吉田の教科「情報」Blog

福岡県の高校で情報と数学を教えています。平成15年度から始まった高校の教科「情報」の話題を中心に書いています。

2学期の授業の振り返り(2)第23回~第26回

2009-12-31 | 授業
4回かけてプレゼンテーションの授業です。

第23回
最初に図解を使ったスライドを見本を見ながら同じものを作成させました。
参考にしている本は、いつもの「図解する思考法」、「パワポで極める1枚企画書」です。

第24回
バーバル・コミュニケーション、ノンバーバル・コミュニケーション、メラビアンの法則の話の後、スライド下書きを手書きで書かせて提出。

第25回
スライド作成・提出

第26回
前回提出させたスライドから優秀者10名程度を選抜、50分の授業内でプレゼン発表、相互評価させて授業終了時投開票。スライドが上手な人が発表も上手とは限りませんが、まあ時間もないので2段階選抜ということで。

できれば、1回だけでなく、何回か発表させたいものです。 


2学期の授業の振り返り(1)第17回~第22回

2009-12-31 | 授業
また、時間が空きましたが、2学期の授業を振り返って見たいと思います。

第17回
ディジタル情報をテーマに、情報量の単位の話の後、2進数・10進数・16進数の変換を手計算でし、ブラウザの文字コード変換を実際にさせました。最後にWindows付属の電卓を関数電卓モードにして2進数・10進数・16進数の変換ができることを言うとざわめきが・・

第18回~第19回
色相、彩度、明度についての学習しました。フリーソフトのFE - Color Palette を使って色を調べさせたり、補色を作らせたり、色相だけ150増加させたり、色情報について考えさせましたが、ペイントのカラーパレットとFE - Color Palette を同時に使うことに混乱する生徒も。

第20回
パワーポイントでピクトグラムを作らせたり、Windowsフォトギャラリーというソフトでトリミングや画像の露出の調整をさせたりしました。

第21回~第22回
第21回ではパワーポイントでもある程度のことはできるという可能性を示し、第22回でPhotoshop Elements 6.0の切り抜きツールやフィルタ等を使って、パワーポイントでは無理なちょっと高度な画像を作成させました。

7月から9月の時期はクラスによって夏休み前だったり夏休み後だったりとばらつく時期でもあり、数回でのまとまった授業がやりにくい時期です。また暑い時期でもあるので、ちょっと楽しい授業をしてあげようという気持ちもあります。でもこれが今後のプレゼンやWeb作成のつながるはずです。

Wordで罫線を消すことができない

2009-09-06 | 授業
授業用プリントは、Word2007で作っています。

その際、ハイフンを3回以上つなげると罫線になるのですが、それが消えなくなりました。たった1本の罫線が消せません。新規に文書を開いて部分的にコピーして持っていっても変わらないようです。

いろいろ検索してみると、同様の人を見つけました。それによると、メニューの「段落」にある罫線ツールで、「枠なし」を選ぶと消えるようです。

解決してホッとしましたが、Wordの罫線にはいつも苦労させられます。罫線を使う場合、一太郎の方がやっぱりいい気がします。

授業アンケート集計マクロ紹介

2009-07-31 | 授業
7月に実施した1学期の授業アンケートの全職員分の集計を行いました。

先生方には、プリントで生徒にアンケートをとってもらい、こちらで用意したExcelファイルに入力してもらいます。昨年から工夫をして、マクロボタンで保存すると、各先生の科目番号、科目名、氏名がファイル名について自動で保存するようにしました。下記のマクロでは、C5のセルに、&を使って科目番号、科目名、氏名を結合させています。

Sub 名前を付けて保存()
Dim ファイル名 As Variant
Dim MyPath As String
MyPath = ThisWorkbook.Path & ""
ファイル名 = ThisWorkbook.Worksheets(1).Range("C5") & ".xls"
ThisWorkbook.SaveAs (MyPath & ファイル名)
ThisWorkbook.Application.Quit
End Sub


サーバー上の1つのフォルダにこのファイルを入れておき、先生方が入力して保存するたびに、名前の付いたファイルが増えていきます。別名で保存するので、数名同時にこのファイルを読みとり専用で開いても大丈夫です。締め切り日に誰が入力していないかすぐ分かるので、フォルダの画面をキャプチャしてプリントアウトし、教科主任の先生に催促をお願いするという流れです。



全部集まったら、そのフォルダの1つ上のフォルダにある集計用のファイルを実行します。こちらのマクロは、1つ下のフォルダ(dataフォルダ)にある先生方が入力したファイルの中の、14行から58行までをコピー・貼り付けして1つにまとめるようにしています。下記のマクロの行数やシート名を変更すれば、使えると思います。

Sub 集約()
Dim MyPath As String
Dim MyFName As String
Dim I As Long
MyPath = ThisWorkbook.Path & "data"
MyFName = Dir(MyPath & "*.xls")
Do While MyFName <> ""
  With Workbooks.Open(MyPath & MyFName)
.Worksheets(1).Rows("14:58").Copy
ThisWorkbook.Sheets("集計").Range("A6")_
  .Offse(I).PasteSpecial Paste:=xlPasteValues
Application.CutCopyMode = False
.Close False
End With
I = I + 45
MyFName = Dir()
Loop
End Sub


