前の記事で紹介した「武器としての決断思考」の続編。前作同様に瀧本先生が学生に向けて書いた一冊。人生とは交渉の連続、生きることは交渉すること。これは事実で、上手に生きるために「交渉って何?」ってことを知っておくことは大切なこと。商大生にはぜひ手に取ってもらいたい本だと感じました。
実は社会人も(僕も含めて)交渉が上手にできる人は多くないです。この事実には触れられていませんが、上手に交渉できる人ってほとんどいません。「交渉ってなに?」「交渉ってどうやればいいの?」それを知って実践すれば、それだけで楽に効率よく生きられると思います。そういう意味では社会人として働いている人こそ読むべき本なのかも...。
ガイダンスでは、交渉を学ぶべき理由や背景が述べられています。学生にはこの部分だけでも読んでもらいたいです。ここで心の琴線に触れるようであれば、ぜひ読み進めていってみてください。ガイダンス部分を読んで興味を持ったようであれば、きっと最後まで楽しく読み進められるでしょう。そして、ピンとこなかった人もちょっと無理をして「1時間目 大切なのはロマンとソロバン」は読んでみてください。これから先に役立つモノの考え方を学べるはずです。
世の中は交渉だらけ。極端な話、上手に交渉できる人がまともに交渉できな人を喰い物にしてるといっても言い過ぎではないと思います。交渉が上手にできる人は、世の中に騙されない人です。みんなにはそういう人になってもらいたい。僕は世の中で繰り広げられている様々な社会に何かを訴えるようなデモ、大人がやったり大学生がやったりしているものがありますが、あのデモを実は冷ややかにみてました。その理由は明確に持ってなく感覚的なものだったのですが、この本を読んでその理由がわかりました。あの人たちは「交渉」がなんたるものかを知らず闇雲に騒いでる人なんですよね。世の中を変える大きな力にはなり得ない、そう感じていたから冷ややかにみていたのでしょう。世の中を変える力は「交渉」にある、そう感じさせてくれる本でした。
ちなみに、本を読んでて一つだけ不満な点がありました。それは仕事の現場における「交渉」は、個人で行われることはほとんどなくチーム戦であることが多いにもかかわらず、その点についての言及が288ページからの8ページ程度しか触れられてなかったということ。ここ、もう少し掘り下げて欲しかったなぁと、個人的には思ってます。
なお、先ほど調べてみましたが、残念ながら大学の図書館には置いてありませんでした。購入依頼しておきますが、手取り早くであれば横浜市の図書館には蔵書がありそうです。きっと近くの図書館で借りられると思います。読みたい人には僕の手元にある本を貸し出すことも可能です。借りたい人は連絡してください。