京成電鉄が新型スカイライナーを投入して運行する「高速鉄道の運賃申請」をしました。
国土交通省はこれに係る「公聴会」を1月26日、28日の実施した。私はこの運賃申請は「北総鉄道の利用者の犠牲の上に」なされるもので、納得がいかない。反対であると主張するため公述人の申し込みをし、公述人として選任され、26日に意見陳述をしました。
私の他、白井市民、印西市民、成田市民、鎌ヶ谷市民なども公述人となった。28名の公述人の中で、反対を主張するもの19人、賛成8人を主張するものであったが、1名は欠席して職員(国家公務員)が朗読した。
私の陳述書は以下の通りです。
(写真は28日に公聴会に臨んだ左から京成電鉄㈱花田 力社長、三枝紀生専務、金子賢太郎常 務、小林計画管理部長)
公述書(山本 武)
1,千葉ニュータウン居住第1期入居者です
私は、第1期線運行開始の1979年(昭和54年)8月に、住宅供給公社の戸建て住宅が当たり白井市に移り住みました。
北総開発鉄道第1期線は、ご承知の通り、新京成北初富~小室間の3駅区間でした。今年は転居後31年目となります。
2,「北総地域交通対策協議会」の活動
私は「北総交対協」と称していた白井町民が組織する団体の事務局を担当していました。北総交対協は第2期工事の早期開通を求め、北総開発鉄道を側面から応援していました。
昭和60年9月14日(土)に工事の進捗状況の視察が行われました。
この視察は、小江企画課長、鉄建公団の野口さんの工事状況説明により、実施されました。当時の資料を提出致しましたが、松戸駅集合で葛飾区の高砂駅
からスタートし、工区毎の形状や進捗状況を視察しました。
この視察で判った事は「高規格鉄道」で平面交差が一つもないと言うことでした。すなわち、道路との交差はすべて立体交差で「踏切」は一カ所もないと言うことでした。(京成高砂駅は別)この高規格鉄道用(路床)施設が後々の成田新高速鉄道を想定したものだとは当時は知りませんでした。
3,これまでの運賃値上げの経緯
この31年間に鉄道運賃は当初の3キロメートル110円でした。それからほぼ2年毎に値上げされてきました。
S56年3月9%、S58年3月8.4%、 S60年3月9.4%、
S62年11月4.2%、 H2年1月7.4%、 H3年3月6.8%、
H7年4月11%、 H10年9月10.1% (=200円 / 3km)
今日に至って考えますと、当時はたとえ民鉄といえども公共交通機関である以上はこのような高運賃にされるとは予想もしていませんでした。
4,不公平な負担解消と環境保全のため
自民党政権の「大衆収奪路線」から、「生活者第一」の民主党の路線に政権が変わりました。千葉ニュー市民に負担を強いる不公平を変えてほしい。
鳩山政権はCO2 の25%削減を国際公約しました。 わが国のCO2排出源の主なものは自動車が大きなウエイトを占めています。
自家用自動車利用から公共交通機関へ乗り換えようという運動は、世界の大都市で試みられています。
人々の移動の手段を公共交通の大量輸送手段(鉄道)へ集中すべきところ、逆行するような運賃体系は、国策として改めるべきです。
例えば新鎌ヶ谷-白井は370円です。約6,2kmです。
小室の船橋市民が印旛日医大に通院した場合570円×2=1、140円必要です。駅は3駅です。病院の窓口負担(本人負担)より、交通費の方が高いと言う事例が多いのです。
最近多く利用されている「軽自動車」で燃料費プラス諸費用を距離で計算してみました。100万円の軽自動車を5年間使用した場合、一日当たりの維持費は575円です。小室―日医大間を約10kmとして1Lのガソリン代120円で往復ができます。すなわち695円で往復できます。近距離高運賃の為ほとんど電車を利用しません。その為、国道464はいつも混雑しています。
成田新高速鉄道工事に伴う耐震補強工事(北総鉄道分)と書いてあります。この看板は白井駅~小室駅間の工事現場に掲示されていました。
京成電鉄が運行する「成田新高速鉄道」の為に橋脚の補強工事をしていることが判明しました。また、北総鉄道のホームページの中に「2009年度見込みについて」とあり、成田新高速鉄道( B ルート) 建設に伴う当社線改良工事も竣工年度を迎え、既存施設の固定資産除却費が大幅に増加するため、最終利益は前期に比べ3 億6 千2 百万円減の1 4 億7 千3 百万円となる見込みの一方、資金繰りについても、前期の2 倍近くとなる1 2 億1 千8 百万円もの巨額の資金不足を来たす厳しい見通しであります、記されています。
5,北総線から成田空港まで、新交通システムの影響
