東京ゴムが騰勢を強めている。
先月後半は200円を挟んだもち合いとなっていたが、2月に入り原油相場の下げ止まりや上海ゴムの堅調な動きを眺めてもち合いを上に抜けると、9日には心理的な節目と見られた210円を回復。
12日には、1/6に付けた戻り高値の215.5円を突破した事で上昇に弾みが付き、一気に220円台に乗せ堅調な動きが続いている。
今回の上昇は、タイ政府による現物買い介入が下値をサポートしている事に加え、原油の反発など外部環境の改善や、18日から始まる中国の春節前の手当てが本格化した事が買い材料となっていたようだ。
また、テクニカル的に重要な節目を突破した事で、売り方の踏みが誘われ一段高になったと推測される。
現在、産地タイ、マレーシアが減産期を迎えている事もあり、短期的には230円前後、外部環境次第では240円を目指す展開を想定しているが、今週の東京ゴムは、一段高の後の上昇一服となる可能性が高いと見る。
現在、中国の春節前の現物需要増で買い支えられているが、連休入りと共に現物の手当ては一巡しそうだ。
また、原油は下げ止まりを見せているが、高水準の米原油在庫やギリシャ問題の不透明感が依然圧迫要因となっており、国際商品の上昇を先導する程の力強さは感じられない。
また、テクニカル面でも、現在14日RSIが約69.87まで上昇しており、短期的な過熱感を示唆。
また、取組高は、2/3の29,035枚をピークに13日は26,514枚に減少しており、今回の上昇は人気回復に伴う新規買いの増加よりも、売り方の損切りの買戻しが大勢を占めていると見られ、独自材料の乏しさから考えても本格的な上昇局面入りとは言い難い所だ。
いずれにせよ、上昇ピッチの速さに対する警戒感や中国の連休入りにより、今週の東京ゴムは上昇が一服し、調整局面入り迎える可能性が高いと予想する。
ただ、外部要因に極端な変化がなければ、強基調は継続と見る。
25日に中国が春節明けとなる他、26日にはタイなど生産3カ国協議の動向を眺めながら、調整一巡後は、再度一段上値を試す展開を予想する。(了)
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