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硯日記

硯に恋に落ちるまで 〜How I met my Suzuri〜


硯………

す  ず  り

    とは…!!!


???(´・∀・`)エーット…



硯って……

硯って、アレ……?

え、もしかして小学校の習字の時間に使っていたアレのこと??


って思っているみなさん、こんにちは!
そしてはじめまして!

硯コレクターの恵美です(ノ◕ヮ◕)ノ*.ヤッホー

私は普段、書道講師をしたり、お手本を書いたり、テキストを作ったりしつつ、硯を収集して生きています。

硯とは、もちろんみなさんが想像している、アノ硯のことです。


これとか



こんな感じのものですよね。




習字セットに入っている、黒くて四角い石の物体!


わかる!私は察している!
みんな思っていたでしょう!
小学生時代、硯と文鎮さえなければ、どんなに習字セットが軽くなるかと……!
なんせ私も超そう思ってた!(ノ∀`)アハ

そんな重い石の物体を、なぜコレクションするようになったのか。
これには色々と、全然深くない話があるのです。

これから自己紹介をふまえつつ、その経緯を図々しくお話したいと思います!ついてきてね!(σ・ω・)σ

 



そもそも硯ってなんだと思いますか?

この話すごーく大事だから、ぜひノートを取りながら聞いてもらいたいんですけど、

硯とは……
墨を磨って墨汁をこしらえるための道具のことです。






……ちょっ、ちょっと待って!
そんなの知ってるわwwって思って読むのやめないで!汗

問題は、その使用方法でどれくらい使われているか、ということなんです。
思い出してみてください。
硯を使うとき、墨を磨ってこしらえる墨汁を注ぐ、どちらの使用方法が多かったですか?

これね、とても重要な話で、このコンピュータージャングルの時代、誤って教わっている場合が多いんです。なんせ、プロのはずのお習字教室の先生でさえ「硯に墨汁を入れる」と言うことがほとんどなのだから。みなさんも考えてみて!そう言われてみればそうだな(°o°)……って思いませんか?

何度もしつこく言いまくりますが、硯は墨汁を入れるもの……ではないんです。墨汁は皿でも鍋でも好きなものに入れればいいんです。小学校の書写の時間にマグカップに墨汁を入れても、全く問題ないんです。(ちなみに墨汁を入れる容器は「墨池」といいます)

硯はあくまでも墨をこしらえるもの。墨汁を入れるための器ではありませんし、よくよく考えてみると液体を入れる器にしては平面部分が広すぎてめっちゃこぼれやすいし、超使いにくくないですか?
もし硯が墨汁を入れるための容器なら、人類よもっと進歩しろ!(┛◉Д◉)┛彡┻━┻と言いたくなります。

さて、ここまでくれば、私がなぜ硯をコレクションしているのかわかってもらえると思います。
墨汁をただ入れる容器なら、別にそんなにいろんな種類を集める必要はないんです。たくさんはいらないんです。
墨汁をこしらえる道具だからこそ、色んな特徴や個性があって、ほしくなるのです。コレクションしたくなるのです!



私の出身大学は書道専門の大学ではありませんが、書道の授業を毎日受け、書道のゼミで、書道の教授とずっと一緒にいたので、在学中は毎日字を書いていました。

当時の一番の悩みは、墨汁をどうするか🤔ということ。

いつかまた別の機会にお話しますが、市販の墨汁と、硯でこしらえた墨汁には、超めちゃくちゃ大きい差があるのです。そして私は、市販の墨汁を使いたくなかった。

毎日大きな硯を持って通学するのは根性でどうにか乗り切るとして、問題は墨を磨る時間が足りないこと。

これもいつかの機会にお話しますが、墨を磨るのは、みなさんが思っているよりも時間はかかりません。
でもまぁ、時間がかからないと言っても一瞬で出来上がるものでもありません。
休み時間は20分。移動したり、飲み食いしたり、キャンパスライフを謳歌していたら、墨を磨る時間なんてあっと言う間になくなっちゃいます。だからってうっすーーーい墨で授業を受けるわけにもいかない…。


さて、どうしたもんかね…
困ったナー(*´・ω・)(´・ω・`)(・ω・`*)ナー




ところでこの当時、とある硯が市場に出回りはじめ、書道界をザワザワさせておりました。

その名も

✨ダイヤモンド硯✨

ダイヤモンドが表面に加工してあり、普通の硯よりもスーパー早く墨が磨れる、という硯です。

これ、話題になっていたんです。
話題のレベルとしてはアップルウォッチのザワザワと同じくらいです。


授業の墨をどうするか問題の解決策の選択肢が増えました。


     休み時間にひたすら磨る
     授業中先生の話を聞かずに磨る
(☞゚ヮ゚)☞ダイヤモンド硯を使う
     もう書くのをやめる

 キミだー!
   キミに決めたーーー!


