し赤くなるリナに、ようやく理解出来た。
「まだ夫婦には早いか」
「あんたね!」

「あっ、リナ!ゼルガディスさーんっ」
いつにもまして元気な声に振り返る。
「アメリア!」
手を挙げると、向こうは手をぶんぶん振り回した。
...危ないだろ。

「おはよーございます!」
「...おう」
アメリアは、暖かそうな毛糸のワンピースにコートを羽織り、ブーツをかつかつ鳴らして歩いて来る。
「暖かそうだな」
「えへへ、すごく暖かいですよ」
そうは言いつつ、アメリアの鼻の頭は赤い。

「...あれ、ガウリイさんはまだですか?」
「らしいな」
「アイツ、どうせ遅刻すると思ったから時間早めに言っといたのに」
頭を掻きながら言うリナ。
「お前、そんな小細工を...」
「そうでもしなきゃちゃんと来ないんだもん」
リナがべぇっと舌を出す。
アメリアは朗らかに笑った。

「...ああ、雪が」
アメリアの言葉に空を見上げると、確かに白い粒がひらひらと降りてくる。
「初雪...か」
「そうね」
街を行く誰もが立ち止まり、空を見上げる。

──あの日。あの暑い夏の日はもう4ヶ月前の事なのだ。
アメリアと出会ったのもこの街で。

「...にしても、またダブルデートとはね」
リナが肩を竦めた。
「良いじゃない!記念よ記念!」
アメリアは嬉しそうに目を伏せた。
「わたしとゼルガディスさんの、それからリナとガウリイさんの4ヶ月記念日。....記念日が同じって、素敵じゃない?」
「んー...」
リナは照れ臭そうに口をもごもごさせた。
「ガウリイさんだってそう思うわよ!」
「そーかしら...」
まぁ、その日はお互い『別れた日』でもあるわけだが。

「おーい...」
遠くの方から聞き覚えのある声が聞こえて、声の主を捜す。
──噂をすれば、だな。

「リナー!アメリア、ゼルガディス!」
長い金髪を束ねて、ガウリイはにこにことやって来た。
コートがひらりと風に舞う。

「ゼルは久しぶりだなぁー」
白い息を吐きながら、ガウリイは小さく手を挙げた。

「あんたね、遅刻した自覚あんの?」
尖った声を出すリナに、ガウリイが手を会わせる。
「すまんリナ!肉まんおごる!」
「肉まん...三人分だかんね。あと餡まんも...」
ぷい、と顔を背けるリナ。
「おう、わかった!」
無邪気に笑うガウリイに、なんだか気が抜ける。
──なんというか...
「なんかお似合いですよね、あの二人」
アメリアが俺の耳元で小さく囁いた。
「....ああ、そうだな」
ふっと笑うと、俺達に気付いたリナが声をあげた。
「そこ、何二人でいちゃついてんのよ!」
「...どっちがだ」
ため息をついて見せれば、リナがちょっと赤くなった。

「...じゃ、そろそろ行きますかーっ」
リナが手を挙げて注意を促す。
「どこに?」
アメリアの質問に、リナはにやりと笑った。
「冬と言えば...」
『冬と言えば...?』
「しゃぶしゃぶ食べ放題!!!」
『おおお~!!』
俺以外の二人が歓声をあげた。

....全くこいつらは。
「色気より食い気か..」
「良いじゃないかゼル!一緒にいっぱい食おうぜ!」
ガウリイにぽん、と肩を叩かれて、苦笑した。

──ああ、これはこれで楽しいかもしれない。
「な?」
「...まぁ、いいか」

四人でまたこの街を歩けるだけで、まぁ幸せなのだろう。

「ゼルガディスさんっ」
「なんだ?」
「...腕、組んでも良いですか?」
「.....」

小さく呟いて微笑むアメリアに、俺は黙って左腕を差し出したのだった。


終わり

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これで『交錯恋愛』は終了です。
今まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございました><
まだまだ書きたい所はあったんですが、それは私の力不足でなんとも...。そして思った以上に長くなってしまい、挫折しそうに何度もなりましたが、その都度皆様のコメントや拍手に助けられました。

番外編は書くか分かりませんが、これからも「ゆるい感じで。」をよろしくお願いします(´ω`)


交錯恋愛52

2010-11-22 20:32:50 | 交錯恋愛(4人組長編/完)
「交錯恋愛51」の続きです(´・ω・`)!

