旅というものは、いつも何かを考えさせられる。
モノより思い出‥という言葉があったが、私はこの言葉が好きだ。カタチには残らない宝物を旅は与えてくれる。決して「楽しい!」だけではない大切なモノも‥。
それぞれの国には、それぞれの文化があり、その国の人たちはそれを当たり前に行っている。こんな当たり前なことが、どんなにかけがえのない素晴らしいことなのか、私は日本を離れ、その地を訪れる度に感じる。
ヒンズー教のバリの人は、毎日家の前やお店の前、ホテル、道路、車の中などありとあらゆる場所にお供え物を置く。初めは、お祭りが近いからかと思っていたが、聞いてみると毎日だと聞いてびっくり。バリの人は、旅行などにはほとんどお金を使わず、ほとんどをお祭り事に使うんだそう。
バリの人々は、みんな(中には買い物で、平気な顔して料金をちょろまかすムカツク人もいるが。)とてもフレンドリーで、あったかい。
過ごしていくうちに、かなりの人が日本語を話せて、日本語を話せないと商売にならない、生活できない、ということを知った。お店も観光も、観光客あって。かなり物価が安いバリでは、お金を持っている日本人や他の外国人に、必死にモノを売ってくることもめずらしくない。
実際私はツアーで行ったお店で、あまりに必死に売ってくるのでまぁ安いからいいか、と同情心でお土産を買った。同情心なんて良い言葉じゃないと思う。けど素直に書くとそんな感じだった。
バリで出会った私たちの担当ガイドさんや一緒に海に潜ってくれたインストラクター、優しいバリ人に、日本にも来てほしいと思う。けれど、バリに比べたら何十倍も物価の高い日本に来るのは無理に近い。
バリでは、バイクに何人乗っても何キロ出してもOK。そして、民族衣装を着ていればヘルメットをかぶらなくていいらしい。ガイドさんは私たちに、日本も着物を着ていればバイクでヘルメットをかぶらなくてもいいのかと聞いてきた。私たちはびっくりして、着物を着てバイクに乗る人はいない。着物も普段はあまり着ないの。と答えた。ガイドさんはとても驚いていた。
他の文化を知ることのできる私たち日本人は幸せだと思ったし、自分たちの文化や伝統を守り、受け継いでいくバリの人たちも幸せだと思った。
日本という国も、外国から見れば独特の文化が息づく、素晴らしい国だと思う。
外国の人に誇れるステキな日本をもっともっと知らなきゃ、と思わせてくれたバリの人々に心からタレマカスィ!(ありがとう!)