金・隗よりはじめよ  

金を中心とした金融マーケットの動向を、毎日の市況から、筆者の個人的な相場観をもとに解説していきます。

◎ 市況ニュース ドル円は下落後持ち直す。

2015-02-13 16:15:30 | お金




13日の東京市場は、日経平均株価が前日比66円36銭安の1万7913円36銭小幅に反落して終了。

欧州情勢をめぐる不安の後退を受けて、前日の米国株は上昇したものの、円安進行が一服した事が嫌気され、輸出関連株を中心に利益確定などの売りが先行する展開となった。

その後、企業業績に対する期待感から下げ渋りを見せていたが、午後に入ると円高・ドル円が加速した事で、下げ幅は一時100円を越える場面もあった。

しかし、ウクライナの停戦合意など海外不安の後退から下値を追う向きも限定的となり、下げ幅をやや縮小して取引を終えた。

アジア株式市場では、主要株価指数が欧州情勢の過度な不安感の後退から、軒並み上伸して終了となった。

中国株は5日続伸。

上海総合指数は、前日比0.96%高で終了。

上海自由貿易試験区の企業を対象に、国外からの資金調達規制が緩和された事などが好感され、買いが広がったようだ。

ただ、来週18日から春節による休場を控えている事から模様眺めムードも強く、商いはやや手控えられた。

ドル円は下落後、切り返す展開。

前日の欧州時間帯に、日銀内部で追加金融緩和は逆効果とみる声があるとの一部メディアの報道を受け、日銀の追加緩和観測が後退し円買い圧力が強まった。

前日、120円台を回復し、急ピッチの上昇に対する警戒感が強まっていた中で、ドル売り・円買いが加速した。

その後、円高進行は一服となっていたが、米国市場で発表された小売売上高などの経済指標が低調な内容となった事や、米長期金利の低下を受けて、前日とは一転しドル売り・円買い優勢の地合いとなった。

本日の東京市場では、手掛かり材料難から午前中から昼にかけては、概ね118円台後半を中心としたもみ合いになっていたが、午後1時前に発表された5年債入札の結果が低調となり、発表後に金利が上昇した為、円買いが強まり一気に118.40円まで急落した。

ただ、ドル売り一巡後は、14日から米国市場が3連休を控えている事もあり、ポジション調整などのドル買戻しに反発する展開となっている。

ユーロドルは、前日の海外市場で米経済指標の悪化や、ECBがギリシャの銀行に対する緊急流動性支援を、650億ユーロに拡大するとの報道を手掛かりに上伸。

本日の東京時間帯入り後は上昇一服となり、1.1400ドル近辺でもみ合いになっていたが、午後に入ると主要通貨に対するドル売りが波及し、再びユーロ買い優勢の展開になっている。

ユーロ円は、午前中はもち合いになっていたが、午後に入るとドル円の下落に連れて下落したが、日経平均の下げ渋りを眺めたユーロの買戻しに反発する動きとなっている。

16:50現在、ドル円は118.84円近辺での出合い。

ユーロは、対円で135.73円近辺、対ドルで1.1421ドル近辺での出合いとなっている。

16:00に発表された、独10~12月期GDP・速報値は前期比0.7%と予市場予想の0.3%を上回る良好な内容となった。

この後の欧州時間帯では、19:00にユーロ圏10~12月期GDP・速報値の発表が予定されている。

米国市場では、24:00に2月ミシガン大学消費者態度指数・速報値の発表が予定されている。(了)