僕は稽古の段階にもよりますが、③の指示を出せる演出家でいたいと考えています。実際の現場は多分、②が多いのかな、と思います。聞かれて③を答えることが多い気がします。①は読み合わせの段階で言うことはあると思います。まあ、読み合わせの時は「僕もまだわかんないんですけど」って言ってることが多いんですが。そして、たとえ③の指示であったとしても、役者には自由があると思います。笑って言っても泣いて言ってもいいと思います。そこを僕は見たい。
自分の靴紐がほどけていて情けなくて笑ってしまっても、その靴紐が、亡き妻がわざわざ探し出してきてくれたものだった事を思い出して泣いても、どちらも意外と感動するシーンになりそうです。かつリアルな。
いろんな可能性があると思います。ただ、ここがひょっとしたら僕の特殊なところ、いい意味で才能、悪い意味で理解・共感されにくいところなのかもしれません。僕はこういうの多分いくらでも思いつけるし、全然違うことを提案してもらって良いのですが、僕が言ってしまった時点でそれが絶対!と思ってしまう俳優さんがほとんどですよね。演出の指示だって言う風に。
最近の「演出の目」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事