

今日はラブラドールの毛色のお話をします。
ラブラドールの毛色は3種類、ブラック・チョコレート・イエローです。
全て単色で毛色の混ざった犬は存在しません。
日本では盲導犬のイメージから、ラブラドール=イエローと考える方が
多いと思いますが、ラブラドールの故郷イギリスでは、ラブと言えば
ブラックと言う方が多いと思います。
それは、初期のラブラドールがブラックしか存在しなかったからです。
それからしばらくして、ブラック同士からチョコレートが生まれることが
希にあり、もっと後になり、イエローが誕生したようです。
初期のイギリスではイエローのラブが生まれると、ラブとは認めてもらえず、
ショーなどではイエローラブはゴールデンとして、ショーイングされてきました。
かなりの時が流れ、イギリスでイエローラブの愛好者がクラブを発足し、
イエローもラブラドールとして認識されるようになりました。
それでは、なぜブラック同士から、チョコやイエローが生まれるのでしょうか?
これから、解説していきたいと思います。
ラブラドールの毛色は二つの優劣遺伝子によって決定されます。
※一つは黒い色素を持つ遺伝子(B)と黒色を持たないチョコ色の遺伝子(b)です。
(B)が優勢、(b)が劣性、優劣でどちらが劣っているのではなく、
二つの遺伝子が重なるとどちらが優先されるかと言うことです。
※もう一つは、色素を発色させる遺伝子(E)と発色させない遺伝子(e)です。
こちらも、大文字の(E)が優性、(e)が劣性です。
ラブの毛色は、色素を決定する遺伝子と発色を左右する遺伝子を
それぞれ一組ずつ両親から受け継ぎます。
その結果両親から貰った色素遺伝子二つと、発色の遺伝子二つ、
計四つの遺伝子により毛色が決定されます。
(ブラック)
(B)は優勢なので、一つでもこの遺伝子を持ち、尚かつ発色させる優勢遺伝子(E)を一つ持てば、ブラックになります。
※BBEE<毛色は綺麗な漆黒色をしていて、混じりのない純粋なブラックです。>
※BBEe<イエローを発生させる遺伝子を潜在的に持つブラック。やや明るめのブラックになったり、明るい瞳になる犬もでます。>
※BbEE<チョコ遺伝子を持つブラック。光の加減により、部分的にチョコを見ることもあります。>
※BbEe<チョコ遺伝子とイエローを発生させる遺伝子の両方を持つブラック。BYCラブとも言い、全ての毛色を生み出す可能性があります。光の加減により部分的にチョコを発色したり、明るめの瞳を持つ犬もでます。>
(チョコレート)
(B)の対立遺伝子(b)が二つ組合わさり、(E)を一つ以上持つとチョコレートになります。
※bbEE<濃いチョコレートの毛色を持つ純粋なチョコです。チョコブリーダーはこの毛色を目指します。>
※bbEe<イエローを発生させる遺伝子を潜在的に持つチョコです。明るめの毛色や瞳になる犬もいます。ミルクチョコレート色。>
(イエロー)
(B)を一つ以上持っていても、発色させる遺伝子がなく黒を発色する事が出来ないためイエローになります。発色の劣性遺伝子(e)が二つなければ、イエローにはなりません。イエローは幅が広く、白色~クリーム、黄色~赤ぎつね色までの色を含みます。
※BBee<純粋なイエローです。目のまわりや、鼻の頭、口のまわりは、黒色をしています。加齢や季節により、色が抜ける事もあります。>
※Bbee<チョコ遺伝子を持つイエローです。目、鼻、口の黒色が薄かったり、チョコがかったり、明るめの瞳になったりする犬もいます。>
※bbee<黒の遺伝子を一つも持たず、チョコのみを持つイエローです。このタイプの犬は好ましくないので発生させないようにコントロールしなければなりません。繁殖には向きません。ダッドリー、最近では、ペパーミント・クリーム・イエローとも言われます。目、鼻、口に黒色が出ないため、ピンクになります。>
我が家のラブ達は、
らぶ(BBee)純系のイエロー。
さら(bbEE)純系のチョコ。
りんじー(BbEe)BYCブラック。
れいちぇる(bbEe)CYチョコ。
となっています。
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4匹のラブとお住まいなのですね。
最近アタシはチョコレート色のラブにとっても魅かれてしまいました。ラブはやんちゃで活発な性格がかわいいですね。
TBさせていただきました。