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かつこのテラス

日々の思い、時には物語を綴ります!

世界文化遺産仁和寺の真ん前に大きなホテルを建てないで!

2019-11-22 15:42:51 | Weblog

2019.11.9 右京大集会でのスピーチです。

みなさん。
 世界文化遺産仁和寺、仁王さんの立派な姿を見に来られたことはありますか? 江戸時代に建てられたという二王門には、仁王さんが足をふんばって立っています。この仁王さん、あ・うんの左右一対で邪悪の侵入を防ぐ役割をしているそうです。

 仁王さんの真ん前の土地は、いま3900㎡もの空き地になっています。
 ここに、ホテル建設計画が進行しています。
 もとは、低層住宅が並んでいたその地域が、相続・遺産分割を経て、事業主に買い集められ、いま全ての土地の持ち主は、中京区の(株)礎。不動産、資産運用コンサルタントなどの会社です。
 ホテル建設計画事業者は、東京本社の共立メンテナンス。北は北海道から南は沖縄まで、リゾートホテルを各地に建てている会社で、嵐山にも「花伝抄」という名のホテルがあります。

 仁和寺の周辺は、世界文化遺産の緩衝地帯として、風致地区、特別修景地域、歴史遺産型第1種地域に指定され、建築物を建てるには、多くの規制を持っています。
 なぜ、これほど多くの規制を持つ地域に、ホテル建設計画が浮上したのでしょうか?
 この地域は、以前、コンビニ・ガソリンスタンドが建てられようとしたときに、住民と仁和寺の猛反対で、撤退させた地域です。大きく報道されましたから、みなさんも記憶に新しいと思います。それほど、住民のまちづくりへの意識も高いところでした。

 その後、京都市は「上質宿泊施設誘致制度」を創設します。
 この制度はどういうものでしょう?
 仁和寺門前のように、宿泊施設の立地が制限されている区域に、都市計画法や建築基準法などに基づいて、特例的に開業を認める措置(特例措置)の活用を検討するという制度です。2017年5月に創設されました。
そして、制度ができると、それを待っていたかのように、土地の抵当権者、つまりスポンサーになったのが、ホテル建設事業者の共立メンテナンスでした。
 建設計画は、この「上質宿泊施設誘致制度」を活用しての、建築基準特例措置を前提としたものです。延べ床面積は、規制3000㎡のおよそ倍、5800㎡。

 こうして経過をたどってみると、
「京都市がホテル建設計画をお膳立てした」と思われても仕方のない事実が浮かび上がってくるのではないでしょうか。
 「共立メンテナンスは、もう随分前からあの土地に目をつけていた」不動産業界の人からは、最近そんな話も聞こえてきます。
 マスコミ報道がされましたから、もう決まったのでは? という方もあります。
 でも、私たちは、京都市に要望書を提出した9月19日、担当者から「まだ許可の手続きには入っていません」「今後、各部署で丁寧に審査します」と聞きました。
 まだ決まったわけではありません。
 いま、私たちは11月市議会に請願する「署名」を集めています。

京都市は、
・世界文化遺産のバッファゾーン(緩衝地帯)の景観をまもってください。 
・特例による建築許可を出さないでください。

「もう署名したよ」と言う方も、用紙を持って帰っていただいて、ぜひ広めてください。

世界のどの国も、世界遺産に登録された風景や建物は大切に守られ、人々の暮らしの中に溶け込んでいます。  
 大きなホテルが建てば、景観は、おおきく変貌するでしょう。
 今は、どこからでも見える双ケ丘、西山連峰は、ほとんどの視点で姿を消すでしょう。
 美しい景観は、全ての人に等しく開かれるものです。
 世界文化遺産仁和寺とその周辺地域の、山並みや空を背にした、何者にも代えがたいすばらしい眺めは、大切な預かり物として次の世代に引き継ぎましょう。
                
 私たちは、地域の活性化の名の下に、東京資本のリゾート開発会社に活躍の場をお膳立てし、京都の宝を売り渡そうとする 今の京都市政を変えることを、強く願っています。

 最後に、現場で誠実に仕事をし、審査にあたっておられる京都市職員のみなさんには、どうか私たちの願いを受けとめていただきたいと心から願います。

今すぐ次のリンクから署名にご協力ください。
http://chng.it/jP9KjvfLM2

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