
その日、入ママは息子の帰りが遅いとイライラしながら待っていました。
そこへご帰還。
「お兄ちゃん、遅いじゃないのぉ~」
「今日は沙穂子さんとコンサートに行くから遅くなるって言ってあったよな。」
「それにしたって、何時間音楽聴いてんのよっ。」
「その後、食事するから夕食もいらないって言ってあったよな?」
「あの沙穂子さんって人に、なんかイラヤシイ事でもしてないでしょうねぇ」
「なんだよ。イヤラシイことって。中学生でもあるまいし。
俺らは結婚を前提に付き合っているんだ。後は想像に任せるよ」
「何時間、音楽を聞いてんのよ。」ってたしかに・・・
クラシックコンサートの後、オペラですから。ppp
その後も言い合いは続きますが、最後はママに一喝。
「兎に角、俺の結婚のことは、俺が遠慮なく決めさせてもらう」
と、部屋へ行こうとした時、琴子が帰ってきました。
「琴子ちゃんまでこんな時間に。もしかして琴子ちゃんもデート?」
階段を登りかけてた入江君。止まってしまいました。
「も?ってことは・・・入江君も?」
「コンサートに行ってたんだ。」
と、あれっ?入江君。何故そこで足を止めて壁によりかかる?
もう琴子は関係ないんでしょ?さっさと2階へ行ったらいいのにぃ~~
それだけじゃなく、ママとの会話を聞いています。
顔を覗き込むママ(&話を待ってる入江君)に琴子は
「私は、デートなんかじゃありませんよ。」
入江君ホッとしたのか、首をかすかに動かし、安心して聞く体勢に・・・
は、つかの間。
「実は今日からお父さんの店でお手伝いをすることになったんです。」
「店のお手伝いって、琴子ちゃん、料理人になるの?」
「まさか、それはさすがに無理です。」
そこへボソッと横やり
「よかった。ムダに腹を壊す人が出なくて済む。」
まぁ、ここまではいつものいじわるな入江君だからね。
「まっ、料理はともかく、サービスのほうならなんとかなるかなぁ~って」
オヤオヤ入江君。腕組、始めちゃったよ。
「勉強してみたいなぁって。お店には金ちゃんもいるから色々と教えてもらえるし」
でたっ!金ちゃんスイッチ! その言葉に過剰反応の入江君
「デートみたいなもんだな。」
もう、だから早く2階に行きなさいって!(爆)
琴子の口から「金ちゃん」って言葉がでると、我を忘れちゃう入江君です。
でも、自分のことを棚にあげて絡んでくるもんだから、さすがに琴子も怒ります。
「私は誰かさんとちがって、仕事と恋愛をごっちゃにしませんからっ」
入江君も負けてません。
「それって人によるんじゃない?」
これ、どういう意味ですか?
入江君のように、お見合い結婚もビジネスの1つならよくて、
バイトのついでに恋愛をしよーってのはだめってこと?
「入江君には関係ないでしょ?」
に、余計あたまに血がまわっちゃった入江君は体を乗り出してくる。
「まぁね。オマエの色恋沙汰なんて、興味ないし!」
さっ。今日はこれを声を大にして言うぞぉ~。
嘘つけっ!
だから、興味がなかったらさっさと2階に行くでしょう。(爆)
入江君、どうして琴子のこととなると、そうやって感情をむき出しにするの?
殆どが怒ったり、嫌味を言ったりなんだけど、
他の人のまえでは、家族にだって、無表情で無関心なのに、
琴子には最初から違う。それ・・・ホントに自覚がないの?
そんなふたりのケンカムードに仲裁にはいるママ。
「まぁまぁ、2人とも~。これってもしかして、犬も食わないなんとやらかしらぁ?」
と喜ぶママにふたりで
「違う。」 「違います。」
いえ、そうです。間違いありません。
思いっきり犬も食わない夫婦喧嘩です。(爆)
ママがふたりのコミュニケーション(ケンカ)の間に入っちゃったから、
ふたりとも部屋へ行っちゃった。
でも、入江君、面白かったですねぇ。
辛いはずのep15なんだけど、なんだかんだと楽しませてくれます。
入江君はパパの病院へ向かいました。
病室へ行く途中、男の子の患者とその先生が話している姿が目に入ってくる。
その姿をなんとも言えない顔で見つめている入江君。
やっぱり思い出しちゃうよねぇ。
医者になりたいと思ったこと。
初めて夢を持ててワクワクして、勉強を夢中でしていたあの時。
それはそんな遠い過去ではないのに、
入江君にはまるで何年も前のように感じたんだろうなぁ~
そして、琴子だけに話した夢と
その夢をあきらめるということ。。。
病院なのだから、ドクターはたくさん目に映るわけだけど、
ここで何故、入江君が子供の患者と先生に目を留めたかというと・・・
S2でどう出てくるかわからないけれど、
入江君は小児外科医になりたかったんだよね。
S1の中にで出てこなかったノンちゃん。
医者になろうときっかけを与えてくれたのは琴子の一言だけど、
それは裕樹と一緒の病室にいたノンちゃんのことがあったからなんだよね。
あんなに小さい子が外で遊ぶことも出来ず、かわいそうだって。
琴子が泣いて・・・でも、入江君にはどうにか出来ちゃいそう。って。
まえまえから琴子は入江君に言ってたからね。
その頭脳は日本の発展のために使わなきゃだめだって。
独り占めしちゃだめだって。
その言葉も入江君の脳裏に残っていたんだよね。
それなのに・・・こんな事態になっちゃって。
入江君は自分の夢を見送るかのような顔。
そして、歩き出すと前からさっそうと
かっこいい医者が歩いている。
あれは未来の自分の姿だったのかなぁ~
あんな風になってたのかなぁ~ってそんな思いでそのドクターを見つめてたの?
