去る日曜日に、高崎雷舞フェスティバルに行ってきました。
もてなし広場のメインステージは大きかったです。
お客さんの席も巾・奥行共にボリュームがありました。
俺は、ステージ撮影では正面からの撮影だと多くの踊り子さんを一枚の画面に収めようとすると
多くのパースペクティブを必要として、一人一人の情報が小さくなってしまう。
パースペクティブを小さくしようとすると画角を小さくして一人分の情報は豊かになる。
それと引換に演舞全体の雰囲気を損ねてしまう。
そんな理由から、舞台に横一列で何層かに展開する構成を横一直線に写すことにしています。
一度に数人から数十人の踊り子さんの動きを一度に画面に留める事は
個々の動き・構成・雰囲気を一枚の画面に留める事が出来るからです。
ただ、左右どちらかの袖に立ってしまうと反対袖から撮ることが出来ない歯がゆさを感じていました。
ボリュームのある客席の後ろを回り込んで反対袖に移動するには時間が掛かる。
四分足らずの演舞の時間の中での移動は損失時間が多くて移動を断念せざるおうえなかったからのです。
いたしかたないない事かと思っていましたが、高崎では違いました。
バックステージを走って移動すれば、たったの十数秒で反対袖に移動出来たのです。
最初のうちはスタッフさんに訝しい目で見られましたが、続けるうちに黙認していただいた。
そんな感じです。
これは四分間の演舞の撮影に大きな表現力の可能性を見出しました。
ただパイロンの上に渡したバーを何度も超えるという身体的なリスクは大きかったです。
普段使わない筋肉を多用しまして、全身筋肉痛です。
いろんなところに筋肉があるんだなぁと、自分の体ながら再認識しました。
一度の演舞を両袖から撮った画像がどれほどのものなのかまだ確認は出来ていませんが楽しみです。
所沢では12000枚の画像を得て、その中から一つ一つの演舞をまとめながら構築していく。
そんな作業が重くてスランプ気味でしたが、スランプ脱出の糸口は掴めた感じがします。
他のカメラマンさんは、一つの演舞を一つにまとめようとはなさらないと思いますが、
四分間の演舞の流れを把握し伝えられる。そんな一つのアルバムを作る。
それが目的だったり結果になったりすると思います。
写真を撮ったら、その時点から全ては過去になる。二度と戻らない時間。
だから大切に育てないといけないと思います。
時間が経過し続ける以上、一度撮つた画像は育ち続けるのですから。