平常心是道

　昨晩、仕事から帰宅して、鍵を開けて家に入ろうとしても、家のドアが開きません。家内が家の中から開けよとしても開きません。「まだ築２年ぐらいなのに、なぜ…」と思いながら何度もチャレンジしましたが、なかなかドアは開きません。
　雨も降っていたし、夜も遅くなっていたのが原因なのか、私は段々イライラしてきて、ドアを力ずくで開けようとしました。
　その時、「完全に冷静さを欠いている自分」がそこにいることに気がつきました。心を落ち着かせ、ドアにあたっている自分を反省し、ドアに謝りました。（もちろん、家内にも！）そして、数分してからもう一度、トライしました。
　私と家内は力をいれずに同時にドアを内外から引押すると、なんと…ドアがスッと開きました。一体これはどういうことなのでしょう。とても不思議な体験でした。
　「平常心是道」といった禅語がありますが、平常心を欠くことは、物事を冷静に判断できないばかりではなく、自分の心も地獄にいるかのように穏やかでなくなってしまいます。「心」とは自分の心がけ次第で、善にもなり悪にもなるということを改めて痛感させされた一夜でした。