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日本語教師ブラジル奮闘記

ブラジル生活裏話

理解語彙と使用語彙

2012年05月30日 13時33分21秒 | ポルトガル語

 理解語彙、使用語彙という用語をご存知だろうか。

 語学教育に携っている方はご存知だと思うが、簡単に言えば、理解語彙とは聞いたり読んだりした際に理解できる言葉で、使用語彙とは話したり書いたりする際に使える言葉である。

 当然のことながら、1人の個人の学習者の理解語彙は使用語彙より断然多い。

 さらに、このほかに基礎語彙という用語もある。これは日常生活を営む上で最低限必要な語彙のことを意味している。

 外国語の学習において、初級を修了するということは、少なくともこの基礎語彙を理解語彙に等しくすることにほかならないと僕は解釈している。

 そして、よく言う日常生活には困らない語学力というのは、この基礎語彙が使用語彙と等しくなるかそれ以上になることだと僕は考えている。つまり、基礎語彙を使用した文を理解し、自分で基礎語彙を使った文を作り出すこともできる状態に達していると言うことである。

 しかし、語学の勉強というのはそう甘いものではない。

 理解語彙は単語帳などを作って知らない単語をひたすら暗記すれば、強制的に増やすことは可能だが、それらを使用語彙にするには、時間もかかるし、一筋縄ではいかない。

 僕はある一時期まで強制的に単語数を増やす学習方法を行ったが、そうやって覚えた語彙は非常に忘れやすく、使用語彙に変換できないので、無理に単語数を増やす方法をやめた。

 詰め込み教育を否定するつもりはない。基礎語彙に関しては、詰め込むことは語学を習得する上で必要な作業だと思う。

 だから、僕は日本語教育においても、必ず生徒に単語テストを課している。

 ただ、基礎語彙を理解語彙にした後は、その基礎語彙が使用語彙へと熟成するまで、時間をかけて、焦らずに待つしかないと思う。

 外国に暮らし、日常生活で外国人と外国語で話す機会がそれなりにある状況にいれば、理解語彙も使用語彙も少しずつではあれ、必ず増えていくものと僕は信じている。

 と言い訳しつつ、語彙力を増やす努力を全くしていないのだが、怠け心に鞭を打って、久しぶりに詰め込み教育をしなくちゃいけない時期に来ているのかなあとも思っている。

 中級者と上級者を分けるのって、結局は語彙力だと思うしね。

 頑張らないと。

 

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