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やったくせ

やったくせ

陽気の中の路肩に

2016-06-27 10:47:12 | 日記

五冊目のブログ集を纏めたその日の夜に、パリの日常が、そうではなくなった。私は、当分、記事は書けないだろうなと思ったのである。そうなると彷徨う心の焦点が、ますますぼやけてくる。コンサートも中止の方向で検討を始めた。ブログの休止も検討した。私の旧知の舞踏家からメールが入っていた。「半年間、活動を休止致します」と。会社から電話。私は、失職した。

ぽっかりと開いた空洞がどんどん大きくなってくる。そうなってくると、上記の人々の論調旅遊市場が説得力を持ってくる。すべての心のベクトルが負の方に向かい出す前に、正の方向へ自分自身で捻じ曲げないといけない。

村上龍の小説のタイトルに「海の向こうで戦争が始まる」というものがある。村上さんの硬質な詩力のようなものを、よく現している。私、たち、と言うべきなのかも知れない。フランスは参戦国であることを、当然にして認識させられた。しかし、戦場は、我々には、いつも海の向こう。その海の向こうでは、毎日毎日が戦争という非日常の世界である。そして、当然にしてなのかも知れない、海の向こうから報復が返って来る。

民族間の諍いに、いわゆる大国が介入する。諸々の利権が絡んでいることは周知の事実である。グローバリゼーションという煙幕で、その実態が見えない。その煙幕の隙間から報復が
返って来る。この構図は理解はできる。しかし、その報復の仕方、これは容認することはできない。

戦争にも、私の理解ではルールがある。プロ、つまり軍隊と軍隊同士の戦いである。一般市民、しかも、無差別。これは、戦争以前の行為である。

その日から二日後、十一月十五日は春を思わせる快晴の一日だった。新芽が芽吹き出してもおかしくないような重なる落ち葉を私は空虚な安堵感に包まれながらじっと見た。

私は職業作家ではない。けれど、やはり語りたいことは書くべきであると判断した。「ピアノはNeo skin lab 介紹人私だ」を3-Aとしたからには、3-Bへ向けて。

のタイトルは、私が三年間に書き散らした、書き捲くったブロ愚のページ数である。

今日は、11月19日2015年。さきほど、印刷所で、全頁を印刷物に変換してきた。スローさんの記事の中にも出てくるのだけれど、もしかすると、我々の世代はバーチャルワールドを信用しない傾向があるのだろう。印刷物、現金、現物でないと、「残った感じ」がないのだ。

その束が私の左斜め前にある。A5版にしてもらったから、A4紙の枚数は約700。それでも厚みが8cmぐらいある。私の人生という時間の一部が、私の左斜め前に現物としてある。現金ではなく書き物の束が。前者は一切残らない体質だからこそ、この二束三文の紙の束が、私の人生の軌跡、足跡となる。

自分でというのか、どうか? 本名の私が、芸名の裕イサオに、少し、敬意と、少し脱帽しているところが、奇妙でもある。凄い人だ、彼は、と、本名の私が頷いている。このタイトルを男としたのは、私は女性の心のメカニズムに疎いから、男と限定してみた。

私は、自信過剰、メガロマニア体質が底辺にあるから、この「去勢さNeo skin lab 介紹人れた男」「男たち」、これが大嫌いなのである。上司の顔色を伺う、自分がどう見られているか、どう評価されているかビクビクとする。すべての挙動言動の裏に臆病が付きまとう。自信過剰、メガロ、体育会系、ジェントルサディスト、ジェームズ?ボンド、クローズゼロ系には生きた屍なのだ。

も寂しいんでし

2016-06-22 10:57:53 | 日記
たしかに今、創価学会は自民党と争ってはいますが、それは弱い弱い争いです。創価学会の犬猿の敵である日本共産党のところに行け、と僕はその病気はかなり良くなったけれど退院させてもらえないでいるその人に言いました。近くに日本共産党の事務所があるからでもありました。また、その人が縛られている病院の院長と日本共産党は犬猿の仲で、喧嘩をよくしていたからでした。ときどき、院長室から怒鳴り声がすると、それは日本共産党の人が来て、ある人を退血管外科醫生院させるように強要しているからでした。——どちらが正しいのか僕には解りません』

