大和ヒトシの足踏み行進記~ママチャリ日本一周編~

大和の唄と三線・俵積田等による日々日記番外編

64日目

2005年06月03日 21時17分41秒 | 萩市(山口県)⇒厚沢部町(北海道)
そういや昨日のその後は、峠を越えた後は下り坂でスィスィ~♪っと弘前の道の駅まで直滑降、暗くなる前になんとか到着。
スーパーへ行き、白米ないかな~と物色。ありましたありました、ご飯一パック詰め放題150円!ギュウギュウに押し潰して詰め込みます♪
そのまま道の駅に戻り、オバチャンから頂いたからあげクンで愛情唐揚げ弁当の出来上がり☆
上手すぎる~ぅ♪♪♪
そんな感じで一服して日記書いて、そろそろ寝ようと寝袋敷いて入ろうとしたところへ、重そうな荷物をズルズル引っ張って旅人のオッサンが到着。なんと静岡からヒッチハイクでココまで来たんだそうです。ちょっと面白そうなので話を聞く事に。
しかしこのオッサン、口から出てくる言葉は「どこの誰々がいくらくれたけど、ちょっと少ねぇよな」だの「あそこで泊めてもらった時、昼の弁当にってオニギリもらったんだけど、どうせなら夜の分までくれよなぁ」だの、そんな事ばっか。テメー今までもらったモノ全部返してこいっ!とは言わなかったが、そのオッサンを哀れんだ。いろんな旅人がいるんだなぁ。そそくさと彼のもとから離れ、自分の寝袋に入った。するとオッサンも寝袋を準備しだした。確かもう23時くらいだった。
翌朝はいつものようにケータイのアラームで4時半起床。
オッサンはすでに起きていた。
オレは昨日の唐揚げ弁当の残りを食し、足腰のマッサージをして、オッサンに軽く挨拶をして5時半、その場を後にした。
ココから青森市までは50キロくらい。はて何時のフェリーがあるのかは分かりませんが、とりあえず早めに港に着こうと急ぎます。
しかし鬼向かい風。もはや恒例です。なんでだろう。オレこの旅向かい風ばっかな気がするんだけど気のせいかな?まぁこんな風如きにオレは負けないので突き進みます!
そして8時過ぎにフェリー乗り場着。
すぐさま時刻表を確認。
うわ~いっぱいアッター(笑)。
とりあえず次の一番早い9時の便に乗ることにして乗船手続き。
「20時半になったらフェリーの前までお越し下さい。先に自転車を乗船しますんで」
そういわれて指定の通りフェリーの前へ。一番先に乗せてもらいました。
フェリーのオッチャンに「どこまで行くんだ?」と聞かれ「一周します」と答えると「今日の最低気温は2度だぞ」と言われビビル。。
まだ誰もいない客室を探索。ケータイを充電出来る、コンセント近くの場所を確保。すぐさま入浴の準備を始めます。
そう、この船には浴室があるのだ。どっかの道の駅で会ったオバチャンからこの情報をゲットしてたので楽しみにしてました。
てかマヂ気持ちイイ~♪
風呂から上がったところでちょうどお客さん達がぞくぞくと乗船してきてました。
てか船に乗るの久々だなぁ。
メールしたり、地図を眺めたりしてたらいつのまにか眠ってました。。
起きたら12時半。お、そろそろ着く時間だな。支度をして、チャリンコのところへ行き、しばし待機。そして13時…、
ついに北海道IN!!!
…しかし雨ガン降り。そしてやっぱり…さ、寒い。
天気予報を見ると今日一日降るっぽい。どうしようかな、ココのフェリーターミナル24時間空いてるみたいだから、今日一日ここでゆっくり雨宿りしてから明日出発しようかな。。
…てか今さらオレは何甘ったれた事を考えてんじゃボケー!雨ぐらいでガタガタ言ってんじゃねー!!
喝を入れて土砂降りの中を走り出します!
とそこで奇跡が!
なんと初めてじゃないかな?きましたクソ追い風です!!!
うおおぉ~!ペダルが軽い軽い!!ガンガン飛ばします。
途中、今日はなんと標高350メートルの峠越え。しかし追い風に乗り、昨日よりも楽に通過。
しばらくした所に、出た!噂で聞いてた北海道にしかあるコンビニ、セイコーマート!腹も減ってたので寄ってみます。
てか激安!カップラーメンとカップ焼そばを購入。外でガタガタ震えながら食べていると、そのセイコーマートのオバチャンに「アンタその自転車でその格好で着たの?」と聞かれ「そうです」と答えると「アンタは死にに来たのね?」と言われる。ひぇ~怖いよ北海道~。。
そんな感じでその後しばらく走り、本日目的地の道の駅に17時到着。
あんまり雨風しのげるところがなくて、トイレにチャリごと突っ込んで今これを書いています。
しかし寒い。。
無事に明日の朝が来ますように…。

