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2005年1月26日未明、千葉県海鳴市において発生した魔法勢力同士の抗争が次第にエスカレート、ついには宇宙空間にまで戦闘が拡大した事件。第一次海鳴事件を契機に、緊急通信網を構築していた陸上自衛隊は魔法勢力同士の大規模抗争を確認すると同時に、事前に準備されていた戦闘計画書に沿って即座に行動を開始、幕僚より全自衛隊に対しDefcon2が発令される。AM8:12首相官邸に第二次海鳴事件発生の一報が入ると、政府は臨時放送によって日本全土に対して非常事態宣言を発令、千葉県全域に戒厳令を発令するに至り、自衛隊に防衛出動を要請したことを国民に発表。すでにこのとき、日本は無線封鎖や航空制限の実施などを開始しており、事実上の戦争状態に突入していた。日本政府の発表を知った周辺諸国は、この異常事態に次々と警戒レベルを上昇させ、米国は真珠湾に駐留していた太平洋艦隊を急派、もはや事態は周辺有事にまで発展する様相を見せ始める。AM9:23、第一次遭遇戦以降、ひたすらに沈黙を保ってきた陸上自衛隊海鳴市監視部隊は、本隊到着前にして、街に火の手が上がったことを切欠に、ついに戦闘行動を開始。高町なのは、八神はやて達テロリスト集団との本格的な市街地戦が展開される。当時の海鳴市監視部隊は増強された西部普通化聯隊を基幹部隊としながらも、配備されている兵器類は90式戦車改・AH-64DJなど機械化が進められており、事実上の機械化混成旅団であった。世界でも屈指の制圧力を誇る部隊は、市内において傍若無人に暴れまわる敵魔導師達に対し優勢に事を進める。途中テロリスト達から『私達はこの世界のために、守るために戦っているの!!』などの言葉が発せられる場面が幾度も見られたが、返される言葉は檄鉄を起こす音、返される答えは鉛弾であった。自衛官達はテロリストの言葉などに一切耳を傾けなかった。なぜなら仮に彼女らが本気でそう考えていたのならば、しかるべき機関に証拠付きで届け出れば済む話である。そうすれば、被害を未然に防げた可能性が非常に高く、第一次海鳴事件、その後の無差別テロなども起こりえなかったかもしれないのだ。第一、真に守るための戦いならば、今ここで戦闘などしているはずがない。若い自衛官が、このふざけた言葉に耐え切れず絶叫する。『守るだと!? ふざけるなっ!! 貴様はっそう言って!! 何人の同胞を殺したっ!! 何人殺したと思ってるんだっ!!』第一次海鳴事件、相次ぐ魔法関連のテロ行為によって、友や家族を失ったものは多い・・・・。だが、自衛隊の優勢もここまでであった。彼女達テロリストからの反撃が開始されたのだ。『殺しはしない!!』『直接当てなければっ!』そんな言葉が聞こえてくる。確かにその通りだろう、その攻撃を受けた自衛官は、その攻撃で死ぬことはない。だが、立ち止まった戦場で彼らの命を奪う事象は驚くべきほどに多い。直接あたらなければ死ぬことはない?確かに、砲撃魔法をそらせば直撃で死ぬことはない。だが、撃墜されたヘリのパイロットが着地するのはコンクリートの壁か、冷たいアスファルトだ。砲撃魔法の至近弾を受けた歩兵が、吹き飛ばされる先には何があるのだろうか? 爆散する装甲車を操縦しているものは一体誰だ? 『誰も傷つけてなんかいない』彼女達の認識はどこまでも自分達に都合良く、どこまでも偽善と欺瞞に満ち溢れたものであった。その日、陸で、海で、空で、9781名の自衛官が、その戦場から帰還することが叶わなかった。AM11:47、主戦場は宇宙へ、『第二次海鳴事件』は多くの民間人と、1万人もの自衛官の命を奪い、収束。そして悲劇は、日本から世界へと連鎖する・・・・。
