ラジオで著者の鴻上尚史さんがこの「不死身の特攻兵」の話をしていて、ずっと読みたくて手元にあったのに積読してたの,やっと読んだ。
すごく面白いし、読みやすいので、たくさんの人にぜひ読んで欲しい。
戦争の話と聞くと暗くて怖いイメージがあって、どれから読んだらいいのかわからず。
読まなくては・・・と思いながら、あまり読めていないのだけど、
この本は何と言っても、「9回生きて帰ってきた特攻兵」というだけで、テンション上がる。
まじか!
どうやって?
なぜ??
一番最初に特攻を命じられた部隊がなぜ選ばれたのか?
どんな飛行機に乗っていったのか。
どんな訓練を受けたのか。
どんな人々が関係していたのか。
特攻という、悲しいイメージだけでぼんやりとしていたものが、随分リアルなイメージとして頭の中に映像が浮かんできた。
なにもこれは、昔あった特別な話ではなく、
この 空気 というのは、いつの時代にもひょっこりと一瞬で人々の間に現れる。
このところ何度も感じる様々な違和感を、改めて実感した。
違和感を忘れないためにも、何度でも読みたい。
9回生きて帰ってきた特攻兵と、もう一人、特攻を拒否した部隊長も紹介されており、
あの戦争の最中にも、このような考えを持ち、行動していた人がいたことに希望を持った。
美濃部隊長の本も読んでみたい。
東条英機の発言を例に、命令する側が精神論を振りかざすことがなぜダメなのか?
鴻上さんの解説も、シッカリ言葉にしてくださったおかげで、納得した。
教育を受けた兵士と、そうでない兵士の違いからも、教育の大切さを再確認。
ナチスドイツ政権下でも、シンドラーのようにとてもじゃないけど、素晴らしい人格の持ち主とは言えないような人だったけど、人間の心を忘れないというか、まともというか、正常な判断ができる人もいるのだなぁと思ったけれども、日本人にもまだまだ私の知らないすごい人がいるのだろう。
鴻上さんが、この本を書けたことも奇跡。間に合って本当に良かった。
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