ふーーーーん

法然、親鸞の浄土門にありましては、人間そのものが、悪であると申しまする

人間は、魚介鳥獣などの生き物の命を奪って食うしか肉体を保つ方法がなく

女人を愛さねば子孫の繁栄ができず、そのように、殺生、女犯をせねば生きてゆけぬように作られた存在が人間であると申しまする

されば、釈迦の教えから見ますれば、救われぬものがにんげん。そういう人間というものを、悪はあくのままで、信篤き者も信薄き者も

そのありのままの姿で救うてくださるもというのが阿弥陀如来である

司馬遼太郎「国盗り物語」松波庄九郎の言葉より