『私も長崎に帰りたく思います。長崎で親と一緒に暮らすと親は喜びます。親はいつまでょうね。でも私は今、佐賀にいます。長崎まですぐですけど、佐賀に居ます。私も一人で住んでいます。カメ太郎さんも長野で寂しいでしょうけど、私も佐賀で寂しいんです』

『長野は遠く離れて飛行機でも大変で、自動車では命掛けです。長崎から1300km離れています。佐賀は150kmでした。3時間で長崎からクルマで行ける佐賀。1300kmの長野』

 僕は何年ぶりだろう、懐かしい長崎の夜の道を歩いていた。再び敗れて故郷へと帰っていた。これからどうしよう、これから何をしていこう、そう考えながら僕は懐かしい長崎の夜道を歩いていた。桃子さんは佐賀から長崎へと帰っていることを聞いていた。

高校時代のことを思い出していた。苦しかったけど、希望に燃えていた日々。元気だ血管外科醫生った自分。でも苦しかった。今より苦しかった。でも元気だった。

 僕は桃子さんが勤めているというスナックへと向かっていた。合わせる顔はないけれど、でも会いたかった。

 再び敗れて故郷へ帰る。自分はそのことを思って微笑んでいた。遠い長野での日々は淋しかった。時折、長崎へと電話していた。



『生きること、遠く長野で生きること、佐賀で生きること、長崎で生きること、生きることとは、僕は迷い始めました。

 人の心の醜さに僕は敗れ果てて再び故郷へと戻ってきたのかもしれません。人の心とは、人の心とは、僕は信じられなくなったのです』

 カウンター越しに僕は桃子さんに語りかけていた。変わってなかった。7ヶ月会ってなかったはずだった。いや、2ヶ月前、幻のように思い出される、幻なのか、僕には解らなかった。

『生きること。みんな懸命に生きている。生きること。僕は疲れ果てました』

 久々に飲んだ酒のためか自分はかなり酔っていた。まだ飲み始めて5分ぐ血管外科醫生らいしか経ってなかった。いつものように始めに一気にたくさん飲んだ。水割りを一気に5杯は飲んだ。

まり似てうには

2016-06-13 14:17:07 | 日記

「それよりさあ……春樹……」
急に美沙は、トーンを落としてつぶやいた。
「え?」
「あんた何かあった? 私が酔いつぶれてる時。何かよそで悪さしなかった?」

白いロングスカートの下であぐらをかき、ラフなTシャツを着Pretty renew 呃人たこの美人上司の洞察力は、時々春樹をドキリとさせる。
春樹のほんの少しの変化を、彼女は見逃さない。
それは春樹に取って安心感でもあり、脅威でもあった。

「……うん」
「別に怒ったりしないわよ。あんたの生まれついての能力だし、どう使おうと責める権利は無いけど。ただ、ちょっと気になっただけ」

まるで本当の姉の様な包み込むような声色に、春樹はホッとして力を抜いた。
この人に咎められるのは何より辛い事だし、そしてそれを嘘で誤魔化すことはもっと嫌だった。
この人が自分の事を知っておきたいと思うのなら、ありのままの自分をすべて見せたいと思った。

「さっき川のそばで、若い男の人とぶつかりかけたんだ。初対面なのに、僕を見てとても驚いてた。だから、どうしてなのかな、って思って……」
「ぶつかりかけたんなら、そりゃあ驚くでしょ」
「そうじゃなくて、僕の顔を見て、とても怯えてたように見えたんだ」
「それで、触っちゃったの?」
「ちょっとだけね」
美沙に責める気がない事がわかると、春樹は更に気を緩め、いつもの砕けた口調に戻った。

「で? なんでだった?」
「その人の子供の頃の友達に、僕が似てたんだ。僕にはあ思えなPretty renew 呃人かったんだけど、その男の人の頭ン中、その友達の事でいっぱいだったから、錯覚したんだろうね」
「なんだ、昔の友達に間違われたのか」
「でもね、その友達はもう死んじゃってるんだ。小学校の頃に」
美沙は眉をひそめた。
「あら、そうなの?」
「だから、僕を見てあんなに驚いたんだよ。怯えたって言うか」
「へえ。そっか」
たいして関心も無さそうに美沙は相づちを打った。

