今朝、いつもの様にバスを待っていたら、突然、目の前にタクシーが停まった。
「あいっ、どこまで行くのー?」
「真栄原」
「500円で行ってあげるから、乗りなさい!」
「えぇーっ、真栄原って宜野湾のだよ?」
「いいさー、500円! あいっ、早く乗って!」
“もしかして悪い人??”という心配が無かったわけじゃないけれど、勢いに押されて乗ってしまいました。
「バス賃はいくらだったねー?」
「340円」
「1,000円で行くっていったら絶対乗らんかったでしょ?」
「うん」
「カッカッカ(大笑)!」
「えへへ(つられ笑い)…」
「でもお客さん、物は考え様さー。さっきの場所からここまで(浦添の大平あたり)、1人もお客さんが立っていなかったの気づいた? 僕はこれから中部まで帰るんだけど、空の車で帰るよりは、500円でも乗っけた方がいいわけさー。ま、でもこれが会社にバレたら大問題なんだけどね(笑)←ここに書いていいのか^^;?」
と、そんなこんなで片道1,300円の道のりを500円で行ってもらいました。
沖縄ではよくある話なのでしょうか? それとも、誰かとおしゃべりしたかったとか? 初めての体験だったので、ラッキー!と思いつつもビックリしました。
さて、話は変わって。
先日、スローフードの取材で石垣島に行った時、K君という男子とご飯を食べました。
彼は今回のライター、料理ユニット「南風食堂」の二人の学生時代の友人で、大学を中退して石垣島に移住したという人。石垣に移り住んで、もう7年になるそうです。
同じ移住者同士、色々と話をしたのですが、共通した意見は「沖縄の夜は長い」という事でした。
これは、お酒の席が長い…とかの話ではなく、仕事を終えた後の自分の余暇の時間が長く感じられるね、という話。
私も彼も東京にいた時は、仕事後に飲んでいても終電や、明日やらねばならない事や、大きく飛んで「自分はどう生きるべきか? 将来、何をするべきか?」っていう考えに追われていたのに、沖縄に来てからはそれが全くない…と。なんかね、仕事の後は「あー、これから何をしようかな! 飲みに行っちゃおうかな! それとも読書? ちょっとパソコンで何か作ってみる?」という気になるのです。なんというか、自分が自分にぴちっとはまっているという感じ。
多分、彼も私も「何かをしたい(表現とか創作とか)」とか強く思う性質なんでしょう。
そして、沖縄に来るまでは「こうなるためには、あれをしなきゃならない、これをしなきゃならない」と思っていたのだろうけど、沖縄に来てからは「自分がやりたいと思う事をやればいい。それが自分を作る」という確信をもてたのでしょう。
そして、こういう時間を持つほどに、その人なりの考えというのが構築されて、前述の運転手さんの様な自由(かどうかはわからんが、自分で決めているという点においては自由じゃないかと)な発想(会社にとっては迷惑かもしれないけど^^;)を持った人を作るのかなーと思ったのでした。だって会社の規則を第一にしていたら、500円でなんか乗せられないしね。
「自分がやりたいと思う事に沿って行動できる生活」
これが、私達にとってのスローライフなのではないかなぁと思った次第です。
今日もラッキー☆タクシーにピックアップされた私です。2日も続くと、さすがに「いいんかいな?」って気がしてきます。タダより怖いものはナシ、っていうのがしみついているのね。
夕べ、この文章を書いていて思ったんだけど、K君と私が東京で感じていた焦りみたいなのって、情報の摂取過多によるものなんじゃないかな~。まじめな人ほど、色んなものを吸収しようとするでしょ? で、結果ふりまわされる、みたいな。
でも、naoちゃんみたく東京でも楽しくやってける人はもちろんいて。それはマイペースで自分が見たいものを上手に選んでいるんじゃないかなー。
私なんかはある程度、情報をシャットダウンした事で一番見たいものが見えるようになったんじゃないかな、と思うよ。
なんか最近、昔、後藤さんが呪文の様に「やりたい様にやればいいんだー」って言ってたのが、わかる気がするよ。
の精神は、大切ですよね。温かい沖縄だからこそ、のんびり生きていくことができると思います。冬の自然が厳しいとこでは、なかなかこんな
風な生活は無理ですよね。油断したら、凍りついてしまう。沖縄は、寒くても風邪をひくぐらいで、命の危険性はあにですよね。
亜熱帯海洋性気候は、自然も人も豊かにしてくれる素晴らしい気候風土だと思います。
「島」の暮らしは、豊かだと思いませんか。
地球の同じ緯度では、ほとんどが砂漠だと聞きました。海に囲まれた島で暮らすことが、とても素敵に思えます。