しねまき ~月刊シネマ鑑賞記~

毎月、劇場で見たすべての映画の記録です。

2006年3月の感想記

2006-04-10 | しねま感想記(終了)
劇場鑑賞本数 10本

イノセント・ボイス 12歳の戦場
11歳の少年の日常……学校、家族、友達。ただし、ここは内戦中のエルサルバドル。教室でも家でも流れ弾が飛び込み、街は爆破される。しかも、12歳になれば、徴兵されてしまう。過酷な現実を前に、ひたむきに生きる子供たちの姿が胸に迫る。

シムソンズ
カーリングにかける女の子たち。絶妙のギャグで笑わせ笑わせ、最後に泣かせるストレートな熱さ。4人の描き分けと脇役の妙。奇跡のように誕生してしまった、今年最大の拾い物!

白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々
ナチス政権下、レジスタンス女性の逮捕から処刑までを描いた迫真のドラマ。大部分が室内、しかもセリフ劇なのに、一瞬たりとも飽きさせず、ぐいぐいと引っ張る。矛盾に気づきながらも、建前で言わなければならない取調官の芝居は見せる。

うつせみ
キム・ギドク節炸裂。留守宅を転々とする青年。夫のDVに人生を諦めている主婦。この2人の出会いと道行きが、セリフのほとんどない静謐かつ緊張感あふれるドラマで描かれる。終盤の展開は、誰にも予想できまい。