どうも、弱師と申します。皆さんパブロ・ピカソという画家はご存知でしょうか。多分知ってますね。トンチキな絵を描く変わり者という印象が強いのではないかと。しかしこのピカソという画家、実はめちゃくちゃ絵が上手かったらしいんですよね。画力は十代の頃から筋金入り、画家である父が筆を折ったという逸話すらあります。戦意喪失といった所でしょうか。
しかしピカソはその画力に傲ることをしませんでした。晩年の「この歳になって、やっと子どもらしい絵が描けるようになった」という言葉が示す通りピカソは人生を通し様々な作風に挑戦しましたが「子供らしい」絵だけは中々上手く真似られなかったのです。
何故ピカソは自分の才能をなげうってまで子供らしい絵を描こうとしたのでしょうか。それは多分、一般ピーポーが努力して掴みとろうとする物を最初から持っていたからではないかと自分は思っています。スタートとゴールの位置がおおよそ逆なんですよね。普通は右端から左端に走るところを左端から右端に走ったのがピカソだと思うのです。
(わかりづらい例えですみません)
話は変わりますが昔々インドでシャカ族の王子・ゴータマシッダールタとして生まれたお釈迦様は非常に裕福な暮らしを送っていましたが老いや病、死による苦しみを目の当たりにしたのち、自らが進むべき道を探すため出家を心に決めます。
要はピカソは元から絵が上手だったので見せかけの上手さに拘らない作風を獲得できたし、お釈迦様は王子として生まれたがため「望めば手に入る」状況を体験していたので煩悩を捨て去ることができたのではないでしょうか。多分、人間は生まれつき持っている物を欲しがらないのです。隣の芝生は青く見えるって言うし。