以前、スカイメニューの教材配付・回収機能で、生徒にアンケートを取る際に、40個のファイルをどう1つにまとめるか、MOUGで質問したら、ある人にこういうマクロを教えてもらいました。それを微調整して使っています。

考え方は単純なので、複数の人が入力したExcelファイルを1つにまとめる時にいろいろな場面で活用できると思います。もっとすごいソフトもあるかもしれませんが、私としては、この何にでも使えるシンプルなマクロが結構気に入って使っています。


その後は、関数を使ったり、ピボットテーブルを使ったり、クロス集計を行ったりして、分析したものを一覧表にします。入力ミスのチェックはするものの、ほとんど自動でできあがりです。




大丈夫とは思いますが、もし上記のマクロを試される場合、自己責任でお願いします。


1学期の授業の振り返り(3)第11回~第16回

2009-07-18 | 授業
この期間は、レポート作成である。

レポート作成に関しては、1時間で完了するはずがないので、4回ほど時間を使う。最初にいろいろ話をして、4回の流れを把握してもらう。

第11回 テーマを決めて情報収集し構想を練る   
第12回 構想用紙を提出する  
第13回 文章を書く
第14回 印刷し提出する


第11回はこちらを参考に、論文・レポートと作文・感想文がどう違うのか話す。

序論・本論・結論の流れ、引用の方法、等を強調し、テーマを発表する。
今年は「インターネット時代における著作権のあり方について、今後どうあるべきか述べよ。」「インターネット犯罪の現状について調べ、今後の課題と展望を述べよ。」のどちらかを選択してレポートを書かせてみたが、ネット犯罪を選択する生徒が多かった。著作権はやはり書きにくいのだろう。

またインターネットが使えない状況も想定して、ある程度こちらで探して保存しておき、オフラインでも見れるようにしておく。インターネットが使えないと授業にならない事態はできるだけ避けたいので。


第12回は構想用紙作成。

マインドマップ、トゥールミンモデル、KJ法を簡単に雰囲気だけ話をし、これらを参考にして構想用紙を作成し、次回提出するよう指示する。A4用紙1枚に手書きで書かせる。トゥールミンモデル、KJ法については、以前時間をとって授業したこともあるが、今年はこのタイミングでやるには時間がないのと、他のタイミングでやっても効果があるか、評価ができるかと悩み、却下。


第13回は構想用紙からWordへ打ち込み。

早い生徒は前回から書き始めている。前回まじめにマインドマップなど書いた生徒ほど、ワードに書きにくかったのは申し訳ない。この点は再考必要。フリーソフトのKJPadやIdeaCardも検討していたが、評価が間に合わず先送り。

文章作成上の注意も細々と述べる。 「ウソつきは数字を使う (青春新書INTELLIGENCE)」という本も参考に、数字を活用した説得力のある文章を書くよう話す。

両面印刷で一回持ち帰り赤ペンで推敲、次回完成させる予定。一度コンピュータから離れ、紙の上でじっくり考えて欲しいから。この赤ペンで推敲したプリントも紙ファイルに綴じておくよう指示。ポートフォリオを意識。


第14回で完成提出

しかし、書く速度が遅い。昨年までより分量を減らして2ページということにしたのだが、今年はいろいろ制約をかけたせいだろうか。こちらが一生懸命になるほど、生徒にはプレッシャーが増えるようだ。こちらの細かい指示を生徒が一生懸命やっているのだろう。以前のように何も言わないと、最初の2回ほどはぼーっとしている生徒もいるので、仕方ない。

最近の生徒は、段落の書き始めの1文字字下げをしない傾向が多い。携帯やインターネットの影響だろうか。決して文章作成能力が低いわけではないのに、不思議である。


第15回は期末考査直前ということもあり、学習ノート、タイピング記録用紙を提出させる。

第14回でレポート提出させたものを第15回で相互評価すると、こちらの評価が間に合わないという理由と、期末考査前の時間調整の意味合いもある。何かの影響で突然授業がなくなったり、授業が思ったスピードで進まないということも想定している。ただ、年数を重ねるにつれ、1回の授業の分量はだいたいつかめてきた気がする。多少の誤差はあるが。


第16回はレポート相互評価

隣の生徒とレポートを交換して相互評価。評価する側が一生懸命評価するかも先生が評価する。プリントに手書きで一杯書くことが大事。



こういう授業をしていて思うのは、国語の作文と情報のレポートは何が違うのか、ということである。

きっと国語の作文の場合、書式や文章そのものが問われているのに対し、情報のレポートでは、インターネット等を利用して調べる過程での効率的に情報を収集する力、情報の取捨選択能力、情報の真偽を見抜く力、構想力(例えばマインドマップ、トゥールミンモデル、KJ法、BS法、BW法等での脳の中身を形にする能力)、タイピング力、それをワープロソフトで編集する能力、特に一度入力した後のカットアンドペーストでの編集能力、などではないだろうか。

ワープロは決して下書きしたものを清書するだけのものではなく、作成途中でこそ役に立つものだと思う。

手書き作文がシーケンシャルで、ワープロ作文がランダムアクセスと言えるかもしれない。


ともかく、ここまでが1学期の評価対象。7月からは次の内容に入っていく。