成田新高速鉄道が通るために、その運行条件を整えるために、前期の2倍近くとなる「巨額の資金不足を来たす厳しい見通し」と報告しています。北総鉄道の通常運行、最高時速90キロM程度では必要のない工事を、債務超過約69億円もの北総鉄道が強いられています。その為に他に代替え手段を持たない新鎌ヶ谷以北の北総鉄道利用者・住民が高運賃に悩まされ続けています。こんな事が許されてよいでしょうか。社会的正義・公正を踏み外した、この現実を運輸審議会も、省としても、改善して頂きたい、しっかりと行政指導をして頂きたいと強く要望します。
6,白井市内は特急、急行とも停車せず、デメリットばかり
高砂~日医大間の時速130キロ、日医大~空港間の時速160キロという高速化は何故可能となったか?(朝日新聞10,1.7)と言う記事では、「建設中の新ルート、空港から上野寄り19,1キロはほとんど高架で踏切が一切ない。特別にこの区間だけ時速、160キロ運転ができる。」と報道しています。何故特別なのか?時速160キロの車輌が急ブレーキ後、停止するまでの距離は600メートルとされている。しかし、新型スカイライナーは、停止するまで1100メートルを必要とする。
新型車両の能力を超えた申請などがされてよいのだろうか。基準の変更を安易に行って良いのだろうか。私はこの疑問に運輸審議会は答えなければならないと思いす。
私は白井市に居住しています。白井市内の北総線の駅は、特急も急行も停車しません。プラットホームでの通過電車の危険、騒音などデメリットばかりです。せめて、成田新高速の運営事業者である、京成電鉄が北総鉄道にその資本費分の線路使用料を支払うべきです。高砂から空港までの鉄道施設は2千2百億円以上の費用がかかっているのです。
7,独禁法に抵触しないのだろうか?
京成電鉄と4社(北総鉄道、千葉NT鉄道、成田高速鉄道アクセス、成田空港高速)
はそれぞれ、線路使用料を契約する事になっているとのことですが、三枝紀生氏(京成専務)は4社すべての取締役を兼務しています。言わば同族以上のグループ企業となっています。
この、契約行為が 「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」即ち、独占禁止法の第19条で禁止されている、「優越的地位の濫用」や「拘束条件付取引」に抵触するのではないかと危惧致します。貴審議会においてこの点についても充分な審査がされるよう意見を申し述べます。
国土交通省はこれに係る「公聴会」を1月26日、28日の実施した。私はこの運賃申請は「北総鉄道の利用者の犠牲の上に」なされるもので、納得がいかない。反対であると主張するため公述人の申し込みをし、公述人として選任され、26日に意見陳述をしました。
私の他、白井市民、印西市民、成田市民、鎌ヶ谷市民なども公述人となった。28名の公述人の中で、反対を主張するもの19人、賛成8人を主張するものであったが、1名は欠席して職員(国家公務員)が朗読した。
私の陳述書は以下の通りです。
(写真は28日に公聴会に臨んだ左から京成電鉄㈱花田 力社長、三枝紀生専務、金子賢太郎常 務、小林計画管理部長)
公述書(山本 武)
1,千葉ニュータウン居住第1期入居者です
私は、第1期線運行開始の1979年(昭和54年)8月に、住宅供給公社の戸建て住宅が当たり白井市に移り住みました。
北総開発鉄道第1期線は、ご承知の通り、新京成北初富~小室間の3駅区間でした。今年は転居後31年目となります。
2,「北総地域交通対策協議会」の活動
私は「北総交対協」と称していた白井町民が組織する団体の事務局を担当していました。北総交対協は第2期工事の早期開通を求め、北総開発鉄道を側面から応援していました。
昭和60年9月14日(土)に工事の進捗状況の視察が行われました。
この視察は、小江企画課長、鉄建公団の野口さんの工事状況説明により、実施されました。当時の資料を提出致しましたが、松戸駅集合で葛飾区の高砂駅
からスタートし、工区毎の形状や進捗状況を視察しました。
この視察で判った事は「高規格鉄道」で平面交差が一つもないと言うことでした。すなわち、道路との交差はすべて立体交差で「踏切」は一カ所もないと言うことでした。(京成高砂駅は別)この高規格鉄道用(路床)施設が後々の成田新高速鉄道を想定したものだとは当時は知りませんでした。
3,これまでの運賃値上げの経緯
この31年間に鉄道運賃は当初の3キロメートル110円でした。それからほぼ2年毎に値上げされてきました。
S56年3月9%、S58年3月8.4%、 S60年3月9.4%、
S62年11月4.2%、 H2年1月7.4%、 H3年3月6.8%、
H7年4月11%、 H10年9月10.1% (=200円 / 3km)