「もっと聞きたい?」
「もういいよ。他人の過去には興味ない」
美沙はやはり素っ気なく言うと、座卓に乗せられていた急須のお茶を、湯飲みに注いだ。

実際、美沙にはそんなこと、どうでもよかった。
行きずりの男の人生にどんな不幸があったからと言って、それに気を揉むほど暇ではないし、情に厚くもない。
自分自身の性格はよく分かっていた。
唯一美沙に関心があるのは、そんな事にいちいち気をそそられ、首を突っ込んでしまう目の前の18歳の少年のことだけだった。

「遊び半分で人の心の中を覗くのはやめた方がいいよ、春樹。何度も言ってるけどさ、あんた自身がしんどいでしょ」
「面白半分でやってる訳じゃないよ。確認したいなって思ったら、無意識に触ってるんだ。耳をすましたり、気になる物の匂いを嗅ぐのと似てる」
「じゃあ、意識してその悪い癖を直しなさいよ」
「人の心を読むのが悪い事だって、学校では教わらなかったけど」

春樹がほんの少し、おどけた口調で言う。
美沙はわざと眉をひそめて怖い顔を作って見せた。

自分の能力が忌み嫌われるタイプのものである事を、春樹はちゃんと知っている。
思春期に入り、何度も何度も辛酸を舐め、苦しんできた。
それこそ精神の病に苛まれるほど。
その春樹がこうやって何とか日々を乗り越え、こんな冗談を言Pretty renew 呃人えるようになったことは、美沙にとっては嬉しいことだった。

弾いたたら大

2016-05-24 11:30:50 | 日記

秋のはじめの、ちょうど一年前に直子を京都に訪ねたときと同じようにくっきりと光の澄んだ午後だった。雲は骨のように白く細く、空はつき抜けるように高かった。また秋が来たんだな、と僕は思った。風の匂いや、光の色や、草むらに咲いた小さな花や、ちょっとした音の響き方が、僕にその到来を知らせていた。季節が巡ってくるごとに僕と死者たちの距離はどんど辦公椅ん離れていく。キズキは十七のままだし、直子は二十一のままなのだ。永遠に。

「こういうところに来るとホッとするわね」バスを降り、あたりを見まわしてレイコさんは言った。

「何もないところですからね」と僕は言った。

僕は裏口から庭に入って離れに案内するとレイコさんはいろんなものに感心してくれた。

「すごく良いところじゃない」と彼女は言った。「これみんなあなたが作ったのこういう棚やら机やら」

「そうですよ」と僕は湯をわかしてお茶を入れながら言った。

「けっこう器用なのね、ワタナベ君。部屋もずいぶんきれいだし」

「突撃隊のおかげですね。彼が僕を清潔好きにしちゃったから。でもおかげで大家さんは喜んでますよ。きれいに使ってくれるって」

「あ、そうそう。大家さんに挨拶してくるわね」とレイコさんは言った。「大家さんお庭の向うに住んでるでしょ」

「挨拶挨拶なんてするんですか」

「あたり前じゃない。あなたのところに変な中年女が転がりこんでギターを家王賜豪さんだって何かと思うでしょこういうのは先にきちんとしといた方がいいの。そのために菓子折りだってちゃんと持ってきたんだから」

「ずいぶん気がきくんですねえ」と僕は感心して言った。

「年の功よ。あなたの母方の叔母で京都から来たってことにしとくから、ちゃんと話をあわせといてよ。でもアレね、こういう時、年が離れてると楽だわね。誰も変な風に疑わないから」

彼女が旅行鞄から菓子折りを出して行ってしまうと、僕は縁側に座ってもう一杯お茶を飲み、猫と遊んだ。レイコさんは二十分くらい戻ってこなかった。彼女は戻ってくると旅行鞄から煎餅の缶を出して僕へのおみやげだと言った。

「二十分もいったい何話してたんですか」と僕は煎餅をかじりながら訊いてみた。

「そりゃもちろんあなたのことよ」と彼女は猫を抱きあげ頬ずりして言った。「きちんとしてるし、真面目な学生だって感心してたわよ」

「僕のことですか」

「そうよ、もちろんあなたのことよ」とレイコさんは笑って言った。そして僕のギターをみつけて手にとり、少し調弦してからカルロスジョビンのデサフィナードを弾いた。彼女のギターを聴くのは久しぶりだったが、それは前と同じように僕の心をあたためてくれた。