今日の移動:弘前市(青森県)→厚沢部町(北海道)
走行時間:7時間
走行距離:107.5Km
積算距離:5636.4Km

63日目

2005年06月02日 21時47分15秒 | 萩市(山口県)⇒厚沢部町(北海道)
昨夜は何やかんやで23時過ぎに就寝。外のベンチは早くも夜露がかかり始めていたので、ヤベーヤベーとトイレの入口(屋根付)にあったベンチに移動、チャリも無理矢理トイレに突っ込む。
トイレの入口だった為、人の出入りが時々あって気になってあまりよく眠れず4時起床。
ボーッとしながら、特製メイプルブレッドを食す。
うま~♪…けどもう早くも飽きてきた~。。
そんな感じでやる気の出ないまま5時半出発。
のんべんだらりと進みながら、まずは国道を逸れて大潟村という所に寄ってみます。
ここは、かつて琵琶湖に次いで国内第二位の面積だった湖を埋め立てて作った村なんだそうです。
ケイちゃんが、あそこはプチ北海道だから行ってみな~と言うのでドキワクで突入します。
うわっ、真っ直ぐだ~!
そう、さすが埋立地、道が平坦で限り無く直線。目を細めて先を見るも果てが全く見えません。そしてまわりは田んぼばっか。行けども行けども風景が変わらず、自分は果たして進んでるのか?と不安にさえなります。
うわ~つまんね~てか眠くなってキター。。
最初こそ調子良くお気に入りのナンバーを歌ってキメこんでいたものの、気付けば歌詞が全てネムイネムイになってました。
北海道、先が思いやられるYO-!
そんな途中、なんかもっこり土を盛ったようなところに石碑が出てきて何か書いてます。
「日本一低い山」
っておい!オマエ山だったのかよ!!(笑)
ボーッとしすぎて全然気付かず通り過ぎる所でした。
せっかくなんで脇に(フモト?笑)チャリを停めて登山開始。5秒で頂上へ(笑)。そこから北と南の方角へ向かって叫びます。
「待ってろよ北海道!
 待ってろよ東京!!」
そんなこんなで30~40キロ走ってようやく大潟村を脱出。
ちょっとあまりにも眠いので、次の道の駅で昼寝しようと決断。今度はヒルネヒルネに歌詞を変えて11時、道の駅到着。
カップ焼そばを食ってベンチで1時間だけ寝ようと決め爆睡、起きたら13時。ヤベー2時間も寝ちゃったYO-!
すぐに再スタート、眠気は無くなったもののやる気はまったく出ず。。
てかもう、秋田飽きた~とかつまらないギャグを考えながらテンションを上げようと試みるもまったくダメ。。
タラタラ走りながらもいよいよ県境越えの峠に差し掛かる。
峠はどこにコンビニがあるかわからない、もしくはコンビニなんて存在しないので、突入する前に腹ごしらえを、とコンビニへ。
今日の目的地は弘前。あと50キロも先だ。現在15時。このままのペースで進んでも着く頃には暗くなるし、もう無理だな。峠の途中に道の駅あるし、今日はそこでいいや。
諦めたのである。
負け犬になる事を選んだのである。
てかもうぶっちゃけどうでもよかった。
旅を始めてもう三ヶ月目。
最初こそ日本一周なんて出来るワケない、日本一周するだなんて言わなきゃよかった、でなきゃ船なり電車なり飛行機でなり途中で帰れたのに。
そう思ってたのが、いつのまにか日本一周出来る、てか余裕じゃん、もうゴール出来るじゃん、このまま走ってけばイイんだもん。
そう最近は思い始めていた。
完全に目標を失っていた。
もうこの先走る事が無駄、時間と労力の無駄のように思えてきていた。
そんな事を考えてるのか考えてないのかわからない顔でボケーっとタバコを吸ってたオレにコンビニのオバチャンが話し掛けてきた。
どこから来たの?
東京っす。
んまぁ!これから北海道?
そうっすね。
あらぁ、頑張ってね。
そう言うとオバチャンは店の中に戻った。
さて、そろそろオレも行こうかな。
そう思いチャリンコを動かそうとした時だった。
コレ廃棄のやつだけど良かったら。
そう言って袋を手渡された。
中を見る。
うわ!からあげクンのレッド、チーズ、のりしおのトリプルコンボだ!しかもつい今まで陳列されてたんであろう、ホカホカじゃん!廃棄だなんてウソである事はすぐにわかった。
これで体力つけて頑張ってね!
そう言うとまたオバチャンはそそくさと「いらっしゃいませ~」と言いながら店の中に消えていった。
お礼もままならず、なんだかいたたまれなくなってオレはすぐに店を後にした。
自分が情けなかった。
恥ずかしかった。
何だか涙が出た。
そしてみるみる力が湧いてきた。
今日絶対弘前まで行ってやる!
時計を見ると15時半。弘前までココから50キロ。急がないと暗くなってきてヤバイ。
しかしここからなんと標高300メートル級の峠越え、さらに鬼向かい風!
負けねー!オレ負けねー!!
何に対してか?峠か?向かい風か?
違う。自分自身だ。
さらに己に試練を課す。
登りきるまで絶対チャリから降りない。
ペダルを漕いだ。必死に漕いだ。歯を食いしばって漕ぎ続けた。
あ!あそこだ!
ついに山頂に到達した。
こんな山を一度も降りずに登りきったのは初めてだった。
何だかまた涙が出てきた。
オレは今日、限界を一つ越えた。
何か大事な事を忘れてしまっていたオレにそれを思い出させてくれた、あのコンビニのオバチャンに感謝しかない。今更ながら本当にありがとうございました。
この旅はもうオレ一人のモノじゃなくなっている。
各地で世話してくれたアナタ方やオマエら、
各地で応援してくれるアナタ方やオマエら、
そして東京で待っててくれてるメンバーや関係者、
そんなアナタ方やオマエらの為に、オレの体一つくらい捧げてやるぜ!!
明日が来るのが楽しみだ。
いよいよ北海道に突入します!