そして、それは初代入江直樹のカッシーでした。
藍子ちゃん同様、特別出演してくれたカッシー。
余談だけど、彼って今、台湾でものすごく人気があるって聞いた~
台湾。中国ってどんだけイタキスが好きなんだろう~~
ジョセフといい、ヒョンジュンといい、ふるぽんといい。極めつけはカッシー。
病室へ行くとパパが待っていました。
「なんだよ。話って」
「父さんの心臓、実はあんまり良くないんだろ。
いずれは手術しなくちゃいけないんだよな。」
に「えっ?」と驚く入江君。
パパの耳に入れたくなかったの?
心臓が思ってる以上に悪いってこと。。。
そしてパパは手術する前に一度会社に戻りたいと言う。
「会社でのトラブルはすべて自分の力で解決してから、手術に望むつもりだ。」
そんなパパへ入江君は
「だけど、仕事に復帰したら、またストレスを心臓にかけるんだぞ。」
パパの心臓が壊れない為に、入江君はここまでやってきたのに・・・
そんな入江君の気持ちを知ってか知らずかパパは
いきなり怖い顔をして
「だからと言って、お前を好きでもない女性と結婚させられるかっ」
一瞬ひるむ入江君。だけど、
「す・・きでもないって、勝手に決め付けんなよ。」
入江君。言葉が独り歩きしてるよ?
パパの目を見てちゃんといいなさい。
見れないから、その場を少し離れソファに座る。
「直樹、お前は父さんの息子なんだぞ。
会社より何より、お前の幸せが一番大事なの、決まっているだろ。だから・・・」
「言われなくても、自分の人生は自分で決める。」
だから親父も余計なことは何も考えないで、
自分の体を治すことだけに専念してくれ。」
そう言って黙り込む。
甘ちゃんだな。まったくもって、甘ちゃん
はい。そうですか。じゃぁ、お前のことは何も心配しないよ。
俺は自分の体を治すから後はよろしく頼むな。って
親がそう思うとでも?
息子に言われたからってそうするとでも?
病院のベッドでひとり寝てれば、頭に浮かぶのは家族のことでしょう?
会社のことでしょう?
会社の為に自分の人生を犠牲にしようと息子がしているのを
ベッドで指を加えてみているしかない親ほど、
自分が無力で悔しく思うことはないと思う。
だけど、入江君にしてみたら、
パパが倒れたのは自分が逆らったのがきっかけだし、
いざ、会社に行ってみれば、どれだけパパが大変な思いをしていたのが
身を切るようにわかったわけで・・・
だから、会社や家族を助ける意味で、大泉会長と手を組んだのであって・・・
今更、そんな風に言われても、
歯車がずれているのがわかっていても、
もう後戻りすることは出来ないんだよ。
そう、答えるしかないよね。
でもね。パパ。。
もしも私がパパだったら、口でそう息子に伝えるだけじゃなく、
行動を起しますよ。
見たところ、酸素をつけてるわけじゃないし、動けそうだし。
だとしたら、一時、病院を抜け出しても
大泉会長のところへ行って、
息子のしでかした契約の条件を破棄するように頼みに行きますよ。
本当に息子に好きなように生きて欲しいと思うのならね。
でも、パパはそうじゃない。
そう言っておきながら、実は息子に自分の会社を継いでもらいたいし、
助けて欲しいと思っている。
だから、口だけで表向きだけで、息子を説得しようとしている。
もしも口で言ったことを本気でそう思っているなら、
たとえ息子が何を言ったとしても、そんな意見は尊重しませんよ?
息子が間違っていると思ったらね。
そこに、今までしてきた教育方針なんか存在しないの。
心から息子に幸せになって欲しいなら、動かなきゃ。
と、私だったそうすると思いました。
だから・・・パパはずるいと思いました。
家に戻った入江君は医学の本とノートを片付けてしまった。。
まるで封印するかのように、二重になった紙袋にしまいこんでしまった。
今度こそ、本当に夢をあきらめてしまったのかな・・・
まぁ、どこか踏ん切りがつかなかったから、
パパのこの発言はむしろ入江君にはいいきっかけになったのかな。
そして、琴子のことも、医学の道と共に封印しちゃったのかなぁ。
一方琴子は、「あい原」でお店を手伝っています。
金ちゃんも嬉しそうに琴子のフォローをしていると
小笠原さんも琴子パパに
「あのふたり、なんか、いい感じですね」と・・・
たしかにね。
さて、お次は入パパが退院してきますよ。