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わたしはガウリイさんがリナを追って走り去った後、ぼんやりとその場に座っていた。

──アメリア...すまん

ガウリイさんのあんなに必死な顔を、初めて見た。
「...そっか。そうだったんだ」

ガウリイさんの好きな人って、リナだったのね。
わたしは一人で小さく笑った。
...確かに、意地っ張りだけど優しくて、しっかり者なのに放っておけない女の子。

「でもリナ、急に走って行っちゃうなんて...薄情者」
わたしは窓に目をやった。
日の光がきらきらしている。いい天気。きっと外は暑いだろう。

「今頃修羅場だったりするのかしら...」
だってリナはゼルガディスさんの彼女だもの。
──三角関係になっちゃうかもね...。

「...敵わないなぁ、リナには」
ふふふ、と笑ったつもりが、涙が頬を伝う。
...今日は泣かないって決めてたのに。


その時、部屋の向こうから静かな声がした。
「アメリア」

「ゼルガディスさん...!」
ゼルガディスさんはゆっくりと近付いてくる。

──どうしてここに?
あ、そうか。リナと一緒に来たのね。

慌てて涙を拭って明るい声を出した。
「...あ、さっきリナがここに来ましたよ?走ってどこかに...」
「.....」
「ゼルガディスさん?」

彼はわたしの顔をじっと見つめた。
「...何かあったのか?」
「へ?」
「今...泣いていただろう」
「えっと、これはその..あはは」
ごまかし笑いするわたしに、ゼルガディスさんは眉をひそめた。

「何でもないんです...わたしが勝手に泣いてただけで」
「そんなわけあるか」
彼は手を伸ばした。

...あ、綺麗な指。

するり、と髪を触られてどきりとする。
「あ...の?」
「ガウリイと...何かあったとか?」
「えっと..」
わたしは何と言えば良いかわからなくなってしまった。

──確かに、何かあったとは言えるわよね。

「ん...別れました」
「!?」
彼は目を見開いた。
「...すまん。立ち入った事を聞いた」
目を伏せた彼に笑って言う。
「いえ、良いんです。わたしから言って、お互いに納得しての事ですし...」

「ねぇゼルガディスさん」
「なんだ?」
「良いんですか?リナの所に戻らなくて」
──ガウリイさんがリナを追って行った事、言っちゃおうかしら?


「良いんだ」
「え?」
「俺も、今さっきリナと別れたから」

「.......」

沈黙。

「ええええええ!?」

わたしの大声に、ゼルガディスさんは驚いて仰け反った。
「おまっ、声でかい...」
「あ、スイマセン...」
頭を掻いて謝る。

「え、でも、ホントに、ええっ?」
「...別れた」
何がなんだか混乱する。
...それって、それって?

「どーいう事ですか?」
わたしはそう聞く事しか出来なかった。
「お互いに、他に好きなやつが出来た。友人に戻った...ってとこだな」
「それって...」
──わたしたちと同じ...!

「.....わたしたちと同じですね」
「そうだな...」
「......」

ゼルガディスさんはちらり、とわたしに視線を向けた。
「聞かないのか?」
「?」
「好きな奴の事」
それって...
「期待して、良いんですか?」
わたしは鼓動が速まるのを感じた。

わたしの返事に、彼は一度瞬きして、笑った。
「俺は、その返事に期待するぜ?」


「...俺は、アンタが好きだ」
その言葉に、わたしの世界が一瞬にして色を変えた。


続く

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ようやくここまで来れました(*´∀`*)
あともう少しだけお付き合い下さいませ!


交錯恋愛51

2010-11-20 20:07:39 | 交錯恋愛(4人組長編/完)
「交錯恋愛50」の続きです(´ω`)
ようやくここまでこれました(ふぅ)

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「あたしの、馬鹿」
あたしは訳もわからず走っていた。

仲良く寄り添うガウリイとアメリアを見て、逃げ出したのだ。あたしは。

恋人同士なんだから、当たり前なのに。
そんな事分かってて覚悟を決めたハズなのに。

あんな風に逃げたりして、きっと変に思われたに違いない。
...アメリア、久しぶりに会えた。
少し、大人っぽくなった気がする。

「....うっ」
喉の奥が熱くなって、知らず涙が溢れた。

...とりあえず、どこか落ち着けるとこまで、走っていこう。
そう思った時、誰かに思い切り腕を引かれた。

「リナ!」

聞きなれた声。優しく低い声。
....嘘。ウソだ、そんなわけない。

恐る恐る振り返ると、そこには肩で息をするガウリイ。長い金髪が乱れている。
あたしを追って走って来たのだ。
....なんで?

