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日本語教師ブラジル奮闘記

ブラジル生活裏話

ブラジルインフルエンザ対策事情

2009年07月31日 06時00分08秒 | ブラジル事情
 久しぶりに思いっきり風邪をひいた。
 
 先週の土曜日から今週の水曜日まで、5日連続自宅で療養。月曜日と火曜日は1日中ベッドに横たわっていなければならず、本当に辛かった。
 
 人間何が辛いって、病気で何もできなくなることほど辛いことはない。高熱を出すと、体の自由が利かなくなり、頭も痛くなると、じっとして考えることすら許されない。普段の生活で不平不満ばかりもらしているのが、本当に贅沢な悩みであることだと改めて思わされる。
 
 健康って本当に大事だ。病気になってこそ自覚できる。健全な肉体と健全な精神。この2つがあって初めて人間は、人間らしい幸せな生き方を追求できる基礎条件が整う。
 
 今日の地元の新聞のニュースで、インフルエンザ流行のために、教育機関の2学期開始を2週間遅らせるという対応策を取ることが決定した。僕が日本語公開講座で日本語の授業をしている私立大学もこれに倣って、授業開始を8月17日に遅らせた。
 
 現在、南半球は真冬。ただでさえ、インフルエンザが猛威をふるう時期である。今年にいたっては、豚インフルエンザ改めインフルエンザAが流行している。南米で一番流行しているのはアルゼンチンで、ブラジルはそれほどでもないようだが、それでも感染者数も死亡者数も日々増える一方だ。
 
 僕が罹ったのはインフルエンザAではないようだが、僕も結局流行にのって、インフルエンザにかかったということで、身体的に人並みの体しか持っていないことを確認できた。
 
 僕と同様に青年ボランティアでJICAでブラジルに来て、任期終了後にブラジルに戻ってきた1つ上の先輩で、風邪で病院に入院し、院内感染して30台半ばで命を亡くされた方がいらっしゃる。ブラジル人の妻と小さな娘さんを残して。
 
 人間死ぬ時は、簡単に死ぬのだ。インフルエンザでも死ぬ。だから、悔いのないよう、毎日好きなことをするよう心がけ、死んだほうが得だ。
 
 人間って馬鹿だから、自分は死なないと思い込んでいる。でも、人間は結構死と隣り合わせの生活をしているものなのだ。本当はそれを自覚するために、毎日死んでいる人を生で見たほうがいい。そうすれば、自分も彼らと全く同じ条件下で生きており、死ぬのが自分であってもおかしくないと思えるからだ。
 
 突発的な重病の発生、交通事故、災難などには絶対に遭わないと思っている。自分が新聞の一面を飾るような不幸な事故に巻き込まれることは絶対にないと思っている。でも、実際にはどんなことにも遭う可能性がある。
 
 「死」を身近に意識することにより、今の生がより際立ち、何でもない日常をより充実させて生きようといういいモチベーションになる。病気はその大切さを教えてくれる1つの方法だと言える。
 
 ありがとう、神様。僕を病気にしてくれて。

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