今日に至って考えますと、当時はたとえ民鉄といえども公共交通機関である以上はこのような高運賃にされるとは予想もしていませんでした。
4,不公平な負担解消と環境保全のため
自民党政権の「大衆収奪路線」から、「生活者第一」の民主党の路線に政権が変わりました。千葉ニュー市民に負担を強いる不公平を変えてほしい。
鳩山政権はCO2 の25%削減を国際公約しました。 わが国のCO2排出源の主なものは自動車が大きなウエイトを占めています。
自家用自動車利用から公共交通機関へ乗り換えようという運動は、世界の大都市で試みられています。
人々の移動の手段を公共交通の大量輸送手段(鉄道)へ集中すべきところ、逆行するような運賃体系は、国策として改めるべきです。
例えば新鎌ヶ谷-白井は370円です。約6,2kmです。
小室の船橋市民が印旛日医大に通院した場合570円×2=1、140円必要です。駅は3駅です。病院の窓口負担(本人負担)より、交通費の方が高いと言う事例が多いのです。
最近多く利用されている「軽自動車」で燃料費プラス諸費用を距離で計算してみました。100万円の軽自動車を5年間使用した場合、一日当たりの維持費は575円です。小室―日医大間を約10kmとして1Lのガソリン代120円で往復ができます。すなわち695円で往復できます。近距離高運賃の為ほとんど電車を利用しません。その為、国道464はいつも混雑しています。
成田新高速鉄道工事に伴う耐震補強工事(北総鉄道分)と書いてあります。この看板は白井駅~小室駅間の工事現場に掲示されていました。
京成電鉄が運行する「成田新高速鉄道」の為に橋脚の補強工事をしていることが判明しました。また、北総鉄道のホームページの中に「2009年度見込みについて」とあり、成田新高速鉄道( B ルート) 建設に伴う当社線改良工事も竣工年度を迎え、既存施設の固定資産除却費が大幅に増加するため、最終利益は前期に比べ3 億6 千2 百万円減の1 4 億7 千3 百万円となる見込みの一方、資金繰りについても、前期の2 倍近くとなる1 2 億1 千8 百万円もの巨額の資金不足を来たす厳しい見通しであります、記されています。
5,北総線から成田空港まで、新交通システムの影響
成田新高速鉄道が通るために、その運行条件を整えるために、前期の2倍近くとなる「巨額の資金不足を来たす厳しい見通し」と報告しています。北総鉄道の通常運行、最高時速90キロM程度では必要のない工事を、債務超過約69億円もの北総鉄道が強いられています。その為に他に代替え手段を持たない新鎌ヶ谷以北の北総鉄道利用者・住民が高運賃に悩まされ続けています。こんな事が許されてよいでしょうか。社会的正義・公正を踏み外した、この現実を運輸審議会も、省としても、改善して頂きたい、しっかりと行政指導をして頂きたいと強く要望します。
6,白井市内は特急、急行とも停車せず、デメリットばかり
高砂~日医大間の時速130キロ、日医大~空港間の時速160キロという高速化は何故可能となったか?(朝日新聞10,1.7)と言う記事では、「建設中の新ルート、空港から上野寄り19,1キロはほとんど高架で踏切が一切ない。特別にこの区間だけ時速、160キロ運転ができる。」と報道しています。何故特別なのか?時速160キロの車輌が急ブレーキ後、停止するまでの距離は600メートルとされている。しかし、新型スカイライナーは、停止するまで1100メートルを必要とする。
新型車両の能力を超えた申請などがされてよいのだろうか。基準の変更を安易に行って良いのだろうか。私はこの疑問に運輸審議会は答えなければならないと思いす。
私は白井市に居住しています。白井市内の北総線の駅は、特急も急行も停車しません。プラットホームでの通過電車の危険、騒音などデメリットばかりです。せめて、成田新高速の運営事業者である、京成電鉄が北総鉄道にその資本費分の線路使用料を支払うべきです。高砂から空港までの鉄道施設は2千2百億円以上の費用がかかっているのです。
7,独禁法に抵触しないのだろうか?
京成電鉄と4社(北総鉄道、千葉NT鉄道、成田高速鉄道アクセス、成田空港高速)
はそれぞれ、線路使用料を契約する事になっているとのことですが、三枝紀生氏(京成専務)は4社すべての取締役を兼務しています。言わば同族以上のグループ企業となっています。
この、契約行為が 「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」即ち、独占禁止法の第19条で禁止されている、「優越的地位の濫用」や「拘束条件付取引」に抵触するのではないかと危惧致します。貴審議会においてこの点についても充分な審査がされるよう意見を申し述べます。