「リナ、待ってくれ」
はあはあと息をつくガウリイ。
「...な、んでよ。あたしお邪魔でしょ!?帰るんだから放してっ」
そう言っても、ガウリイは放してくれない。
「誤解だ」
「何がよ!...恋人同士が仲良くするのは当たり前じゃない!」
そう、当たり前だ。
「違う!そうじゃなくて...」

珍しく激しい口調のガウリイに、どきりとする。

「...そこのお二方、静かにして頂けませんか?」
「あ、すみません...」
図書館司書に注意されて、ガウリイはあたしの手を引いて歩き出した。
...どっかに連れてかれる?

「すまん、リナ。屋上に行こう...話がしたい」
「...分かったわよ」
「リナ...泣くなよ」
「泣いてなんか...!」
くしゃり、と頭を撫でられて、あたしは黙った。


本当に何もない屋上。
一つだけある小さなベンチに、浅く腰掛ける。

今日は晴れているのにあまり暑くない。
日差しが優しくあたしたちを照らす。

「...なんで追って来たの?」
ガウリイの意図が分からなくて、あたしはうつ向いたまま尋ねた。
...とりあえず涙は止まってくれたようだ。

「...よく分からん」
「はあ!?」
思わず顔を上げてガウリイを見る。
「よく分からんが...とにかく、誤解を解きたくてだな」
ガウリイは頬をぽりぽりと掻いた。
「だから何が誤解だってーのよ!...彼女とイチャイチャしてるとこ見られたからって...!」
ヤバい、また泣きそうかも。

「違う!...アメリアとは今さっき別れた」

「....え?」

ガウリイの目は真剣で、その蒼に射抜かれる。
「...う、そ」
「ホントだ」
「嘘よ!なんでよ!...大事にするって言ったじゃない!!」

「オレはお前さんが好きなんだ...リナ」
あたしは言葉を失った。

「アメリアはオレにとって妹みたいな存在になってたんだ...」
「妹?」
「そう...アメリアも、同じ事思ってたらしい。さっきアメリアから振られた」
「アメリアから...っ」

「お前さんにゼルがいるのは分かってる...ゼルガディスがいい奴なのも知ってる。...でもオレはお前さんが好きだ」
「ガウリイ...」

あたしは顔が熱くなるのを感じた。
たぶん、顔真っ赤だ。

...あたしもガウリイが好き。
ちゃんと、ちゃんと言わなくちゃ。

..でも、なかなか声が出てこない。
「....」

黙っているあたしをどう思ったのか、ガウリイは苦笑した。

「...なんて、ごめんな。勝手なこと言って」
──は?
「お前さんが嫌なら...諦める」
え、ちょ..ちょっと待ってよ!

哀しそうな顔をして立ち上がろうとするガウリイを、あたしは思わず懐に忍ばせていた携帯用スリッパで殴っていた。

すぱーんっ!

「いってぇ、っというかそれはどこから...」
小さく呻くガウリイに、あたしは立ち上がって叫んだ。
「ガウリイの馬鹿!くらげ!...あたしが泣いてる意味とか考えてないでしょ!!」
「...へ?」
「あたしだってさっきゼルと別れたんだから!!」
こんな風に言うつもりじゃなかったけど...

ガウリイはぽかんとしてあたしを見る。
「...なんで?」

「だ、からっ!」

あたしは顔を背けた。
──だああっ、恥ずかしいっ!
「あたしも...あんたが好き..だからよ」

数秒後、あたしは唐突に抱きしめられた。
「ちょっ...!」
──こいつ、もしや抱きつき魔?

「リナ!!」
嬉しそうな声。
顔をあげると、ガウリイの眩しい笑顔に思わず赤面した。

「オレも大好きだ!」
「さっき聞いた..」
「でももっかい言わせてくれ」
「...勝手にすれば」
「リナ、好きだ。たぶん、ずっと前から」

あたしは、鼻の奥がツンとするのを感じて、ガウリイの胸に顔を埋めたのだった。


続く

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次回に続きます!