今日の移動:昭和町(秋田県)→弘前市(青森県)
走行時間:11時間
走行距離:147.6Km
積算距離:5528.9Km

62日目

2005年06月01日 22時20分39秒 | 萩市(山口県)⇒厚沢部町(北海道)
7時起床。
気持ち的には一生この暖かい布団にくるまってもう一泊二泊甘えたかったけど自分に喝、旅立たなきゃ。
仕事が早かったケイちゃんを見送る。ありがとう!本当にありがとう!!今度はくりくんと三人で遊ぼうな☆
ケイ母に朝食と昼用のおにぎりを頂き、途中の大きな道まで車で先導してもらって、深々頭を下げて8時出発。
今日は天気も良く、風も無く、非常に快適に走ります。
鳥海山を横目に走る事1時間半、秋田県突入。バリバリ走ります。
お昼に道の駅で昼食、頂いたおにぎりを頂く。ん?なんかこの日本語おかしいな。
そんな折、外人のチャリダー発見。目と目で軽く挨拶。すると話し掛けてきた。
ドッカラキタ?
フロムトキオ。
向こうは片言の日本語、オレは片言の英語で話す。
ワオ、トキオデスカ!
アーユー?
ワタシフクオカデース。
オー、トゥーウェア?
ホカイドーデース。
オー、ミートゥー。
ワオ、ガンバッテ!
ハバナイストリップ!
実際はこれよりも少しチグハグでしたが(笑)、まぁこんな感じで国際交流は進んだ。お互いがお互いを思い合って、国と国とが一つになった瞬間である。素敵じゃないすか。事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだYO-!!
そんな感じで彼とも別れ一路秋田市へ。
途中、先に出たハズの彼を発見。追い抜き際に、
テイケレイージーメーン!
とカッコ良くグッドラックで抜き去りたかったけど実際は、
ハァ~イ♪
とだけ声を掛け、上り坂でマヂきつかったけど平静な顔を装って先を行きました(笑)。
そんなこんながあって15時前に秋田駅着、スーパーへ寄ります。
腹が減ってきてたので、ここでこの旅初めての試食巡り開催決定!色んなモノを買うか買わぬか迷ってるフリしてガンガン食い漁ります!(笑)デザートにグレープフルーツで締め。お陰でワリと腹フクレター♪
てかその試食品の中の一つに、メイプルブレッドっていうハチミツ塗った食パンがあって、これマヂうまー!てかコレなら簡単に作れんじゃん!て事でハチミツコーナーへ。うわ、どれもこれも高っ!あ、待てよ?隣に100均あったな。売ってないかな?行ってみます。ハチミツハチミツ…あった!ありました!!隊長やりましたであります!しかもこの量で100円、安っ!
スーパーに戻り食パンを購入。食パン、安っ!
ワクワクしながら今日の目的地の道の駅へ、17時着。
さっそく、ヒトシお手製メイプルブレッドを頂きます。
ワオ、うま~♪
こりゃしばらくコレでいきそうです☆

今日の移動:酒田市(山形県)→昭和町(秋田県)
走行時間:8時間
走行距離:128.7Km
積算距離:5381.3Km