さっそく言語学の時間をサボって、書道専門店に行き、ダイヤモンド硯をゲットして来ることに成功しました(=゚ω゚)ノ --==≡≡ 卍 シュッ!




(ちょっと見えにくいですが、このアミアミの面のところにダイヤモンドが入っていて、少しキラキラしています。)


その磨れる早さたるや、早いの早くないのなんのって、もう、はやいこと!
無事に授業前に濃い墨をこしらえることが可能になりました。


余談ですが、墨にもはやおり墨という、その名の通り早く磨れる墨がありまして、

ダイヤモンド硯
       ×
     はやおり墨

という、鬼に金棒…いやむしろ、金棒を持った鬼を持った状態で書道の授業に臨むこととなったのです。


さてここでめでたしめでたしになれば良かったのですが、この話にはめでたしになれなかった結末があります。


私には、親の次にずっと長く一緒にいる、長年お世話になっている書道の師がいます。

師は新しい物好きで、コレクター精神もあり、このダイヤモンド硯については以前より


ドウナンダロウネー
   (*´・д・)(・д・`*)
         キニナルネー

とよく二人で話していたのです。

そんなわけで、さっそく私は買いたてホヤホヤの硯を先生に見せに行きました。


「先生見て見て!ダイヤモンド硯買ったんです!」

「ほほーーーぉぉぅ」


一緒に墨を磨りながら


「どうですかどうですか!?すっごく早く磨れるんです!」

「ほほーーーぉぉぅ」

ねっ!?ねっ!?
  (>▽<)  (´ι_` )ウーーン


すると出来上がった墨を見て、先生が一言。


「荒い墨になる。悪し」









…………(´゚д゚`)

あ……悪し……っ……!?






衝撃的な一言でした。



悪し。



「え、先生、どういうところが悪いんですか?」

「……自分で考えて比べて見ればわかる」


私の師は、必要最低限のことしか言わず、手とり足取り教えることはしない方なのです。
なので、このときもこれ以上は教えてくれませんでした。

しかし気になった私は、家で、当時持っていた硯、
・端渓
・羅紋
・雄勝
(石の種類の名前です)
で墨を磨り、その違いを比べてみました。

すると、
違ったんです。

今まで気にしたことがなかった微々たる差に気づいたのです。

この差については、すごく嫌な言い方をすると、素人にはわからないと思いますし、書道をやっている人でも墨をこしらえる習慣がない方にはわからないと思います。


硯によって、できあがる墨が違う。

なんともお恥ずかしい話ですが、私は墨をこしらえることにこだわっていたくせに、どんな墨をこしらえるかという本質的な部分に気づいていなかったのです。

さらに言うと、ダイヤモンド硯は筆に及ぼす影響も異なり、筆と硯という視点からも観察をするようになりました。


では、どんな硯だとどんな墨ができあがるのか。
そもそも硯にはどんな種類があるのか。
どのような硯が優れているのか。……

調べれば調べるほど、硯の世界は奥深く、そしてはるか昔から現代まで、細く長く繋がり続けるものだったのです。

この出来事がきっかけで、私は硯をコレクションしはじめました。
というか、コレクションするつもりはなかったのですが、勝手に増え続けてコレクションになってしまいました。

可愛い女の子になりたいと思っていたはずが、洋服やコスメを置く場所もないくらい、部屋は硯だらけです。トホホ・・・

硯はなかなか高価なもので、集めるのには時間がかかる上、真贋の保証がないものも多く、コレクションするには自分の目と手を養わなくてはなりません。

たまに偽物を買ってしまったり、高い金額で騙されてしまったり、いただきものをしたり……悪戦苦闘しながら硯を触り続け、コレクション数が50を超えた現在、やっと誤った買い物をしないようになりました。それでもたまに、ウッカリ「これは違ったな……」というものを買ってしまうことがあります。まだまだ修行が足りません。あと収納場所も足りません。




さてさて以上が私がどのようにして硯に恋に落ちたのか、のお話でした。

みんなも硯が欲しくなったかな?(゚∀゚)

次回もしつこく硯の話をする予定だよ!墨を磨りながら待っててね!




yogai888emiさんの出品

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