交錯恋愛50

2010-11-19 11:33:31 | 交錯恋愛(4人組長編/完)
「交錯恋愛49」の続きです(´ω`)

まさか50話行くとは思わなんだ...汗
話もようやくクライマックスですので、もうしばらくお付き合い下さいませ(*´∀`*)

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見慣れた図書館。
オレとアメリアはその隅っこに並んで座っていた。
相変わらず空いているから、適当な話場所にはぴったりだ。
...大声を出したら追い出されるとは思うけど。

「いきなり呼び出してすみません」
「いや、どうせ暇だったしな」
オレの言葉に、アメリアははにかんだ。

「大事な話ってーのは?」
尋ねると、アメリアは小さく肩を跳ねさせる。
「....ガウリイさん」
彼女のその雰囲気で、アメリアが何を言いたいのか分かってしまった。

「...別れて、くれませんか?」

──ああ、やっぱり。

何も言わないオレに、彼女は言葉を続ける。
「わたし、他に好きな人が出来ちゃったんです...なんて、ごめんなさい。勝手ですよね」
アメリアは言って静かに項垂れた。

「いや、勝手じゃない。...オレがふらふらしてるから、愛想尽かされちゃったんだよな」
苦笑しながら言う。──当然の結果だ。

「違う..ガウリイさんは何にも悪くないの!」
アメリアはショックを受けたように言った。
「ガウリイさんはいつも優しくて...なんだかお兄ちゃんみたいで、安心出来る存在で...ごめんなさい!ホントにごめんなさい...!」
アメリアの言葉に、はっとした。
...オレと同じだ。

オレは泣きそうな彼女に出来るだけ笑ってみせた。
「オレもだよ。」
「ごめんなさ...へ?」
「オレも...最近はアメリアを妹みたいに思ってたんだ。でも、それは恋人とは言わないよな」
「ガウリイさん...」

「オレも謝らなきゃ....。オレもなんだ。アメリアの他に好きな奴が出来ちまった」
「...!」
彼女は驚いて目を見開いた。
そんなアメリアを抱き寄せて、頭を撫でる。
「ごめんな。きっと寂しい思いさせた...だから」
「そ、んな事はない、です!」
慌てるアメリアをぎゅっと抱き締めた。

...たぶん、これが最後だろう。

「そんな事なくても...謝らせてくれ」
くしゃり、と頭を撫ぜるとアメリアは小さく笑った。
「?」
「やっぱり、お兄ちゃんみたいです...それかお父さん?」
「お父さんはやめてくれよ...歳的に」
まだオレは22だ。

「ふふふふ...」
アメリアは笑って顔をあげた。
「なんか、オカシイですね」
「....そうか?」
「別れ話してるカップルが抱き合ってるんですよ?」
「...あ、すまん」
はっとして離れようとするオレを、アメリアは引き留めた。
「あ、いいんです。もうちょっとこのまま...」
「?」
「今父性愛に飢えてるんで」
「ナンダソレは...」

思わず吹き出しそうになる。本当に、なんだか可笑しい。
とりあえずこの部屋に誰もいなくて良かった。

「...なあアメリア、オレの事許してくれるか?」
「わたしの事を許してくれるなら、良いですよ?」
笑顔で返事をくれたから、オレはほっとしてため息をついた。
「当たり前だろ?」


「ところで...ガウリイさんの好きな人ってどんな人なんですか?」
オレの腕に頭を持たせかけたまま、アメリアが尋ねてくる。興味津々、といった様子。

...今、リナの事だと言って良いのだろうか。
悩んだ末に、ぼやかすことにした。
「んっと...意地っ張りだけどホントは優しくて、ほっとけない奴だ」
「へぇ...」
アメリアは瞳をきらきらさせる。
なんというか、ホントに妹みたいだなー。
ほんの数時間前まで彼女だったのに。
「アメリアの好きな奴は...?」
気になったのでオレも聞いてみる。
...ちょっと複雑な気もするが。
「わたしですかー?えっと...」

その時。

がたん、と音がして近くの扉が開いた。
入ってきた人物に、目を丸くする。

「...あ」
「リナ!?」

彼女はその褐色の瞳を見開いて、オレたちを見つめていた。
「あ...リナ、久しぶり!」
声をあげたアメリアに、リナははっとしたように笑顔をつくる。
「あー、久しぶりね!元気?えっと...お邪魔みたいだから、あたし行くわね」

彼女は早口でそう言うと、こちらも見ずにもと来た方向に走っていってしまう。

...追わなければ。

オレは何も言わずに立ち上がった。
「アメリア...すまん」
「え?」
驚いたようなアメリアを尻目に、オレは全速力で駆け出した。


続く

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次回に続きますー(´ω`)