あべっちの思いをこめた雑記帳

お店と師走と川柳と

 暮れも押し迫ってきた。一般的にこの月は12月と言うが、暮れという言い方もある。
 他にもあげてみれば、師走。これは昔からの12月の別名で、広く親しまれている。そして商店街などでよく使われる呼び名に歳末。まだまだ他にも年末という呼び方もある。特別な表現では、各月末が晦日と言うのに、この師走に限ってだけは大晦日と呼ぶ。昔の人はなかなか風流な言葉を使っていたななどと感心してみる。

 とにかく、この暮れになると街中のお店はどこへ行っても賑わいを示す。最近では11月中旬よりクリスマスムードに店内を飾るお店も出現しているようだ。

 考えてみれば師走はクリスマスがあり、学校は冬休みに入り、会社も大方はボーナス支給で、休日が暮れから続く。そしてお正月へ···
 そこを狙わない商売は考えられない。ましてやお歳暮やお年賀などのありがたい習慣。お店にとっては一番の稼ぎどきであろう。

 思えば川柳を始めてこの秋で10年が過ぎた。その間、大賞や優秀賞、入選などをいただいた作品をこの欄で記してきた。その中にはモノを売るお店をテーマにした募集もけっこうあったなと思う。

 今年を振り返ってみると、川柳は只今のところ1500句ぐらいしか作句できなかった。標語、短歌、俳句が他にあるとはいえ1600句程度。まあ、数が多いというばかりが良いとは限らないが、たくさん詠むということは文芸の基本のひとつである。

 その中に入選以上の作品が34句あった。目標の40句には届かなかったけれど、良しとしようか。
 標語、短歌、俳句の数をプラスすれば50以上の賞になるんだと自分に言い聞かせてしまおうか。いやいや···やっぱりそうはいくまい。
 来年こそきっとだ。
 モノを売るお店の川柳もしっかりと書いていきたい。

  ふるさとに 帰れずキキョウの 花を買う
  (平成26年7月) 花研手帳ハナセン 大田花き花の生活研究所

  ムダだなあ のどまで出てる その服も
  (平成30年8月) おしゃれ川柳  (株)アン・コットン


                  「つれづれ(132)お店と師走と川柳と」

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