2005年1月26日未明、千葉県海鳴市において発生した魔法勢力同士の抗争が次第にエスカレート、ついには宇宙空間にまで戦闘が拡大した事件。第一次海鳴事件を契機に、緊急通信網を構築していた陸上自衛隊は魔法勢力同士の大規模抗争を確認すると同時に、事前に準備されていた戦闘計画書に沿って即座に行動を開始、幕僚より全自衛隊に対しDefcon2が発令される。AM8:12首相官邸に第二次海鳴事件発生の一報が入ると、政府は臨時放送によって日本全土に対して非常事態宣言を発令、千葉県全域に戒厳令を発令するに至り、自衛隊に防衛出動を要請したことを国民に発表。すでにこのとき、日本は無線封鎖や航空制限の実施などを開始しており、事実上の戦争状態に突入していた。日本政府の発表を知った周辺諸国は、この異常事態に次々と警戒レベルを上昇させ、米国は真珠湾に駐留していた太平洋艦隊を急派、もはや事態は周辺有事にまで発展する様相を見せ始める。AM9:23、第一次遭遇戦以降、ひたすらに沈黙を保ってきた陸上自衛隊海鳴市監視部隊は、本隊到着前にして、街に火の手が上がったことを切欠に、ついに戦闘行動を開始。高町なのは、八神はやて達テロリスト集団との本格的な市街地戦が展開される。当時の海鳴市監視部隊は増強された西部普通化聯隊を基幹部隊としながらも、配備されている兵器類は90式戦車改・AH-64DJなど機械化が進められており、事実上の機械化混成旅団であった。世界でも屈指の制圧力を誇る部隊は、市内において傍若無人に暴れまわる敵魔導師達に対し優勢に事を進める。途中テロリスト達から『私達はこの世界のために、守るために戦っているの!!』などの言葉が発せられる場面が幾度も見られたが、返される言葉は檄鉄を起こす音、返される答えは鉛弾であった。自衛官達はテロリストの言葉などに一切耳を傾けなかった。なぜなら仮に彼女らが本気でそう考えていたのならば、しかるべき機関に証拠付きで届け出れば済む話である。そうすれば、被害を未然に防げた可能性が非常に高く、第一次海鳴事件、その後の無差別テロなども起こりえなかったかもしれないのだ。第一、真に守るための戦いならば、今ここで戦闘などしているはずがない。若い自衛官が、このふざけた言葉に耐え切れず絶叫する。『守るだと!? ふざけるなっ!! 貴様はっそう言って!! 何人の同胞を殺したっ!! 何人殺したと思ってるんだっ!!』第一次海鳴事件、相次ぐ魔法関連のテロ行為によって、友や家族を失ったものは多い・・・・。だが、自衛隊の優勢もここまでであった。彼女達テロリストからの反撃が開始されたのだ。『殺しはしない!!』『直接当てなければっ!』そんな言葉が聞こえてくる。確かにその通りだろう、その攻撃を受けた自衛官は、その攻撃で死ぬことはない。だが、立ち止まった戦場で彼らの命を奪う事象は驚くべきほどに多い。直接あたらなければ死ぬことはない?確かに、砲撃魔法をそらせば直撃で死ぬことはない。だが、撃墜されたヘリのパイロットが着地するのはコンクリートの壁か、冷たいアスファルトだ。砲撃魔法の至近弾を受けた歩兵が、吹き飛ばされる先には何があるのだろうか? 爆散する装甲車を操縦しているものは一体誰だ? 『誰も傷つけてなんかいない』彼女達の認識はどこまでも自分達に都合良く、どこまでも偽善と欺瞞に満ち溢れたものであった。その日、陸で、海で、空で、9781名の自衛官が、その戦場から帰還することが叶わなかった。AM11:47、主戦場は宇宙へ、『第二次海鳴事件』は多くの民間人と、1万人もの自衛官の命を奪い、収束。そして悲劇は、日本から世界へと連鎖する・・・・。