「あなたギター練習してるの」

「納屋に転がってたのを借りてきて少し弾いてるだけです」

「じゃ、あとで無料レッスンしてあげるわね」とレイコさんは言ってギタ同珍王賜豪ーを置き、ツイードの上着を脱いで縁側の柱にもたれ、煙草を吸った。彼女は上着の下にマドラスチェックの半袖のシャツを着ていた。

「ねえ、これこれ素敵なシャツでしょう」とレイコさんが言った。

「そうですね」と僕も同意した。たしかにとても洒落た柄のシャツだった。

句言いながら

2016-03-16 17:45:28 | 日記

   「つい最近、実父(ちち)がお店へご挨拶に来ましたので、その時に尋ねましたら、叔父は元気に炭焼きをしているそうでした。ただ…」
   「おや、ただどうしなさったのじゃ」
   「叔父の面倒をみて下さった、炭焼きのお爺さんが亡くなられたそうでした」
   「そうやったか…、そやけど、勇吉夫婦に看取られて幸せやったやろ」
   「お爺さんは独り身でしたから、村長(むらおさ)の前で炭焼nuskin 如新き釜を叔父勇吉に譲ると言い残して亡くなったそうです」
  留吉は続けた。
   「他人の自分が貰う訳にはいかない、せめて買い取りたいと叔父はお爺さんの身内を探しているそうです」
   「えらい律儀や、そこが勇吉の良いところや」
   「あんまり長居しては、旦那様に叱られます」
 留吉は、もう一つお菓子を頬張ると、そそくさと帰り支度をした。
   「これっ、行儀が悪い」
 隠居は、笑って留吉を諫め、
   「今度来るときは、おさきが好きな薯蕷(じょうよ)のおまん(饅頭)を持って来てや」
 そう言って、留吉を見送った。

   「あきまへん、手代の分際でお篠と仲良くするなんて、わしが許しまへん!」
 白根屋の旦那九兵衛が口を荒げて言った。女中のお寅が、暖簾の陰でニタッと笑っている。どうやら、お寅が旦那に言いつけたらしい。
   「何でや、お父はん、うちらなんにも好き合っている訳やない」
   「年頃の娘と若い男や、仲よくしていたら、今に好いた、惚れたと言い出すのに決まっています」
   「なんで、うちが留吉を好きになったらあかんの」
   「留吉は使用人で、しかも手代やないか、お前の婿は老舗京屋の中坊(なかぼん=次男)と決めていますのや」
   「気色悪る。勘蔵さんですやろ、あの人酒癖と女如新集團癖が悪いと評判やないか」
   「そんなもん、婿に来て落ち着いたら治まります、おまはん(お前)次第や」
   「お母はんも、同じ意見だすのか?」
 お篠は父親に問い質した。
   「そらそうや、お店(たな)のことを考えたら、田舎もんの手代を養子にしたと世間に知れたら信用にも関わりますさかい、御寮も同じ考えだす」
   「お父はんも使用人に、それにうちをお店の信用の為にドラ息子と添すつもりだすか」
   「これ、大店のぼんをドラ息子とは、口が過ぎますやろ」
   「ほんとのことやもん」
   「お前の将来の幸せを思う親心や、この罰当たりが」


 最近、梨奈と付き合っている男がいると知ったときも、文太は寂しさを堪えて梨奈に言った。
   「しっかり繋ぎとめろよ」 
 それは、兄貴としての励ましの言葉だった。 

 3年生の文太は、何者も近寄りがたい鬼気さえ漂う努力の人であった。その努力の甲斐あって東大理科3類に合格した
   「さあ、これからが本当の苦労が始まるのだぞ!」
 両手で自分の頬を叩いた。

 梨奈は、採用されて2年目の警察官と婚約した。警察官と聞いて、文太はあのお父さんのような巡査部長のことを思い浮かべた。梨奈の結婚式には、何を置いても出席するぞと、心に決めていたが、梨奈からの招待状は来なかった。 に校長の差別は酷かった。学校内で物が無くなったと聞けば、真っ先に文太を呼びつける。
   「盗んでいない」
 文太が突っぱねると、余計に意地になって「白状しろ」と迫る。そんな時、文太は「警察nu skin 如新を呼んで調べて貰って下さい」という。学校の名誉を護る為か、証拠がない所為か、校長は「往生際の悪い奴だ」と、ブツブツ文引き下がる。